靴下の生産量日本一を誇る広陵町の靴下組合による「第2回靴下デザインコンテスト」の受賞作品が決まった。今回は、631点だった昨年の2倍を超える1351点の応募が寄せられ、組合員らが受賞作品を実際に靴下として編んだ。

 4月から6月にかけて募集したところ、全国から力作が集まり、海外からも初めて作品が寄せられた。審査の結果、最優秀靴下組合長賞には、大阪府立港南造形高校(大阪市)の北垣新菜(にいな)さん(18)の作品が選ばれた。町の花であるヒマワリを大胆に描いたデザインで、野瀬和弘組合長(58)が「広陵町をアピールしながら、最近売れ筋のボーダー柄を採り入れている」と評価。北垣さんは「足元にも目が行くよう、ヒマワリを大きくした。まさか賞が取れるとは思わなかった」と喜びを語った。

 町商工会長賞は、町内に多くある古墳を水玉模様のようにあしらった大阪府枚方市の主婦、高坂たえ子さんの作品が受賞。町長賞には、円形を多用した幾何学的模様が印象的な、兵庫県伊丹市の専門学校生、村井比佳留さんのデザインが輝いた。

 「かぐやちゃん賞」には、町内の讃岐神社が舞台だったとの説もある竹取物語にちなみ、竹を細かく配置した新潟市の専門学校生、山口雅貴さんの作品と、パンダ柄が浮かびあがる千葉県野田市の専門学校生、坪野有莉さんの作品。「ユーモア賞」は、縁起のいいのしに見立てた名古屋市の大学生、小出真由美さんのデザインと、京都市の大学院生、川上竜平さんによるイカをコンセプトにした5本指ソックス「ゲソックス」に決まった。

 19、20日に町内の竹取公園で開かれた「広陵かぐや姫まつり」で授賞式があり、畿央大の学生らによるファッションショーで受賞作が披露された。会場内の組合のブースでは、実際に編まれた各賞の靴下が1足500円(税込み)で限定販売された。野瀬組合長は「どのような靴下なら買ってもらえるかも考えて審査した。広陵町の靴下をもっと広げられれば」と意欲を語る。(