虹色オリハルコン

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どちらを選ぶかは自分次第

「ブッシュの戦争」第1回第2回を見て

2008年09月03日 | パワーかフォースか
9月1日2日の深夜、続けてNHKワールドドキュメンタリー「ブッシュの戦争」第1回と第2回を見た。
9.11から、アフガンイラク攻撃に行く道筋を、政権内部から追ったもので、2回を見る限りでは、「ブッシュ政権の戦争」であり、私が思った「ブッシュ家の戦争」の視点ではなかった。
アルゴアの「理性の奪還」とかなりだぶっている部分もあるので、大体わかったけど、とにかく次々といろいろな人物、関係者が出てくるので、普通の日本人から見れば一度だけでは、ちょっと混乱してしまうかも。(わかりやすいように、有名どころの人物を中心に感想を書きます。)

9.11に関して、私は政府与党にテロリストとされるものたちと何らかの関係がある者がいたと、感じているのだけど(これは、9.11に関する多くの書物などによるものではなく、自分の体が答えたもの)、この番組を見る限りでは、政権の中でも、パウエル、ライスにとっては、まさに不測の事態であり、本当に何も知らされていなかったのだなと思った。おそらくブッシュジュニアも。
反面、9.11攻撃から無理やりな理由をとにかくでっち上げてイラク攻撃をしようとするチェイニー副大統領、ラムズフェルド国防長官の、強引横暴ぶりは、理解の範疇を超えていて、とても民主国家とは思えぬやり方であった。そしてそれを止められないどころか、声の大きいもののいうことを聞くというブッシュは、まさに有名無実の裸の王様である。
パウエルは、妻の反対で(暗殺される可能性があるから)、大統領の立候補を断念したというけど、もしこのとき、パウエルが共和党の大統領だったなら、世界の不幸はもっと少なかったと思う。

9.11が起こったとき、「今こそ、世界と協調すべき」という極めてまともな意見を言ったパウエル国務長官に対して、ラムズフェルド国防長官はいきなり「イラクを攻撃すべき」という当時としてはかなり無理やりな意見。
そんな無理やりも、嘘も100回いえば本当になるとばかり、手を変え品を変え、各方面を抱き込んででっち上げた嘘が、ついに本当のようになってしまったというわけだ。つまり、「アルカイダとフセインはつながりがある」という嘘、「イラクは大量破壊兵器を持っている」という嘘。
マスコミが巨大なビルが崩れるショッキングな映像を何度も流したことによって、人々の不安や恐怖を高められ、チェイニー、ラムズフェルドは、自分では物事をよく理解できないブッシュの口をかり、すでにアルカイダやビンラディンはそっちのけで、「イラク攻撃こそがテロとの戦いである」といい続ける、プロパガンダ。
アメリカでは、9.11が起こったのはフセインのせいだと今だ思っている人がいるというが、それもうなずける。
議会は、11月の中間選挙に向けて世論の傾向を見た上で、保守でなければ当選しないだろうと見越して、ほとんどの議員がイラク攻撃に賛成してしまった。
みんな、巨大な嘘にだまされてしまったのだ。

ラムズフェルドは情報を抱え込み、誰にも伝えないやり方だった。
ライスはラムズフェルドが持っている情報を知るために、スパイを使ってまでいたという話には本当に驚いてしまった。同じ政権内で情報を教えないなんてとても信じられない。(本当は情報なんて持ってないのにいかにもあるようにしなければならないから、何もいえなかったんだと思うけど・・・)

そしてやっと出てきたラムズフェルドの情報というのも、ジュネーブ条約を無視した、捕虜への拷問による自白強要によったものだった。拷問による自白がまったく信用できないのは、民主国家なら知っているはずだ。
また、拷問を許容することは、アメリカ兵もまた同じ目にあわせられる可能性もあるとパウエルは反対したが、非常事態であるとか、正義のためとかいう理由でひそかに拷問虐待は続けられた。
このようなまったく信じられない状態をただただ看過していたのも、お飾りの大統領ブッシュジュニアだったわけだ。
そして、チェイニー・ラムズフェルドの目の上のたんこぶ、パウエルは、国連安保理でイラク攻撃の正当性を話すという役割に利用された。

