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アメリカデイゴの花が咲いている

2018-06-30 | 園芸
 旅行に行ってきました。伊豆半島です。理由は、グルメ番組で産地名産の”キンメダイ”をやっていた、美味しそう。

 伊豆急下田駅前の街路樹に”アメリカデイゴ”が植えられており、花が咲いていた。東北では見ることができない花だ。
 新枝の先から長い穂状花序に少しづつ花をつける。熱帯性を感じさせる真っ赤な花で、夏らしい花だ。
 別名は、海紅豆(かいこうず)とあり、海外から来た赤い豆、からと言う。
 アメリカデイゴ (アメリカ梯梧)
 別名:海紅豆(かいこうず)、丸葉梯梧(まるばでいこ)
 学名:Erythrina crista-galli
 マメ科デイゴ属
 落葉広葉高木
 原産地は南アメリカ(ブラジル説あり)、明治の中頃に渡来とされる
 関東以南で栽培される
 開花時期:6月~10月
 花色は朱赤、花序高は30cm、花径は0.5~0.8cm
 花が終わると豆果(長い鞘)ができ、熟す


導電性高分子への通電による湿度制御法を開発

2018-06-25 | 科学・技術
 大気中の水分は、生体の保湿・食品のみずみずしさの保持・文化財の適切な保存などに必要だが、過剰な水分は物質を変質させる欠点もある。材料やデバイスの特性に、しばしば湿度が影響を及ぼすことがあり、研究分野でも湿度の制御が求められている。
 産業技術総合研究所ナノ材料研究部門ナノ薄膜デバイスグループ向田雅一主任研究員、衛慶碩主任研究員、石田敬雄研究部門付、ナノバイオ材料応用グループ丁武孝研究員らは、有機電極材料として開発されてきた導電性高分子PEDOT/PSSが高い吸湿性を示すことを見いだし、その性質を生かした簡単な湿度制御法を開発した。さらに、容積が約1リットルの簡単な構造の湿度制御容器を試作し、単3電池1本で20%~80%で湿度を制御できることを実証した。食料品、医薬品、生体材料などの任意の湿度環境での輸送や保管に用いる容器、実環境に近い高湿度環境下での分光分析用試料保持セルなどへの応用が期待される。
 導電性高分子のPEDOT/PSSは最大で1,000S/cmを超える非常に高い導電率で、電流が流れやすい。しかし、金属の電極やリード線との接触抵抗が非常に大きく、PEDOT/PSSが持つ本来の特性を生かすことができなかった。そこで、金電極をリード部分に用いて接触抵抗を低減させた。温度24℃で湿度43%の室内にある電子てんびん上にPEDOT/PSSをのせた状態で、0A/cm2から75A/cm2の電流(数値は電流密度)を流すと、100mgだったPEDOT/PSSの重量が電流値を大きくするほど減少し(15 mg以上)、電流を0A/cm2にすると重量はもとに戻った。
 この結果をもとに、1リットルの容器内に面積25cm2、厚さ約300μmのPEDOT/PSSを配置し、容器内の設定湿度に応じて電流をON-OFFする制御を行った結果、20%~80%の任意の湿度に制御(誤差±2%)できた。応答速度に優れており、数分で設定した湿度に達した。この試作機は単3電池1本で駆動し、湿度80%の設定(電流量大)では1日、30%の設定(電流量小)では1週間以上の連続運転が可能であった。
 目的湿度の維持は、一般的な生活環境下(温度:0~40℃、湿度:20~80%)では容器などの容積にあわせたPEDOT/PSS膜の面積調整だけで可能である。また高湿度維持のためには水中に浸漬して十分に保水させた膜を用いることで、逆に低湿度維持のためには高温で乾燥させた膜を用いることで、それぞれ可能となる。通電により発熱するPEDOTと水を吸放出するPSSがナノメートルレベルで近接しているため、供給電力が効率よく水の放出に使われたと考えられる。また、通電による容器内の温度変化も4℃以内(使用温度22℃)であった。なお、PEDOT/PSS膜自体は温度200℃まで使用できる。
 可動部を持たず、導電性高分子に通電するだけで作動する、広範囲、高精度で低消費電力の湿度調節器を開発した。
 ◆導電性高分子 PEDOT:PSS
 導電性高分子とは電気が流れる高分子のこと。一般的には共役構造が長く続いた高分子が使われる。
 今回用いた導電性高分子は、Poly(3,4-ethylenedioxythiophene):Poly(styrenesulfonate)(略称 PEDOT:PSS)で、導電性高分子の中でも最も高い1000 S/cm近い導電性をもつ。また同時に高い柔軟性をもっている。

 お知らせ:暫くブログをお休みします。・・旅行に行ってきます。

 今日も天気は晴れ。梅雨入りとなっている季節、でもズット雨が降っていない。
 垣根に這わせた”ビヨウヤナギ”に花が咲いている。良く似た花に”キンシバイ(金糸梅)”があり、遠くからだど区別できない。この花の特徴は、細くて長い雄蕊(おしべ)で、黄色の花びらの中心から飛び出している。
 ”ビヨウヤナギ”と”キンシバイ(金糸梅)”、両者はオトギリソウ科オトギリソウ属であり、”ヒペリカム”と呼ばれる。”ヒペリカム”とはオトギリソウ属のラテン名で、”コボウズオトギリ”も”ヒペリカム”である。
 両者の違い
       ビヨウヤナギ    キンシバイ
 花の大きさ 径5cm~6cm     径3cm~4cm
 花の開き  平坦に近く開く   半開きに近い開き
 雄蕊の長  数多く、とても長い 普通の長さ
 ◆ビヨウヤナギ(未央柳、美容柳)
 学名:Hypericum chinense
 別名:美女柳(びじょやなぎ)、金線海棠(きんせんかいどう)
 オトギリソウ科オトギリソウ属
 半落葉性低木
 中国原産、渡来は江戸時代
 開花時期は6月~7月


