goro's 花 Diary

東京の街を彩る花たちを追っかけています。

花も実もある紅葉たち

2008年12月16日 | 08 花たち


曇りガラス越しに感じる陽射しは、春の陽光かと勘違いしそうです。
強い風が吹き荒れている訳でもないのに、気温は上がりません。
これが東京の冬ってことですかね。
それにしても今年は雨がよく降ります。
12月にこんなに雨が降ることって、ありましたっけ?

名残りの紅葉たちも、一雨毎に姿を消していくんだろうな・・・

土曜日に出かけてきた皇居方面で出会った紅黄葉のうち、意識的に残しておいたものを紹介します。
3種類の植物を紹介いたしますが、科名もバラバラですし、それらに共通する何かがあるということでもありません。
じゃあ何故この3つかといいますとね、実はこれらとは花の時期にも出会っていたんです。
諸般の事情がありまして、撮っておいた花を紹介しておりませんでしたのでね、紅葉と一緒にお目見えさせることにいたします。
すべてgoro’s 花 Diary、初登場の花たちです。


【アキカラマツ・秋唐松・秋落葉松】キンポウゲ科カラマツソウ属

日本各地や朝鮮半島、中国などに生育する多年草です。

「アキカラマツ・秋唐松・秋落葉松」の名前は、日本の固有種で高山に生育する同属のカラマツソウに似た花を、秋(実際は夏から秋にかけてです)に咲かせることに由来しています。

花がカラマツの葉に似ているからと命名されたようですが・・・

7/19


【ネジキ・捩木】ツツジ科ネジキ属

北海道以外の各地から、台湾、中国に生育する、落葉性の小高木です。

「ネジキ・捩木」の名前は、ずばり幹が捩れることに由来します。
根元のほうが捩れる傾向があるとのことです。

出会ったこちらの木の捩れ具合をカメラに収めて、みなさまに見ていただこうと思いましたが、ちっとも捩れていなかったので撮りませんでした。

ツツジ科ですので、属は違いますがドウダンツツジブルーベリーに似た白い花が咲きます。

花を紹介しなかったのは、花時期を逃してしまったからです。
辛うじて出会ったのは、先端に僅かに残っていた可愛い花です。
来年に期待ですね。

6/7


【ムクロジ・無患子・無患樹】ムクロジ科ムクロジ属

こちらは高木ですよ。
高いものだ15~20mにもなるそうですが、出会ったのは10mほどでしたかね。

東アジア一帯、日本では関東以西から沖縄に分布する落葉高木です。 

梢高くに実が生っています。
すっかり落葉した後、実も落ちてきます。
もうすぐですかね。

羽根突きの羽根に、丸くて黒い玉がありますでしょう?
羽子板で突くと、コンともカンとも聞こえるような音がする、あれです。
あれこそがムクロジの実です。 
おじさんもリース素材として使ったことがあります。
堅いんですよね。

今回調べていてわかったんだけど、
あの黒い実は、煎ると「食す」ことが出来るらしい。
興味津々ですな。

黒い実を包んでいる果皮は、昔は石鹸として使われていました。
多量のサポニンを含んでいるので泡立ちがよく、洗濯などに利用されていました。
今なおアジア諸国では使われているそうですよ。

おじさんも子供の頃に泡立てて遊んだことがあります。
こするとブクブクと泡が出るのが面白くて、石鹸だと言いながら小川でやってましたね。

6/28

「ムクロジ・無患子」の名前は、同じムクロジ科「モクゲンジ・木欒子」との取り違えに由来しています。
「モクゲンジ・木欒子」の漢名を、誤ってムクロジに当ててしまったため、「木欒子」を「モクロシ」と読み、そこから転訛して「ムクロジ」と呼ばれるようになったんだそうです。
要するに漢名の「無患子」に、間違って付けられた「ムクロジ」という呼び方を当てているということです。

羽子板は、無病息災のお守りだと言われているんだそうです。
これは「ムクロジ・無患子」=「子が患わ無い」に由来しているのは自明の理ですが、大元のところが間違いだったというのも、なんだか笑える話です。


