goro's 花 Diary

東京の街を彩る花たちを追っかけています。

お茶の時間

2008年10月30日 | 08 花たち

 


【チャ・茶】ツバキ科ツバキ属

ツバキやサザンカなど、ツバキ科ツバキ属の仲間たちは冬場の花を代表するものですが、そのなかでもオチャの花はトップバッターといってもいいでしょうね。
今年は9月の半ば頃から咲いているのを見かけましたよ。

東京では生垣などで植えられていることが多く、丸く四角く剪定されているものがほとんどです。
都心では茶葉栽培を目的にしたものを見かけることは、まずありませんね。

今回出会ったような伸び伸びとした姿のものには、なかなかお目にかかれません。
美しい姿なんですけどね。
昔から茶花として人気があるのも、頷けます。
こちらで2mほどはありますかね。

原産地は中国南部と言われているようですが、元来は亜熱帯地域の常緑樹のようですよ。
日本には中国を経由して渡来したことは確かです。
奈良、平安時代に、最澄、空海など、当時のエリート集団の遣唐使たちにより、お茶の種子がもたらされたのが最初とされています。

1191年に渡来したと明記しているサイトもあります。
これは現在のような喫茶の習慣を広めたとされる栄西が、南宋より帰国した年なんだそうです。
その後、千利休の登場で新しいお茶の作法が確立され、「茶の湯」「茶道」として日本文化の代名詞ともいえる存在になっていく訳ですよ。
「衣食住」すべての分野に多大なる影響をもたらしています。

庶民がお茶を飲むようになったのは、江戸時代になってからだそうです。
それまでは僧侶や武士など支配階級に独占されていた茶の湯ですが、オチャノキの栽培面積が増えるにつれ価格も下がり、庶民にも手の届くものになったんでしょう。
煎茶が広く飲まれるようになったのも、その頃からだそうです。

だよね。
茶筅で掻き回して飲まなければいけない緑茶だったら、ここまで普及することもなかっただろうね。
面倒臭いもんね。

ツバキ科としては小振りの3cmほどの花が、下向きに咲きます。

日本の山地では自生しているお茶の木を見かけることがありますが、これはもともとの栽培種が、野に飛び出したと考えられます。
もし深山幽谷でお茶の木を見つけたとしたら、古のいつかの時代に、そこでは人間の生活が営まれていたことの証です。
オニユリヒガンバナが咲いているところも、同じことが言えますよ。


皇居東御苑の一隅に
茶畑風に刈り込まれたお茶の木があるんだけど
新芽を採取して茶葉が作られるってことがあるんでしょうか?
だとしたら誰が飲むんだろう・・・
まさか・・・ね・・・


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5 コメント

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そうかそうか… (ポージィ)
2008-10-31 11:27:25
お茶の木も人の生活と密接な関係のもと、広まってきたもの
なのですね。考えてみたこともありませんでしたが、確かに…。
山の中に自生していることがあったら、今は跡形もなかったとしても
かっては人の生活があった場所。オニユリがそうだと伺ったときと
同じく古の悠久のロマンと寂しさとで胸がきゅっとなります。

私が見たことのあるお茶は、生け垣として植えられているものと、
茶畑のものだけで、トップのお写真のようなのびのびとした姿は
見たことがありませんよ。全然イメージが違いますね。

皇居にも茶畑らしきものがあるのですね。天皇陛下は年中行事として
田植えをなさったり稲刈りをなさったりといった、昔からの
人々の営みを再現するようなこともされているようですから、
お茶摘みもそのひとつとしてあるのかもしれませんね。
かって、お茶は高貴な方々だけのものだったわけですし。
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Unknown (noodles3)
2008-10-31 19:57:03
昨日、神保町の前に九段下で用があったので、40分ばかり武道館から科学技術館あたりまで歩きました。
な〜んにもありませんでした。草刈りしてたし。。。
近代美術館側はまだなにか咲いてますかね?

茶の実は撮りました?
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コメントありがとうございます! (悟郎)
2008-11-01 00:30:14
★ポージィさん

日本に自生地が無い限り、そういうことになりますね。
鳥が運んでくれるような実だったら、広範囲にわたって勢力を拡大することも出来るのでしょうが、お茶の実は、鳥さんには見向きもされませんものね。
オニユリもそうですが、山の中でお茶の木をみつけたら、物語作家たちはどんな話を紡ぐのでしょう。
「古の悠久のロマンと寂しさとで胸がきゅっとな」るような話が、生まれることでしょうね。

こちらでも刈り込まれたものが圧倒的多数です。
でも自然にのびのびとした姿、素敵でしょう?
それほどの大木になるとも思えないので、自然な姿(時折剪定するにしても)で育てて欲しいです。

そうそう、天皇家は年間にわたって様々な行事がありますよね。
皇后さまの養蚕とかも、ニュースでみたことあります。
きっとお茶も栽培しているかもしれませんが、ここではないように思えます。
なんとも無防備だ開放されていますのでね。
もし栽培してたとしても、我々の目の届かないところにあるんでしょうね。
なのにこんなに刈り込まれた茶畑があるのは…
単に庭の植木として、刈り込まれているだけでしょうね。

★noodlesさん

そうでしたか、草刈りされてましたか。
近代美術館側も同じでしょう。
赤い実系がちらほら見られるかもしれませんが、サザンカやツバキは別にして、ロウバイが咲き出すまで、花は無いでしょうね。

お茶の実、今年は撮っておりません。
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うつむいて… (富山ばあちゃん)
2008-11-03 19:06:40
 悟朗さま

 お茶の花、皇居に咲いていたのですか?
 
 それにしても大きくなったものですね。
 うちの畑にあるお茶は、どうしたわけか徒長した枝のの芯葉が黒ずんで枯れてくるので、ある人に聞いたら、「お茶は本来、新芽を摘んだり刈り込んだりするものだから、ほったらかしにしておくと、駄目なんだ。刈り込んで見たら?」と言われました。で、頭をちょんちょんと刈ってみたら、葉の色がきれいになりました。だから、大きくしたくても出来ないんですよ。
 
 それと、いまひとつ、うちの茶は花びらが、まるまって半開きなんです。こんな花びらが反り返ったお茶は初めてです。いろいろ種類があるのかも知れませんね。
 どうしても合点がいかなくて、畑までうちの茶の花を見に行きました。茶の木は5本あるのですが、つぼみはもとより、開ききって茶色になった花でさえ、花びらの反ったものは一つもなかったのです。
 どうしてでしょうか…

 教えてください 悟朗さま…
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品種 (悟郎)
2008-11-05 01:28:53
★富山ばあちゃん

最後の写真だけが、皇居東御苑の茶畑(風)です。

丈の高いお茶の木は、別の場所のものですよ。
回りに大きな木がありますのでね、陽当たりがそれほどでもないのが幸いしているのかもしれませんね。
どう見ても人手がかかっているとも思えませんが、いい姿になっていました。
黒ずむのを防ぐために新芽を摘まんでいたら、どうしても大きくはなりませんよね。
それもまたよしなんじゃありませんか?

花の咲き方のことですが、何も疑問を持つことなくアップしましたが、富山ばあちゃんの畑にあるようなお茶の花、見覚えがありますね。
少しだけ調べてみましたが、色々ありますね。
斑入りのものや、ピンク色のものもあるようですよ。
品種の違いってことでしょうかね。
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