微粒子の発光で、体内のたんぱく質などを検出

2018-06-24 | 科学・技術
 大阪大学民谷栄一教授らは金の微粒子を発光させ、体内のたんぱく質などを安価に測れる技術を開発した。
 病気の際に患者の血液に出るたんぱく質などを抗原抗体反応を使い測る。特定のたんぱく質とくっつく抗体を、磁石の性質を持つ粒子と金微粒子にそれぞれ付けておき、たんぱく質を挟み込む。測定用チップの電極に磁性粒子がくっつくとたんぱく質と金微粒子も近くに集まる。電圧をかけると金微粒子が触媒として働き発光し、カメラなどで捉える。
 新技術は小型チップと手のひら大の装置で調べる。酵素や光源が不要で高感度と低コストにつながり装置も小型化できる。 微量の血液中の病気関連物質を1回数十円、約15分で判別できる見込み。酵素や光源が不要となり、高感度と低コスト化につながる。感染症や心筋梗塞などの病気診断用に3年後の実用化を目指す。
 ◆がん細胞を検出
 組織中のがん細胞や血液中に遊離したがん細胞、既存の検出方法では見つけにくい。
 注目されるのが、がん細胞が持つ特定のタンパク質で、これに蛍光物質を化学的に結合させ、蛍光を検出することでがん細胞の有無・挙動を明らかにできる。
 これには課題が2つあり、より明るく光る蛍光物質の開発とその光を効率よく検出することである。

 今日も良い天気。湿度が高い、気温も高い、汗がジトジト。
 午前中の散歩。”サンジソウ”に花が咲いている。”サンジソウ(三時草)”は、午後の3時ごろに開花するから、と言われる・・三時でなくとも咲くのかな。1日の開花時間が3時間、の説もある・・。
 ”サンジソウ(三時草)”と呼ばれる、ハゼラン(爆蘭:スベリヒユ科ハゼラン属)”の別名がある。
 サンジソウ(三時草)
 別名:照波(てるなみ)、ベルゲランサス
 ツルナ科ベルゲランサス属
 常緑宿根草(多肉植物)
 原産地は南アフリカ
 開花時期は5月~10月
 午後3時頃に開花し、開花時間は1日3時間ほど(後は花が閉じている)
 一つの花が咲いて、開閉を2週間ぐらい繰り返す


今春の新入社員、仕事は「人並みで十分」が6割

2018-06-23 | 世相
 日本生産性本部が実施した、今年の新入社員を対象の「働くことの意識」調査で、「人並みに働けば十分」と答えた人は61.6%と過去最多となった(6月21日公表)。
 調査は今春入社した社員1644人を対象に無記名で実施。調査は昭和44年度から始まり、今年で50回目。
 ○若いうちは自ら進んで苦労する気持ちがなくてはならないか」との問い
  進んで苦労すべきだ:47.1%
  好んで苦労することはない:34.1%
   上記の差は年々縮まり、11年度から40ポイント近く縮まった
 ○人並み以上に働きたいか」との問い
  人並みで十分:61.6%
  人並み以上に働きたい:31.3%
   「人並みで十分」が25年度から増え続け、今年度は過去最高
   どこまで昇進したいかという問いには、「社長」という回答が10.33%と過去最低
 ○デートの約束があった時、残業を命じられたらどうするか」を尋ねると
  残業派:68.5%
  デート派:30.9%
 ○働く目的は
  楽しい生活をしたい:41.4%
  経済的に豊かになる:30.4%
  自分の能力をためす:10.0%
 同本部は「日本の企業は働かせ方がうまくいっていないのでは。新入社員が会社で働くことに大きな希望を持てていない」と説明した。

 今日の天気は晴れ。気温は高く、最高気温29℃とか、真夏日にはならない。
 暑くなりそうなので、散歩は早朝。近所の塀で、純白の小さい房状の花の塊りが見える。雪が積もった様に見える。”ニワナナカマド”の花だ。枝先に円錐花序(集合した花の姿が円錐状)を出し、白い小花が沢山付いている。花は梅の花に似て、花弁は5枚、花は小さく径数mm。
 葉は奇数羽状複葉(左右に小葉が並び、先端に小葉がつく)で、ナナカマドに似た葉姿だ。名に”ナナカマド”とついているが、残念ながら”ナナカマド(バラ科ナナカマド属)”と違い秋の紅葉も赤い実もない。
 別名には”チンシバイ(珍至梅、珍珠梅、珍朱梅)”とある。由来は判らない。蕾が白玉の様だから、との説があるけど。 ニワナナカマド(庭七竈)
 別名:チンシバイ(珍至梅、珍珠梅、珍朱梅)
 バラ科ホザキナナカマド属(ソルバリア属)
 落葉低木
 原産地は中国
 開花時期は6月~7月
 枝先に白い小花が沢山付く
 蕾は白玉の様に美しい
 1つの花は直径5~7mm位


世界保健機関は「ゲーム障害」を新疾病に認定

2018-06-21 | 健康・病気
 世界保健機関(WHO)は、オンラインゲームやテレビゲームのやり過ぎで日常生活が困難になる「ゲーム障害」を新疾病として認定、依存症の一つとして「国際疾病分類」の最新版に加えたと発表した(6月18日)。スマートフォンやタブレット端末の普及に伴い、ゲーム依存が広がり、日本など世界各国で問題化していることが背景にある。
 WHO当局者は「概算でゲームをしている人の2~3%がゲーム障害とみられる」と指摘。これまで正式な病名はなかったが、国際的な標準となる病気の分類に盛り込むことで「各国で診断例が増えて研究が進み、治療法確立への寄与を期待する」と強調した。国際疾病分類の最新版は2019年5月のWHO総会で採択される予定。2022年1月から施行されるが、世界中の医療従事者や研究者に準備を促すため事前に公表されている。
 ◆新たに加えられる疾病「ゲーム障害」
 ゲームをしたい衝動が抑えられなくなり、日常生活など他のことより優先、健康を損なうなど問題が起きてもゲームを続けてしまう特徴がある。こうした症状が少なくとも12ヵ月続き、家族や社会、学習、仕事に重大な支障が起きている場合、ゲーム障害として診断できると説明している。
 国際疾病分類は病気や死因の統計に使われる病気の分類法。世界中の医療従事者や研究者が診断や調査に用いている。

