goro's 花 Diary

東京の街を彩る花たちを追っかけています。

「か」と「す」の間

2008年04月28日 | 08 花たち


出会ってみたい花がたくさんあることは、これまでにも再三書いてきましたが、それはブログを始めて、他所さまのサイトでその花のことを知ってしまい、是非とも御目文字を思うようになったからです。
そうじゃなきゃそんな思いを持つことは、まず無かったでしょうね。
その昔は、小説などに書かれている花への憧れはありましたけど。
花に対して強欲になることは、ひとつの進化だと、そう思っております。ハイ。

今回も、そんな思いで憧れていた花です。

いつの日かの出会いを夢見ておりました。
昨年スズメノエンドウと出会って以来、その思いは尚一層強くなり、スズメとの出会いが叶ったのなら、次なるターゲットはこのおかただなと思っておりました。

やっと見つけましたよ。
それも他でもない、なんと、わが町での出会いです。
まさかわが町で出会えるなんてこと、露だに思ってもいなかったシチュエーションでしたのでね、びっくりしましたよ。

イネ科の植物に巻き毛を絡ませているこの小さな植物は、あのおかたに違いない!初めての出会いですが、見つけた瞬間、ピピ~ンときました。
そのくらい学習してたってことなんですがね。
してやったり感があったことは、否定いたしません。
ドキドキより、ニタァ~でしたからね。

街路樹の銀杏の足元の狭い空間に、1株だけ姿を見せてくれたのです。
もしやと思い、くまなく周りを探してみましたが、ほんとに1株だけしかありませんでした。

ニタァ~とした花を紹介いたしましょう。

【カスマグサ・かす間草】マメ科

カラスノエンドウやスズメノエンドウのお仲間です。

カスマグサを加えたお三方は極普通に見かける野草で、しばし混在してることが多いと、植物のサイトではよくいわれております。

情報はあくまで情報であって、どこにでも当てはまる訳ではないことは、経験則からもわかっております。

おじさんの花フィールドには、カラスノエンドウはどこに行ってもわんさかありますが、わが町にはスズメノエンドウは生息しておりません。
昨年はスズメノエンドウを求めて、noodlesさんのシマを荒らしたんでした。
今年は、新しい数ヶ所での出会いを果たしはしましたが、わが町にはまだいらっしゃっておりません。

スズメノエンドウは昨年紹介したことだし、今年はいいかなと思っていましたが、カスマグサと出会ったことで俄然浮上しました。
こちらも紹介いたします。

【スズメノエンドウ・雀野豌豆】マメ科

今年も泣かされました、ピント合わせには。
カスマグサよりもう一回り小さい花です。

ところで、カスマグサの名前の由来ですが、かなりユニークなんです。
カスマグサを漢字表記しようとしても、「かす間草」としか書けないのです。

この記事を『「か」と「す」の間』とのタイトルにしましたが、どう読みましたか?
普通なら「かとすのあいだ」ですよね。

「か」と「す」の間(あいだ)って、一体何でしょう?

「き」「く」「け」「こ」「さ」「し」・・・
なんじゃこりゃ???

推理小説の謎解きよろしく考えても、答えには辿り着けないでしょうね。ヒントもほとんど無かったし。

「か」=カラスノエンドウ
「す」=スズメノエンドウ

このヒントから「カスマグサ」の名前に辿り着けますかね。

」と「」の間とは、「ラスノエンドウ」と「ズメノエンドウ」の間という意味です。
花の大きさが、ふたつの花の中間くらいということです。
間(あいだ)は「ま」とも読み換えられますよね。

もうおわかりですね。
ラスノエンドウの「」、ズメノエンドウの「」、間(あいだ)を「マ」と読んで、「マグサ」と名付けられたのです。

なんだか狐につままれたような結論だと思いませんか?
カラスとスズメの間だから「カスマグサ」だなんて、唐突過ぎです。

植物の名前の付けられかたには、過去にも散々疑問を投げてきたり、ときには憤りをぶつけてきたりもしましたが、カスマグサの命名にも愛が感じられません。

カラス・烏とスズメ・雀の間なら、ハト・鳩だろうとの意見があるサイトに書かれていましたが、頷ける説ですね。
ハトノエンドウ・鳩野豌豆になってもおかしくなかったんじゃないのかな。
カスマグサからは「ノエンドウ」が消えちゃってるしさ。

カスマグサなんて、なんだか安直に付けられた名前だけど、「エンドウ」にしなかったところだけは、認めてあげることにしましょうかね。

話の都合上、カスマグサはカラスノエンドウとスズメノエンドウとの中間の大きさと言ってきましたが、実際はカラスノエンドウよりずっと小さくて、ほとんどスズメノエンドウ寄りの大きさです。

ふたつの花を比べてみます。
カラスノエンドウについては、すでに記事にしておりますので、こちらをご覧下さい。

  
【スズメノエンドウ】                  【カスマグサ】

スズメノエンドウは、白っぽいなかに、紫色が見てとれます。
カスマグサは全体にピンクがかり、青紫の模様が目につきます。

  

種子も違います。
スズメノエンドウは一莢に2個、カスマグサは3~6個の種子が入っています。
莢に毛の有る無しも見分ける基本です。

どれだけ小さいか、おじさんの指(中指、薬指)と比べてみます。
(おじさんの指、もう少し細いですよ)

  

スズメノエンドウが3~4mm、カスマグサが4~5mmでしょうか。


最後にそれぞれ、カラスノエンドウとのツーショットを見ていただきましょう。

 


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3 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
カラスとスズメと (ばね)
2008-04-28 18:23:36
よく見かけるカラスノエンドウでさえ、可愛らしいなぁと思っていたのに、こんなちっちゃな子を見てしまっては、高校生になったジャイアンが小学校に戻ってきちゃったような光景ですね^^;

でもマメ科のお花ってどれも可愛らしい。
帽子のつばを上げて、こちらを見ているみたいです。
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きましたね! (noodles3)
2008-04-28 21:03:39
まってました!!

……ってことは、発見順は、
カラス〜、
スズメ〜、
カスマ〜ってことになるのかな???

図鑑より鮮明で、参考になりました〜♪
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コメントありがとうございます!   (悟郎)
2008-04-29 01:52:40
★ばねさん

スズメやカスマを見ると、カラスがいかに巨大な花かがわかりますよ(笑)。
その分、写真に撮るのは苦労しますけどね。

確かにマメ科の花たちの姿はユニークですよね。
マメ科は数も多いし、見慣れている花なのであまり話題にもなりませんが、花のなかでもかなり独特な造形です。
可愛いですよね~~

★noodlesさん

やっと纏めました~~疲れた!(笑)

そうそう、その順番です。
カスマを見つけて思ったんだけど、カラスは当然ですが、カスマも田舎にありました。
スズメは、昨年が初めての出会いでした。
その節はシマを荒らしまして(笑)。

カスマは、是非noodlesさんに撮って欲しいですね。
接写魂が、燃え上がること必定ですよ(笑)。
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