朱に交われば赤くなるというが、ドフォースの中にいると、体調が悪くなったり、精神的にちゃんとした思考ができなくなったりする。
ブッシュ、チェイニー、ラムズフェルド、ライス・・・パウエルは良くがんばったよ、そんな中で。残念だが、ドフォースの中では、あれが限界だったのだろう。
やはり国民が政治を変えたいと思うのなら、ドフォースに負けない強いパワーを持った人に清き1票を託すしかない。アメリカも日本も、今の時点でパワーの選択は政権交代だろう。



以下、NHKのHPより
<シリーズ ブッシュの戦争>
ブッシュの戦争 第1回 9.11からアフガン空爆へ 08年9月1日 月曜深夜[火曜午前] 0:10~1:00

番組は911直後の大統領執務室から始まる。

この時、ライス国務長官(金木犀注・番組を見た限り、チェイニー副大統領のまちがいではないか?執務室にいたのは、チェイニーとライスの二人だったが、ライスは当時、大統領補佐官であった)はすでにターゲットをサダム・フセインに絞り込んでいた。ウオルフォヴィッツ氏らネオコンの主導で対テロ戦略がしかれ、イラクをたたく前に、アフガン空爆を実行することで決定。

このとき、CIAとペンタゴンの主導権争いが起きるが、ブッシュ大統領に極めて近かったCIAテネット長官(当時)の主導で空爆が実施された。危機感を抱いたラムズフェルド国防長官(当時)はCIAとの対立を深めて行く。

ブッシュ大統領を中心に、CIA、ペンタゴン、国務省の権力争いがときに誤った情報を政権側に流すことにつながっていく、その背景を当時の重要人物が証言する形で描いていく。

原題: Bush's War
制作: WGBH(アメリカ) 2008年

ブッシュの戦争 第2回 対イラク 政権内部の攻防 08年9月2日 火曜深夜[水曜午前] 0:10~1:00

CIAから主導権をとりかえしたいラムズフェルドとチェイニーはイラクの核保有の危険性をブッシュ大統領に繰り返し伝える。

そのプレッシャーの中、CIAとNIE(国家情報評価)のリポートに、核保有の可能性を示す文書が入るが、それは根拠のないものであったことを当時の幹部が証言する。危惧を抱きながらも安保理で国連を説得する役割を担わされたパウエル国務長官(当時)。

第2回は仁義なきイラク戦争へのシナリオがどう描かれたのかを証言でつづる。

また、「テロとの戦い」というアメリカにとっての‘正義'をかかげることで、どのようにしてグアンタナモ米軍基地に収容された外国人の扱いが虐待に近いものになっていったのか。その経緯も検証する。

原題: Bush's War
制作: WGBH(アメリカ) 2008年




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2 コメント

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見ています (非戦)
2008-09-03 22:28:53
金木犀さん

わたしもこの「ブッシュの戦争」シリーズを見ています。
証言している人たちには 爆弾落とされる人たちのことなどまったく考えていませんね。まるでゲームと権力争いとだましをやって入るようです。戦争が作られていく仮定がわかって怖いです。
返信する
ちょっと、寝不足です (金木犀)
2008-09-04 09:01:11
非戦さんもご覧になってたんですね!
新学期も始まって、朝早くなり、私も夕べも眠気と戦いながら見てました。

>証言している人たちには 爆弾落とされる人たちのことなどまったく考えていませんね

911が起こった直後、大統領執務室にいたのは、チェイニーとライスの二人だけ。
チェイニー副大統領は、「もしホワイトハウスなどの建築物に民間機が飛んでくるのであれば、それを撃ち落す権利が自分にはある」と言ったといいます。
自国民でさえ、国益を理由に殺せる人たちが、他国の市民の命のことなど、考えるわけがない。
「どんな理由があろうと人を殺してはいけない」と言うのがパワーなら、「理由があれば、人を殺してもいい」と考える政治家はフォースです。

>戦争が作られていく仮定がわかって怖いです。

内戦が続いていたアフガニスタンは、タリバンによってようやく国が安定してきたところだったといいますね。
チェイニーは、タリバンと対立する北部同盟に多額の資金援助などして、内側からも攻撃を加えました。
わざわざターゲットの国に不安定を招いて、内側から混乱させる。このやり方は、戦争経済のために、ずっと戦争屋がやってきた常套手段ではないでしょうか。
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