 早朝に雨が降ったようだ。朝には晴れた。少し風が出てきた。
 公園の”サンゴジュ”に花が咲いている。咲き始めかな、蕾が多い。
 名(サンゴジュ:珊瑚樹)の由来は、秋に赤くなる果実が珊瑚細工のように見える、からと言う。葉は水分が多く、葉数も多い木なので、火災の延焼防止になるとされ、防火樹として使われている。材も水分を多量に含みふくんで燃え難く、燃やすと切り口から泡が出る。これより、学名に「var. awabuki」と付いている。別名にも”アワブキ”がある(変種名に採用されている)。因みに、別種に”アワブキ(泡吹)”の木があり、アワブキ科アワブキ属 (落葉高木)の樹木である。
 サンゴジュ(珊瑚樹)
 別名:藪珊瑚(やぶさんご)、ヤマジサ
 学名:Viburnum odoratissimum var. awabuki 又は Viburnum awabuki
 スイカズラ科ガマズミ属
 耐寒性常緑小高木
 原産地は日本(関東南部以南)、台湾
 開花時期は6月~7月
 花色は白、花径は数㎜で沢山咲く
 花後に果実(8㎜程の楕円形)を付ける
 果実の観賞期は9月~12月


ドローン、GPSに頼らず地形などの学習で自らの位置把握

2018-06-20 | 科学・技術
 ドローンは警備や測量、農業など様々な産業での活用が期待されている。飛行ルートは、ユーザーが予め設定したルートを自動でできるが、多くはGPSで機体位置を把握するシステムを採用している。しかし、GPSが届き難い倉庫内や橋の下などの点検で使用は困難だ。そこで、今回のようなGPSを使わずに自動飛行するシステムの開発が重要になってくる。
 理化学研究所浜中雅俊チームリーダーらは、自律飛行型ドローン(小型無人機)が飛行中に自ら機体の位置を把握する技術を開発した。人工知能(AI)で地形の凹凸を判別し、3次元マップと照合して位置を割り出す。山間部など全地球測位システム(GPS)が使いづらい地域での利用を想定する。3年以内の実用化を目指す。
 ドローンに積んだレーザーを左右25mの範囲で機体の真下に照射する。照射して得られた地形データを、事前にドローンを飛ばして作った3次元マップと照合すれば、40m四方ごとに区切った空域のどこをドローンが飛んでいるかが分かる。
 AIの手法の一つであるディープラーニング(深層学習)をドローンの位置特定に使う。事前に測定した地形の凸凹と、そのときの機体の位置をひもづけた2万7千件のデータをAIに学習させておき、位置を高精度に推定できるようにした。
 群馬県昭和村の山間部での実験では、200m四方の空域内を飛ぶドローンの位置を98%以上の精度で把握できた。将来は、ドローンを事前に飛ばして地形データを集めなくても済む技術の開発を目指す。

 今日は朝から雨。小雨だが、昼頃少し強くなる。今日いっぱいは雨かな。
 晴れた日の”スイートピー ”の花。畑の少し外れた場所に、昨年種を播いた。少しの種だったが、大きく育った。
 羽状の葉の先端は巻きひげとなり、支えに絡ませて茎をのばし、葉の脇から花茎を伸ばして蝶の羽のような形の花を付ける。花は、柔らかくやさしい色が印象的だ。原種の花色は淡い紫色だが、今では品種改良で、色も形も様々なものが生み出されている。
 名(スイートピー)の由来は、Sweet(あまい)Pea(豆)との組み合わせからで、スイートピーの香りの良さから、と言う。マメ科レンリソウ属に分類される植物で、レンリソウ属の種の特徴として、摂取すると中毒症状が出るという事が知られている。過剰に摂取すると下半身麻痺などの症状を引き起こす可能性がある。
 スイートピー(Sweet pea)
 別名:麝香連理草(じゃこうれんりそう)、香豌豆(かおりえんどう)
 マメ科レンリソウ属
 一年草
 原産地はイタリアのシチリア島
  幕末の頃に渡来、大正時代から栽培が普及
 開花時期は4月~6月
  春咲き・夏咲き・ 冬咲きがあるが、多く出回るのは春咲き
 色々な色の花がある


ストックホルム国際平和研究所、北朝鮮は20発の核弾頭・中国は280発を保有

2018-06-19 | 国際・政治
 スウェーデンのストックホルム国際平和研究所(SIPRI)は、世界の核軍備に関する最新報告書を発表した(6月18日)。
 世界の核弾頭総数(今年1月現在)は、国連常任理事国(米・露・英・仏・中)にインド、パキスタン、イスラエル、北朝鮮を加えた9ヵ国で1万4465発。米露が新戦略兵器削減条約(新START)に基づいて戦略核弾頭を削減したため、昨年から470発(約3%)減少したが、米露の保有数は世界全体の約92%を占めている。
 今年1月現在で、北朝鮮が保有する核弾頭は昨年同時点と同じ推定10-20発、中国の保有数は昨年から10発増えて280発と明らかにした。インドとパキスタンも昨年からともに核弾頭を10発増やし、それぞれ130-140発、140-150発となり、アジアでの核軍拡が進んだ。中国は核弾頭を増やすとともに核ミサイルの近代化も進めている。

 今日の天気は、曇~晴れ。西日本は雨模様だが、東日本は晴れ。
 散歩で見つけた”ブラシノキ”の花。家の壁際に植えられている木で、花が赤いブラシの様に見える。ブラシの毛に見えるのは、雄しべの「花糸」と呼ばれる部分である。花びらは小さく、開花すると直ぐに落ちてしまう。
 開花時期は春(4月~5月)であるが、秋(10月)にも咲く。調べてみたら、春と秋の2度咲きの品種もあると言う。咲いて花がどの品種かは不明。
 ブラシノキ(カリステモン)属は、オーストラリア~ニューカレドニアに30種以上が分布する常緑性花木。花の姿に特徴があり、、ビンを洗うためのブラシ様の姿である。英語でも”ボトルブラッシュ(Bottlebrush)”と呼ばれる。日本では数種程の園芸品種が流通している。
 ブラシノキ(ブラシの木)
 別名:金宝樹(きんぽうじゅ)
    花槇(はなまき)・・葉が槇の葉に似ているから
    カリステモン(Callistemon)
    ボトルブラッシュ(Bottlebrush)
 フトモモ科ブラシノキ属(カリステモン属)
 常緑小高木
 原産地はオーストラリア、明治の中頃に渡来
 開花時期は5月~6月
 花色には赤が多い、ピンク・白などもある
 ”ブラシノキ”の主な種類には、
 スペキオスス種:紅色の雄しべをもつ花、庭木などに利用
     カリステモンの代表的な種で、「ブラシノキ」と呼ぶことが多い
 キトリヌス種:金宝樹(きんぽうじゅ)と呼ばれる、切り花や鉢植えとして利用
 サリグヌス種:花糸は白~クリーム色で、白花ブラシノキとも呼ばれる


