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世界で初めて、透明強磁性体の開発に成功

2016-10-02 | 科学・技術
 電磁材料研究所の小林伸聖主席研究員、東北大学学際科学フロンティア研究所の増本博教授、同金属材料研究所の高橋三郎助教、日本原子力研究開発機構先端基礎研究センターの前川禎通センター長の研究グループは、全く新しい発想による透明強磁性体の開発に世界で初めて成功した(9月28日)。
 開発した材料は、ナノグラニュラー材料と呼ばれる、ナノメートルサイズの磁性金属粒子を誘電相中に分散させた金属と絶縁体(誘電体)の2相からなる薄膜材料である。室温で大きな光透過率と強磁性を示し、しかも透明度が磁場で制御可能な新しい磁気-光学効果を示した。研究チームは、ナノメートル(1/1000000ミリメートル)の微細複合構造を持つナノグラニュラー磁性体の研究開発により、可視光領域で高い光透過性を持ち、かつ強磁性併せ持つ薄膜材料の開発に成功した。この構造は強磁性と光透過性の両方の特性を同時に発揮することがでる。さらに、この材料の光透過率は磁場の大きさを変化させることによって制御もできる。制御は、過去に報告の無い新しい磁気-光学効果であり、鉄-コバルト合金の強磁性グラニュール間の量子力学的トンネル効果によるスピン依存電荷振動に基づく「トンネル磁気誘電効果」で説明される。
 この新しい材料は、世界で初めて実現した室温で透明な強磁性体で、透明度が磁場により自己調整できる機能を持つ。今後の開発の進展によって、例えば、速度、燃料計や地図を自動車や航空機のフロントガラス上に直接表示するデバイスなど、次世代透明磁気デバイスや電子機器の実現が可能となる。
 ◆ナノグラニュラー材料
 今回は、鉄(Fe)-コバルト(Co)合金およびフッ化アルミニウム(AlF3)によるナノグラニュラー膜をガラス基板上に作製した。このナノグラニュラー薄膜は、工業的に用いられるスパッタ法で容易に作製でき、再現性や耐熱性にも優れるため、実用性が高い。
 Fe-Co合金は最大の磁化を持つ強磁性金属、AlF3は安定で優れた光透過性を有する誘電体で、膜中で両者は完全に分離して存在する。この物性の異なる物質をナノスケールで混在させた結果、磁化の大きさが18kA/m(0.025T)で、可視光領域を含む400n~2000nmの波長領域で透明な強磁性体の作製に成功した。
 透明磁石の研究は広く行われていたが、これまで常温で強磁性と光透過性の両方を同時に発現する磁性体は実現できていなかった。今回の研究成果は、世界初の透明強磁性体となる。

 今日も晴れ。気温が上がらず、残暑は厳しくない。
 畑に植えてあった”ガウラ”の花にカマキリが付いていた。カマキリは昆虫綱カマキリ目(蟷螂目、学名:Mantodea)に分類される昆虫の総称との事で、全世界で2,000種前後(研究者により1,800~4,000種)と言われる。このカマキリの属などは分からない。
 ”ガウラ”の花色には白色と桃色があり、畑のは桃色。和名には白蝶草・山桃草があり、白蝶草(はくちょうそう)は白花を白蝶に見立てたものである。でもこの花はピンク色なので、もう一つの別名の山桃草(やまももそう)が合う。
 ガウラ
 別名:白蝶草(はくちょうそう)、山桃草(やまももそう)
 アカバナ科ガウラ属(ヤマモモソウ属)
  観賞用に栽培されるのは、G・リンドハイマー(Gaura lindheimeri)と言う
 多年草
 原産地は北アメリカ、日本には明治の中頃に入ったようだ
 長い茎の先端に白色・桃色の花が咲き、花の姿は蝶の舞に似る
 丈は30cm~150cm、花径は1.5cm前後
 開花時期は5月~11月(春咲き種、秋咲き種がある)
 花の寿命は短い(3日位)が長期間次々と咲く