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4 コメント

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梢で (ポージィ)
2008-12-17 10:37:01
アキカラマツの葉っぱ、可愛いんですね。何かのあんよって感じです。
花は思いっきり大人の風情ですが。

おっ、これが悟郎さんがお会いになったネジキですね。
紅葉するんですね。花も紅葉もドウダンツツジと似てますね。
先日私が見た木は、幹の捩れにばかり気を取られていて、
上のほうの記憶があまりないのです(^^;)
でも、あの時点ではまだ紅葉していなかったような気がします。
来年は花盛りにお会いになれるといいですね。

ムクロジの花はこんななんですね。すぐご近所にあるんですが、
あまりに高木で、花は見たことがありませんでした。
この花からあの実がねぇ… なんだか不思議な感じ。
こちらでは、黄葉した葉はほとんど散り終わり、実がよく目立つ
ようになりました。時おり転がってますよ~
え?煎ると食べられるんですか?でも硬そうですよねぇ。
煎ることで弾けるんでしょうか。興味津々です。笑

どうしてお正月に羽子板、羽根つきなんだろうと、漠と疑問に思って
いましたが、モクゲンジとの取り違えから追い羽根の玉、
羽根つき羽子板まで繫がっていたんですね!!
返信する
羽子板飾り (悟郎)
2008-12-18 01:23:47
★ポージィさん

アキカラマツ、蕾の頃から撮っていたんですが、ついアップしそびれちゃいました。
黄葉するのはわかっていたので、今回登場させました。
アジアンタムを大きくしたような風情の葉っぱです。

そうなんです、ポージィさんの記事にコメントしたとき書いたのが、こちらの花です。
アップしなかった訳、わかっていただけますよね(笑)。
紅葉のことはまったく意識していなかったので、こんなにきれいに紅黄葉するとはです。
花はドウダンツツジと同じような釣鐘型です。
葉っぱはドウダンよりもずっと大きめです。
ポージィさんが出会ったネジキ?は、見事に捩れていましたよね。
あれだけ捩れていれば、他のところに目がいかなかったのも頷けます。
紅葉も、していなかったんでしょう。してたら気付きますよ。
頻繁に顔を出せるところではないので、花時期がずれてしまうことがあります。
まあ、来年に期待ですね。

代々木公園にも大きなムクロジの木があるんですが、ポージィさんのご近所にあるものと同じで、間近に花が見られる状況ではありません。
こちらは北の丸公園内にあるのですが、枝が撓っていて、花を見ることができました。
撓った枝に咲いてた花には、実が全然付いていませんでした。
もしかしたら雌雄異花の可能性もありますが、そこらあたりには触れませんでした(笑)。
もう実が転がっていましたか。
そうなんです、煎ると食べられるそうなんです。
黒くて堅い殻は、弾けるんでしょうね。
歯では噛み砕けないでしょうね。
昨年拾い集めたものは残っていますが、それを食すのもあれなもんで、大風の後、代々木公園でムツロジ拾いが出来たら、是非とも試してみたいです。

羽子板飾り、女の子らしい飾り物がお目出度いんだろうくらいに思っておりましたが、実は取り違えられた「ムクロジ」に由来するとは、今回検索するまで知りませんでした。
日本の行事に供されるもので、意味付けされないものは何一つ無いんでしょうね。
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憧れです。 (noodles3)
2008-12-19 14:24:59
僕も早く、花後の姿と開花の姿が一致して認識できるようになりたいです。
場数践むしかないですね。

アキカラマツ、僕のアップのとき撮ったと仰っていたのが、これですね!
綺麗です♪
返信する
アキカラマツ (悟郎)
2008-12-21 01:05:57
★noodlesさん

花の咲いていない時期に、その植物名がわかるようになると、お出かけの計画が立てやすくなりますよね(笑)。
こればかりは、経験を重ねるしかありませんね。
そういう意味で言えば、中目黒などはちょうどいい規模だと思いますよ。

そうです、こちらが私のアキカラマツです。
蕾から紅葉まで撮りましたが、一記事に纏めるのは来年ですかね。
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