高い放熱性能のゴム複合材料を開発

2018-06-18 | 科学・技術
 しなやかで壊れにくい、フレキシブルデバイスに使用できる材料
  ○ネックレス状構造の高分子と高熱伝導性無機粒子からなる高い放熱性能を持つゴム複合材料
  ○水中プラズマ表面改質により無機粒子の高分子への分散性などを高めて機械特性を改善
  ○パワースーツなどのフレキシブルエレクトロニクス機器の高放熱性基板としての応用に期待
 産業技術総合研究所・東大先端オペランド計測技術オープンイノベーションラボラトリ伯田 幸也、ラボチーム長後藤拓リサーチアシスタントと東京大学大学院新領域創成科学研究科寺嶋和夫教授らは、「環動高分子のポリロタキサンと、水中プラズマ技術で表面改質した窒化ホウ素のフィラーからなる高熱伝導率エラストマー複合材料(コンポジット)を開発した」。
 開発したエラストマーコンポジットは、無機フィラーとしての窒化ホウ素(六方晶)粒子とポリロタキサンからなる。まず、窒化ホウ素粒子を塩化ナトリウム水溶液中に分散させたのち、パルス電圧をかけて水中プラズマを発生させ、表面改質を行った。その後、表面改質した窒化ホウ素粒子をろ過・分離・乾燥させ、トルエン溶媒中でポリロタキサン、触媒、架橋剤とともにミキサーで混錬、架橋し、エラストマーコンポジットを作製した。窒化ホウ素濃度50wt%のエラストマーコンポジットは、均質で、内部では無機フィラーが一様に分散しており、繰り返し変形を加えても柔軟性や形状は維持された。
 プラズマ表面改質した窒化ホウ素粒子と表面改質していない窒化ホウ素粒子を用い、窒化ホウ素粒子の濃度が20wt%と50wt%のエラストマーコンポジットと、比較のためフィラーを使わないエラストマーも作製し、それらの応力伸長比曲線や靭性(タフ度)を測定した。窒化ホウ素粒子を用いたエラストマーコンポジットでは、引張り強度(応力伸長比曲線における最大応力)がフィラーを使わないエラストマーより大きくなった。また、表面改質した窒化ホウ素粒子を使ったエラストマーコンポジットは、表面改質しない場合よりも破断長さが大きくなった。さらに、曲線の立ち上がりの傾きはヤング率を示すが、変化はほぼみられず、窒化ホウ素粒子をプラズマ表面改質することで、ヤング率を維持したままで引張り強度と破断伸びが向上した。結果として、表面改質することにより靭性(タフ度)が最大で5倍程度向上し、壊れにくい材料となった。
 ◆環動高分子、環状分子
 環動高分子は、環状分子と直鎖高分子(ポリエチレングリコールなど)で構成された高分子のことで、環状分子が直鎖高分子の上を「動く」ため「環動」高分子と呼ぶ。
 環状分子とは、穴の開いたドーナツ状の構造をもつ分子のこと。代表的な環状分子に、シクロデキストリンがある。
 ◆ポリロタキサン(PR)
 直鎖のポリエチレングリコールと複数個の環状のシクロデキストリンから構成されるネックレス状の超分子の一種。大阪大学 原田 明 教授らにより開発された。東京大学 伊藤 耕三 教授らはこれをベースにゴムのように伸び縮みするゲルを開発した。
 ◆水中プラズマ
 溶液中に高エネルギーを加えて局所的に発生したプラズマ。設置した電極間に高電圧をかけたり、パルスレーザーを照射したりして発生させるプラズマ。
 ◆窒化ホウ素(BN)
 窒素とホウ素からなる化合物。六方晶窒化ホウ素は固体潤滑剤として利用される。電気絶縁体であり、高い熱伝導率(392 W/mK (20 ℃))を示す。

 今日は晴れ、良い天気だ。
 お庭の”キリンソウ(麒麟草)”の花がまだ咲いている。黄色の花、多年草なので、何時も同じ場所で咲く。でも季節的にもう終わりかな。
 太い根茎から肉質の円柱形の茎が出て、茎の先端に平らな集散花序が付き、黄色の花が沢山咲く。満開の頃は黄色い花を敷き詰めた様子となる。葉は多肉質でサボテン似の外観で、互生し等卵形または長楕円形でふちには鈍鋸歯がある。
 キリンソウ(麒麟草、黄輪草)
 別名:セダム(Sedum)
 学名:Sedum aizoon var. floribundum
 ベンケイソウ科キリンソウ属
 耐寒性多年草の多肉植物
 原産地は日本
 開花時期は5月~7月
 草丈は30cm~50cm
 茎頂に沢山の5mm程の鮮黄色の小花を付ける
 花は黄色い五弁花


