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節電8週間、原発なしでも余力あり

2012年09月01日 | 脱原発

グラフは、8月29日の東京新聞に掲載されていたもの。
電力会社や経産官僚や、一部の経済評論家などが躍起となって、再稼働しなければ大変なことになると、政治家たちへの洗脳と脅し?で、大飯原発再稼働がなされてしまったのだけれど・・・。
東京新聞がグラフを作ってくれたので一目瞭然となってしまいました。
黄色い横の点線が、原発なしの場合の電力供給力。
ブルーの折れ線が実際の需要電力でした。

菅前総理は、はっきり言っていた。
停止したままでも日本はたち行く」と。
「かなり努力しなければならないし、国民も場合によっては、我慢しなければならないかもしれないが、そういう気持ちを持って対応すれば、原発が停止した状態でも、この夏はなんとかなると思っている」と。
 (原発再稼働慎重に・・民主党117名の議員と菅前総理

そして電力会社の本音は電力不足というより、廃炉にした場合、原発が不良債権になってしまい会社が倒産してしまう可能性を考えての再稼働であると。
それを防ぐには、原発部門を電力会社から切り離し、公社化して廃炉費用を負担すると提案しています。
 (原発公社化で廃炉促進を 菅氏の提言

原子力ムラの口先・小手先にだまされ、責任を取るのを恐れて、あっという間に方針転換してしまった政治家もいた中、やはり菅さんは、先見の明があるし、肝が座っているなあと、今更ながら思います。
誰かを悪者にして批判しているだけでは、いつまでたっても足踏み状態。何も進まないんだとつくづく思います。
脱原発に向けて、粛々と前に進むには、どうしたら良いのか。
電力会社の社員の方たちも含めて、国民誰もが、安心して幸せになれるような選択をするためにどうしたら良いのか。

いまだに続く、政界の勝った負けたの世界。ろくな仕事もせず、文句は言うけど何もしない、ゲームのように政局ばかりにうつつを抜かす、政治屋さんたちのニュースはもう見たくない。
それでも菅さんのような政治家が政権内にも何人かいてくださるのだから、まだ救いはあると思いたいです。

以下、記事全文。



■節電8週間 関電「原発なしでも余力」

政府の節電要請から今月二十六日まで八週間の関西電力管内の電力需給実績がまとまった。最大需要は大阪市の日中最高気温が三六・七度に達した三日午後二時台の二千六百八十一万キロワット。記録的猛暑だった二〇一〇年夏並みの暑さを想定した八月の需要予測(二千九百八十七万キロワット)を10%下回った。 

 関電は七月、夏場の電力不足を理由に大飯原発3、4号機(福井県おおい町、いずれも出力百十八万キロワット)を再稼働させたが、広報室の担当者は本紙の取材に「節電効果があり、現時点では原発がなくても供給力は維持できた」と話している。

 本紙は節電要請が始まった七月二日以降、二週間ごとに関電管内の電力需給を調べ、大飯原発再稼働の妥当性を検証してきた。今回は八月十三日以降の二週間を新たに加えた。

 それによると、お盆から八月中下旬にかけての十三~二十六日、最大需要の更新はなかった。二十七、二十八の両日も二千五百万キロワット台で推移している。

 関電は原発を除く発電能力を公表していないが本紙の独自調査で少なくとも二千八万キロワットあることが分かっている。これに、中部電力の融通電力など七百四十二万キロワットを加えると、供給力は計二千七百五十万キロワットで、大飯原発3、4号機の再稼働がなくても今月三日のピーク需要時でもぎりぎりカバーできた計算になる。

 関電によると三日の供給態勢は大飯二基をフル稼働する一方、需給調整を理由に相生火力1号機(兵庫県相生市、出力三十八万キロワット)を休止していたという。

 大飯原発3、4号機のフル稼働とそれに伴う揚水発電の増加を加えた潜在的供給力は少なくとも三千百八十二万キロワット。ピーク需要時ですら原発四基分に相当する五百万キロワットの余力があったことになる。


◆再稼働根拠崩れる 関電供給力維持

 世論の反対を押し切り、政府や関西電力が進めた大飯原発3、4号機の再稼働の根拠が揺らいできた。関電は、今夏のこれまでの電力需給実績を基に「原発がなくても供給力は維持できた」と認めた。専門家は昨年三月の福島第一原発事故で広がった「節電の社会的な動きを見誤った」と指摘、過大な需要見通しを批判している。

 関電は五月、原発ゼロで今夏を迎えた場合、15%の電力不足に陥ると試算、「計画停電は避けられない」とした。これを受け、野田佳彦首相は「国民生活を守るため」として、大飯3、4号機の再稼働を容認した。

 ところが電力需要のピークは、猛暑だった二〇一〇年夏のピークに比べ10%も低下。計算上、原発なしでも供給力の方が上回った。

 関電は九月以降について「残暑で電力需要が高まり、大飯を足しても供給力不足になる可能性が残っている」と説明。しかし、大阪管区気象台の予報によると、関西地方の九月の気温は平年よりやや高くなる見込みだが「その年の最高気温を更新することはめったにない」と話す。関電管内で過去十年間、九月に最大需要を記録したのは〇三年の一度だけしかない。

 関電の試算では、今月十七日時点で管内の節電効果は一〇年夏比で11%に達し、目標の10%を上回る。

 大阪府と大阪市でつくるエネルギー戦略会議座長の植田和弘京都大大学院教授(環境経済学)は「大飯の再稼働がなければ、市民の危機意識が高まり、節電効果はもっと上がったはず。他社からの電力融通を含めれば、原発なしでこの夏を乗り切れた可能性はかなり高い」と指摘。「政府は夏場の電力不足を理由に再稼働させたのなら、夏が終わったらすぐに原発を停止させるべきだ」と話す。




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2 コメント

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やっぱりね (xtc4241)
2012-09-04 16:11:57
金木犀さん、こんにちは(いま9月4日pm4:00頃です)

やっぱりね、というのが第1の感想です。
でも、電力が足りないと経済界から懇願され、再稼動を許した橋下さんや嘉田さんも今度だけは許してあげましょう。
こうやって学習効果を増していくことも大切ですから。

今度はコスト問題で攻めてくるでしょう。
事故は起こらない前提に立つのか?
起こったら超巨大なコストを負うという前提に立つのか?
ということになるんでしょうね。
それについて、長妻議員の集会に行った時、
菅さんと仙谷さんがやりあったというエピソードを披露してくれました。
よかったら、僕のブログを見てください。


xtc4241さんへ (金木犀)
2012-09-05 21:32:08
コメントありがとうございます。
早速拝読しました。

長妻さんは、厚生大臣として官僚と真っ向勝負した心意気、よく頑張ったと思います。
次は、味方をうまく巻き込めるような、したたかさを身につけてほしいなと、かげながら期待しています。

>今度はコスト問題で攻めてくるでしょう。

そうですね。
南海トラフのことなど完全に無視して、100歩譲って、たとえ事故が起こらないという前提にたったとしても、使用済み核燃料プールは、あと数年で満杯になるそうです。
http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2012090490070327.html

使用済み核燃料が溜まっていると原発が再稼働できないので、それを防ぐために再処理事業をしていると、電事連の幹部が本音を漏らしたと、こちらは東京新聞のスクープ?

http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2012090502000123.html

再処理事業はすでに10兆円の巨費を投じているけれど、いまだ、再利用の輪は完成していない。
この底なしコストのことを考えれば、やはり事故が起こらなくても、原発はお金がかかりますね。

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