希少金属を使わない光触媒、二酸化炭素を一酸化炭素に変換

2018-06-17 | 科学・技術
 東京工業大学石谷治教授、前田和彦准教授、栗木亮大学院生、日本学術振興会特別研究員らの研究グループは、有機半導体材料と鉄錯体から成る光触媒に可視光を照射すると、二酸化炭素(CO2)が一酸化炭素(CO)へ選択的に還元されることを発見した(6月12日)。フランス・パリ第7大学らとの国際共同研究で、科学技術振興機構(JST)戦略的創造研究推進事業CRESTの国際強化支援のもとで行われた。研究成果は、米国化学会誌「Journal of the American Chemical Society」に速報として6月12日掲載。
 これまでに開発された高効率CO2還元光触媒は、ルテニウム(原子番号44、元素記号は Ru、貴金属にも分類)やレニウム(原子番号75、元素記号はRe)といった貴金属や稀少金属を用いたものがほとんど。今回開発の光触媒は、これらの金属を全く使わずに、ほぼ同等の光触媒性能を示す。本成果により、卑金属や有機半導体材料だけを用いた光触媒でも、太陽光をエネルギー源として、地球温暖化の主因であるCO2を有用な炭素資源へと変換できる。
 石谷教授らは、炭素と窒素から構成される有機半導体カーボンナイトライドを鉄錯体と組み合わせて光触媒として用い、二酸化炭素(CO2)を一酸化炭素(CO)へと高効率に還元できることを見いだした。この光触媒反応は、太陽光の波長帯でも主成分である可視光を照射することで進行する。カーボンナイトライドが可視光を吸収し、還元剤から触媒である鉄錯体への電子の移動を駆動する。その電子を用いて鉄錯体はCO2をCOへと還元する。性能の指標となるCO生成におけるターンオーバー数、外部量子収率、CO2還元の選択率は、それぞれ155、4.2%、99%に達した。これらの値は、貴金属や稀少金属錯体を用いた場合とほぼ同程度であり、すでに報告されている卑金属や有機分子を用いた光触媒と比べて10倍以上高かった。
 今後は、光触媒としての機能をさらに向上させるとともに、地球上に多量に存在し安価な水を還元剤に使える酸化光触媒との融合を目指す、と言う。
 ○鉄錯体
 金属または金属類似元素の原子・イオンの周囲に、配位子とよばれる原子・イオンまたは原子団が方向性をもって立体的に結合し、一つの原子集団をつくっているもの。
 ○貴金属
 8種の高価な金属。
 金(Au)、銀(Ag)、白金(Pt)、パラジウム(Pd)、ロジウム(Rh)、イリジウム(Ir)、ルテニウム(Ru)、オスミウム(Os)
 ○卑金属
 貴金属ではない金属。
 ○カーボンナイトライド
 炭素と窒素だけで構成された有機半導体
 ○ターンオーバー数
 触媒反応の活性点が何回機能したかを表す指標。
 例えば活性点が100個あり生成物が10,000個得られた場合、ターンオーバー数は100となる。
 ○外部量子収率
 照射した光の量に対する反応に用いることができた光の量の割合。
 例えば、10,000個の光子を照射して、そのうち100個の光子が反応に関与した場合、外部量子収率は1%となる。
 ○選択率
 化学反応における全ての生成物量に対する目的生成物量の割合。

 今日は6月17日で、父の日。
 天気は晴れ、気温は最高気温20℃位と暑くはない。
 春に見た””ソシンロウバイ”の花(3月19日)。葉をかき分け、木の中を見たら果実がなっている。長径数cmほどの楕円形で、果実の中には数個の種子がある。
 ”ロウバイ”は、花からは香料、花のつぼみは鎮咳・解熱・鎮痛薬などの生薬とし、根は薬用にすると言う。でも、種子は強い毒性物質を含んでいる。アルカロイド系の毒「カリカンチン」である。
 名(ロウバイ:蝋梅)の由来は、「蝋細工の様な梅に似た花」説、「花色が蜜蝋(みつろう)に似ている」説、「臘月(ろうげつ、旧暦の12月)に、梅に似た香りの花」説がある。
 ロウバイ(蝋梅)
 別名:唐蝋梅(とうろうばい)、唐梅(とうばい、からうめ)
 ロウバイ科ロウバイ属
 落葉低木(丈は2m~4m)
 原産地は中国、17世紀頃に渡来
 開花時期は1月~3月
 花径は2cm程
 果実の種子は、抑制性神経伝達物質の放出を阻害して痙攣を誘発する有毒物質「カリカンチン」を含む


2017年度脱税額135億円、過去3番目の低さ

2018-06-16 | 社会・経済
 全国の国税局が2017年度に強制調査(査察)で摘発した脱税事件は174件(前年度比4件減)で、加算税を含む脱税総額は135億円(前年度比26億円減)と統計が残る1972年度以降、3番目に低い額だったことが国税庁のまとめで分かった(6月14日)。
 このうち、事案の悪質性などを考慮し、検察庁に告発したのは113件(前年度比19件減)。1件当たりの脱税額は8900万円だった。業種別では建設業が26件と最多で、不動産業が10件と続く。
 脱税総額は2009年度に300億円を下回って以降、減少傾向にある。海外企業を使った不正取引や、取引証拠の電子化を背景に、脱税手口の複雑・巧妙化が進み、分析に時間がかかることなどが背景にあるとみられる。

 今日は概ね曇。雲は厚くなく、雨は降らない・・かな。
 春に、堤防の横の空き地の”グミ”に花が咲いていた(4月25日ブログ)。”グミ(茱萸、胡頽子)”はグミ科グミ属の植物の総称である。ユーラシアから東南アジアにかけて、50種~70種程あり、日本には十数種があると言われる。良く知られているのは、ナツグミ、アキグミ、ナワシログミ、である。”グミ(茱萸)”の名は、「含む実(くくむみ):実を口に含み皮を出す意味」から「ぐみ」となった説、渋みがあるので「えぐみ」から「ぐみ」となった説、などがある。
 この木は”夏グミ”なので、4月に花が咲き、6月に果実(偽果、長い果柄に楕円形の果実)が赤く熟す。と言うことで、散歩途中で寄ってみた。沢山実がなっており、半分位は赤い。
  因みに、果実が少し大きい唐茱萸(とうぐみ)は、”夏グミ”の変種である。
 ナツグミ(夏茱萸)
 グミ科グミ属
 落葉小高木
 開花時期は4月
 花は両性または単性
 花弁はなく萼(がく)は黄色で筒状、先が4裂し、雄蕊が4本
 6月に果実(偽果)が赤く熟す


これまでの材料の中で最大の体積収縮を示す「負熱膨張材料」を発見

2018-06-14 | 科学・技術
 東京工業大学東正樹教授、山本孟大学院生(現:東北大学助教)、今井孝大学院生、神奈川県立産業技術総合研究所の酒井雄樹常勤研究員らの研究グループは、これまでに発見された材料の中で最大の体積収縮を示す“温めると縮む”負熱膨張材料を発見した。
 正の熱膨張:通常の物質は温めると体積や長さが増大する。
 負熱膨張:一部の物質は温めると可逆的に収縮する。この性質を負熱膨張と呼ぶ。
   半導体製造などの精密な位置決めが要求される場合、わずかな熱膨張が問題になる。
   昇温に伴って収縮する“負の熱膨張”を持つ物質を使い、構造材の熱膨張を補償できる。
   しかし、材料の種類は少なく、市販品の負熱膨張材料では体積収縮の割合は1.7%程度。
 平成28年12月に、名古屋大学の研究グループによって、層状ルテニウム酸化物の焼結体が6.7%の体積収縮を示す事が発見された。これは空隙の多い材料組織に由来することから、材料自身の本質的な負熱膨張ではなかった。
 今回の研究では、代表的な強誘電体(絶縁体の一種)であるチタン酸鉛PbTiO3と同じ極性のペロブスカイト構造を持つ、バナジン酸鉛PbVO3の負熱膨張物質化に成功した。PbTiO3は強誘電体から常誘電転移に伴って負熱膨張を示すが、収縮率は0.6%程度と非常に小さい。また、PbVO3は圧力をかけると約10%の体積収縮を伴って常誘電転移するが、常圧では相転移が発生しない。
 今回、2価の鉛イオンを、一部が3価のビスマスイオンとランタンイオンで置換して電子ドープを行い、バナジウムイオンの価数を4価から3.76価に変化させた「Pb2+0.76La3+0.04Bi3+0.20V3.76+O3」にすることで、200~400Kの常温を含む温度域で、8.5%の大幅な体積収縮を伴う負熱膨張を実現した。
 今回開発した物質は、大きな負熱膨張を示すが、環境に有害な鉛を含むという問題がある。
 今後は、当研究で有効性が確認された電子ドープを用いることで、鉛を含まない他のペロブスカイト化合物の負熱膨張化が期待されるという。
 ◆強誘電体
 誘電体(絶縁体)の一種で、外部電場がなくとも電気分極の方向が揃っており、また、外部電場によってその方向を変化できる物質。
 ◆ペロブスカイト構造
 一般式ABO3で表される元素組成を持つ、金属酸化物の代表的な結晶構造。
 ◆極性
 結晶構造中の陽イオン、陰イオンの変位のため、正の電荷と負の電荷の重心が一致せず、電気分極を持つ事。
 ◆電子ドープ
 化合物の物性を変化させるため、電子の数を増やすことで、複数の価数を持つ事ができる遷移金属イオンの価数を絶縁体となる整数価数状態より小さくすること。

 天気は晴れ。東北の南部も北部も梅雨入りをした、でも雨の日が続く予報はない。
 散歩で見つけた”ニゲラ”の花。花が終わって種ができているものもある。
 花の色は白・淡青で、花弁のように見えるのは萼片(本当の花弁は退化)、細裂して紐状の葉(苞)が広がっている。雌蕊は5個、雄蕊は花糸が発達している。
 花後にはふくらんだ果実ができる。熟すと裂けて中から黒いタネが出てくる。タネにはアルカロイドや揮発性の油が含まれており、薬として利用される。
 良く見かける種は、南ヨーロッパ原産の”クロタネソウ(Nigella damascena)”。
 ニゲラ(Nigella)
 別名:黒種草(くろたねそう)、黒種子草(くろたねそう)
 学名:Nigella damascena
 キンポウゲ科ニゲラ属
 一年草
 原産地は南ヨーロッパ、江戸時代末に渡来
 開花時期は4月~6月
 花は径2cm~3cm、花色は白・青・黄・ピンク
 花後にカゴに包まれたような膨らんだ果実ができ、中に黒い種がある
 名(黒種草)の由来は、この黒い種から
 ニゲラはラテン語のニガー(黒い)が語源


家事・育児負担を巡り夫婦間に認識の差が

2018-06-13 | 世相
 明治安田生活福祉研究所が実施した調査によると、夫婦ともに正社員の共働き世帯での家事や育児の分担割合について、夫婦間の認識の差が明らかになっている。調査では、夫は平均3.4割分をしていると回答、妻の認識では2.5割分にとどまることが分かった。
 調査は3月にインターネットで実施。家事・育児の負担や育児と仕事に関する両立を巡る実態について尋ね、25歳~44歳の男女1万2221人から回答を得た。
 家事・育児で理想的な夫の負担割合について尋ねたところ、夫婦ともに正社員の共働き世帯の場合では「5割」が男女とも半数以上を占め、平均で「4割」だった。
 現実の夫の負担割合を尋ねると、
  夫は「3割」:25.5% 最多
    「5割」:24.4% 平均で3.4割
  だが妻の認識では
    「1割以下」:30.1% 最も多い
    「2割」:28.2% が次ぎ 平均で2.5割
  妻の認識では、夫の認識より1割近く低かった。夫は自分が思うほど家事や育児をしていない?。
 夫が正社員で妻が非正社員の世帯、夫が正社員で妻が専業主婦の世帯の場合でも、妻の家事・育児に関する夫の負担割合の認識は、夫より低くなる傾向になった。
 ◆6歳未満の子供を持つ夫・妻の家事関連時間(平成28年)
 総務省の社会生活基本調査(2016年)による
 調査は5年ごとに実施。2016年調査は2016年10月20日時点で、全国8万8千世帯。
      夫(時間.分) 妻(時間.分)
 家事関連  1.23    7.34
   家事  0.17    3.07
 介護・看護 0.01    0.06
   育児  0.49    3.45
  買い物  0.16    0.36

 朝から晴れ。昨日は雨が降り、畑に置いてある雨溜まりの桶にマズマズの量が溜まっていた。
 近所のお家の土台基礎付近に、”ベルフラワー”が満開で咲いている。鮮やかな紫青色のベルのような小花が小山の様に咲いている。”ベルフラワー”は”オトメギキョウ(乙女桔梗)”とも呼ばれる。
 ”ベルフラワー”は”カンパニュラ”の中でも小型の種類である。”カンパニュラ”とは、キキョウ科ホタルブクロ属の観賞用植物(主に地中海沿岸に原産する植物の改良)の総称で、約300種類あると言われる。
 ベルフラワー
 別名:乙女桔梗(おとめぎきょう)
 学名:Campanula portenschlagiana
 キキョウ科ホタルブクロ属
 常緑多年草
 原産地は東ヨーロッパ(ユーゴスラビア北部)
 開花時期は5月~7月
 花色は鮮やかな紫青色で、濃青紫・白などもある


東日本大震災復興祈念特別展・東大寺と東北

2018-06-12 | 催事
 会期が迫ってきた。「東日本大震災復興祈念特別展・東大寺と東北 復興を支えた人々の祈り」に行ってきた。
  東北歴史博物館 2018.4.28~6.24
  特別展 http://todaiji.exhn.jp/
 展覧会概要(抜粋)
 2011年に発生した東日本大震災は、東北地方沿岸部を中心に大きな被害をもたらしました。今もなお被災地では皆が一丸となって、東北の再生と発展に向けて全力で復興に取り組んでいます。こうした中、東北歴史博物館(宮城県多賀城市)で、多賀城市と友好都市関係にある奈良市の名刹、華厳宗大本山東大寺の特別な協力を得て、東日本大震災からの復興を祈念する展覧会を開催する運びとなりました。
 奈良時代に創建された東大寺は、その長い歴史において、二度にわたる災禍で大仏(盧舎那大仏)や伽藍の焼失と復興を繰り返しています。源平の争乱の際、平重衡の南都焼き討ちによって大仏殿はもとより、堂塔伽藍の大半が焼失しましたが、鎌倉時代に重源上人が中心となって復興を成し遂げました。しかし、戦国時代には再び奈良が争乱の舞台となり、中心伽藍のほとんどが焼失。大仏は百年以上も雨ざらしのままとなりましたが、江戸時代に公慶上人が全国を勧進し、多くの人々の力を得ながら再興が実現しました。その復興は新たな文化や歴史をも創造し、人々に勇気と希望を与えてきました。
 東大寺や東北地方に残されてきた数々の史料や寺宝の展示を通して、東大寺再興の歴史が、震災からの一日も早い復興を願う東北の人々にとって、「未来への道標」となることを願って、本展を開催します。
 展示
 1、東北初!!東大寺の寺宝を一堂に公開
 東大寺の寺宝が東北で一堂に会するのは初めてのことです。東日本大震災の復興に取り組んでいる東北のためにと、東大寺の特別協力によって実現しました。
 2、国宝17点、重要文化財25点?貴重な寺宝や史料を公開
 東大寺が大切に伝えてきた寺宝を中心に113件・約170点を展示します。このうち、国宝は東大寺の復興を語るうえで欠かせない「重源上人坐像」をはじめ8件17点、重要文化財は「公慶上人坐像」など21件25点ほかで、大規模な展覧会が宮城・多賀城の地で実現します。
 3、東大寺の復興と東北との関わりを重視した構成
 東大寺の盧舎那大仏造営には陸奥国小田郡(現在の宮城県)で産出した金が用いられ、東大寺と東北のつながりが創建当初から認められます。鎌倉時代、江戸時代の復興も東北とのつながりがあり、東大寺と東北との関係を構成に盛り込んでいることが本展の大きな特長です。


 朝から曇。湿度が高い、ジメジメとする。
 東北歴史博物館に行く前に、近くを散歩する。
 溝(比較的大きな溝、もう使われていない)に、ビッシリと”ドクダミ”が。白い花が満開の様に咲いている。花が咲くと、初夏となる・・実感。
 ”ドクダミ”は”ゲンノショウコ”と”センブリ”に並んで三大民間薬と言われる程の有名な薬草である。でも最近は民間薬そのものを見る機会がほとんどない。
 名(ドクダミ)の由来は、「毒痛み」あるいは「毒ため」からと言われる。因みに、湿疹・かぶれには生葉をすり潰したものを貼り付けると良いと言う。
 ドクダミ
 別名:毒溜め(どくだめ)、魚腥草(ぎょせいそう)、地獄蕎麦(じごくそば)
   十薬・重薬(じゅうやく)
 ドクダミ科ドクダミ属
 多年草、地下茎を伸ばし増殖し群生する
 開花時期は6月~7月
 4枚の白い花弁のように見えるのは苞(ほう)で花弁ではない、萼(ガク)もない
 中心の淡黄色の部分、蕊(しべ)の様に見える部分は花(雌しべと雄しべのみ)
 ほとんどが一重の花であるが、八重もある


ウルフ賞化学部門賞を藤田誠教授が受賞

2018-06-11 | 学問
 イスラエルのウルフ財団は、ウルフ賞の授賞式をエルサレムで開き、2018年の化学部門賞を東京大の藤田誠教授とカリフォルニア大学のオマー・ヤギー(Omar M. Yaghi)教授と共同で受賞した(5月31日)。日本人がウルフ賞化学部門を受賞するのは2001年の野依良治氏以来で2人目。
 ウルフ賞はノーベル賞受賞を占うとも言われる。ウルフ賞には化学・医学・物理学・数学・農業・芸術の6部門があり、過去の受賞者は後にノーベル賞を受賞することが多い。日本人では野依氏のほか、京都大学の山中伸弥所長(2011年、医学部門)や小柴昌俊・東京大特別栄誉教授(2000年、物理学部門)らが受賞している。
 藤田教授は1982年に千葉大学大学院工学研究科修士課程修了。同大学助教授、名古屋大学教授などを経て2002年から現職。
 受賞理由は
 ”For his contribution/achievements in the field of supramolecular chemistry(超分子化学分野における貢献/業績)”
 超分子:分子と分子が弱く集まることがある。この集まりが機能を持つようになった構造体を「超分子」と言う。
 小さな分子が金属イオンに誘導されて自発的に集まって特殊な構造(超分子構造)を作る「自己組織化」と呼ばれる現象を駆使して多様な形体をした分子を合成する手法を考案。複雑な分子、ナノ構造の新材料などの開発に道を開いた。

 今日は朝から雨。昨日は東北南部が梅雨入りし、今日東北北部が梅雨入りとなった。例年より半月程早い、昨年からからは2日程とか。
 今日の散歩は、雨の中。道路の植栽地に背丈1.5m程の草が生い茂り、白い花が咲いている。茎先に長さ15~25cm位の総状花序(柄のある花が花茎に均等につく)を出し、長さ1.5~2.0cm程の蝶形をした淡黄白色の花を沢山付けている。花の名は”クララ”。
 名の”クララ”は外国名ではなく、日本名。由来は、根を噛むと目が眩むほど苦く、くらくらするので眩草(くららぐさ)と呼ばれ、これから”クララ”になったと言う。根(苦参:くじん)は消炎・鎮痒作用などがあり、漢方薬で使う。家畜の駆虫薬(寄生虫を駆除)にも使われる。
 クララ(苦参、眩草)
 別名:草槐(くさえんじゅ)、苦参(くじん)
 マメ科エンジュ属(クララ属)
 多年草
 分布は本州~九州、朝鮮半島、中国
 葉は奇数羽状複葉で、互生。小葉の数は15~35枚程。小葉の形は長い楕円形。
 開花時期は5月~7月
 花色は白から淡黄白色
 花後の豆果は4~5個の種子を含み、長さ7~8cm程


塩耐性を強化する植物ペプチドの発見

2018-06-10 | 科学・技術
 灌漑農業によって塩類が集積した地域や海沿いにある耕作地域では塩害が生じ、農作物の生産に悪影響を及ぼしている。塩害は世界の灌漑農地の2割で発生している。2050年に世界人口が約90億人に達すると予測され、これから食料不足が懸念される。このため、持続的な食料生産の実現に向けて、耐塩性など植物の環境適応能力を高める技術が求められている。
 理化学研究所環境資源科学研究センター植物ゲノム発現研究チームの中南健太郎研究員、関原明チームリーダー、機能開発研究グループの花田耕介客員研究員(九州工業大学大学院情報工学研究院准教授)らの共同研究グループは、外部から投与することで植物の塩ストレス耐性を強化できる13アミノ酸のペプチドを発見した。
 共同研究グループは、材料にモデル植物であるシロイヌナズナを用い、塩ストレス処理で発現が上昇する81のペプチドをコードすると考えられる短い遺伝子の中から17遺伝子を選び出し、それらを過剰発現させた植物を作製した。これら過剰発現体の塩ストレス耐性を、生存率と塩ストレスによる根の伸長により評価し、塩ストレスに対し耐性を示した AT5、AT12、AtPROPEP3、AT23の四つの遺伝子を候補として同定した。
 ここで、高塩条件で最も多く誘導されたAtPROPEP3遺伝子に的を絞り、人工合成したAtPROPEP3がコードするAtPep3ペプチドを植物に投与し、植物体に塩ストレス耐性を示すかを検討した。その結果、期待通りに、AtPep3ペプチドの投与でも、植物内でAtPROPEP3遺伝子を過剰発現させることと類似した効果、つまり塩ストレス耐性を示すことを発見した。これは、トランスクリプトーム解析によっても、AtPep3ペプチドの投与は、植物内部でAtPROPEP3遺伝子を過剰に発現させる遺伝子組換え植物体と同じ効果を示すことが実証された。この結果は、ペプチド投与が遺伝子組換え体と同じ効果があることを示している。
 AtPep3ペプチドは植物の病原体に対する抵抗性を上げるものとして、以前に発見されていたが、塩ストレス耐性を高める機能を持つことはこの研究で初めて示された。AtPep3ペプチドをコードするAtPROPEP3遺伝子はAtPROPEP遺伝子ファミリーの一つだが、他のファミリーの遺伝子と比較しても、AtPROPEP3遺伝子が塩ストレス処理で非常に多く誘導されることが明らかになった。さらに、遺伝子の発現だけでなく、AtPep3ペプチド自体も塩ストレス処理で増加することが明らかになった。
 これまでの植物免疫システムの研究からAtPepペプチドファミリーの受容体はPEPR1、PEPR2の二つがあり、植物の病原体に対する耐性を高めるためには、AtPep3ペプチドはPEPR2受容体ではなく、PEPR1受容体により結合することが分かっていた。
 AtPep3ペプチドの受容体であるPEPR1とそのホモログであるがAtPep3ペプチドの受容体ではないPEPR2の欠損変異体を用いて、AtPep3ペプチドによる塩ストレス耐性が植物の免疫システムと同じ経路で機能しているかを調べた。その結果、PEPR1が機能しているpepr2欠損変異体ではAtPep3ペプチドを投与すると塩ストレス耐性を示したのに対し、pepr1欠損変異体またはpepr1/pepr2二重欠損変異体ではAtPep3ペプチドによる塩ストレス耐性強化の効果はなかった。これはAtPep3ペプチドがPEPR1に受容され、病原体に対する耐性を高めるのと同じ経路で塩ストレス耐性を高めていることを示している。すなわち、塩ストレスによりダメージを受け病気になりやすい状態の植物が、あらかじめ免疫システムも高めておくことで生存しようとする、非常に理にかなったメカニズムが存在することが明らかになった。
 今回発見されたAtPep3ペプチドは植物体内で作られる天然物であり、その安全性からAtPep3ペプチドを利用した新しい農法の開発が期待できる。特にAtPep3ペプチドは、塩ストレス耐性だけでなく病原体に対する耐性も一度に強化することができ、万能な非生物・生物ストレス耐性農薬の開発につながる可能性がある。
 ◆トランスクリプトーム解析
 DNAから転写されるメッセンジャ-RNA(mRNA)などの遺伝子の発現を網羅的に解析すること。
 ◆植物免疫システム
 植物が病原体やバクテリアの感染などの生物的なストレスに対して抵抗する機構。
 ◆受容体
 ペプチドなどのシグナル分子を受け取る器官で、細胞の外側に受容する部位を持ち、細胞の内側にその情報を伝える。
 ◆ホモログ
 相同遺伝子とも呼ばれ、塩基配列が類似する遺伝子のこと。アミノ酸配列も類似しているので、コードされるタンパク質やペプチドも互いに似た機能を持つことが多い。

 今日は朝から雨。弱い雨だけど、明日の予報は、強い雨、そして強い風。台風接近の影響だ
 数日前の晴れた日。道路沿いのお庭。高い木が育っている。その木に赤い花が幾つも咲いている。”ザクロ”の花だ。
 ”ザクロ”は花より果実が知られている。球状の果実は花托の発達したもので、熟すと赤く硬い外皮が不規則に裂け、赤く透明な多汁性の果肉(仮種皮)の粒が現れる。ザクロの実が割れる様が語源となった、「ザックリ」がある・・とか。
 名(ザクロ)の由来は良く分かっていない。二千年前、ペルシャ北部の安石国から中国に伝わり、果実が瘤の様だったので、安石榴・石榴(ジャクリュウ)と呼ばれた。これが”ザクロ”の名の由来とか。
 多くの男性の中にいる一人の女性を指す「紅一点」の語源は、中国の詩人・王安石(11世紀)の「万緑叢中紅一点」で、青葉の紅いザクロ花の咲く様子、を詠んだ、と言う。
 ザクロ(石榴、柘榴、若榴)
  木、およびその果実
 学名:Punica granatum
 ザクロ科ザクロ属
 落葉小高木
 原産地は西南アジア、日本には平安時代に渡来
 多くの品種・変種がある。
 一般的な赤身ザクロの他、白い水晶ザクロ・果肉が黒いザクロなどがある
 開花時期は6月~7月