四谷、大木戸の宝

しっとりと梅雨らしい天気ですなぁ。
梅雨寒って様子も感じられたりして…
湿気は凄いけどね。

数日前に出会った花のことを話しましょう。

気になっている花がありましたので、どうなっているか様子を見るために、少しだけと遠回りをしてきました。

その路地に入ったのは初めてということではなかったのですが、なにげなく自転車を走らせていたら、1本の花木が目にとまりました。
視力に難のあるおじさんは、その木を見つけたとき、合歓の木かなと思いました。
2階の屋根を越す勢いの高さがありましたから、6,7メートルはあったでしょう。

近付くにつれ、合歓でないことはすぐわかりました。
だって、青い花が咲いていましたから…
初めて出会う花に違いありません。
わくわく感、ビシビシです。

断言できます、初めて目にした花だと。
カメラを向けて写真をと考えたんですが、悲しいかな、おじさんのデジカメ、ズーム機能が無いんです。
ちっちゃな掌サイズで、接写はなんとかなるんですが、風景とかは苦手なようです。

なんとかならないかと、あっちこっちうろうろと場所を探してたら、家から人が出ていらっしゃいました。
品のいい老婦人でした。
私にしては珍しいことなのですが、すんなりと声が出ていました。

「こんにちわ。初めて拝見した花なんですが、綺麗ですね。名前は何というんですか？」

怪訝そうな表情を浮かべた婦人に向かい、重ねて尋ねていました。

「たまたま側を通ったんですが、あんまり綺麗な花だったんで、写真を撮らせていただきたいと思いまして・・・　初めてです、珍しい花ですよね。よろしかったら名前を伺いたいのですが・・・」

いやはや、しどろもどろ状態でした。
老婦人はこちらの言わんとしたことを理解してくれたのでしょうね、笑顔になられて、穏やかに応えてくださいました。

「『ジャガラッタ』という名前です」

メモ帖を取り出し、すぐに書き込みました。

その時の彼女の話では、南米産で、あちらでは木一面を被うようにに花を咲かせるのだそうですが、ここ東京では、こんなに葉っぱが多くて、花数が少ないんですよ、ということでした。
最後に彼女が言ってくださった言葉には、おじさん、まいりました。

「また見にきてやってくださいね」

・・・　胸が熱くなりましたよ。

即行、マイ花マップに登録です。

検索かけてみました。
「ジャガラッタ」。・。・。
ヒットしません。0件です。

気を取り直して、もしかして「ジャガランタ」かな？と再検索してみると…
ありました、ありました、素晴らしいジャガランタの花が…
老婦人の言ったように、木全体を覆うように咲き誇っている画像が、たくさん掲載されておりました。
オーストラリアの画像が多かったです。ブラジルの国花ともありました。

調べを続けていると、ジャガランタの木は日本にもあるようで、熱海、宮崎、小浜の画像を拝見することができました。
ただ日本での生育はかなり難しいようです。
湿度や温度が微妙に影響があるらしく、花を咲かせるところまでもっていくのは、難しいと書かれているものが多かったです。

四谷の大木戸の近くで、おじさんはジャガランタの花を確かに見ました。
路地植えです。花も咲いていました。
あまりに貧弱な写真ですがアップします。

　　　　　　　

情けないですね。こんな画像しか紹介出来ません。
思いが伝わらないもどかしさでいっぱいです。

この記事を読んで「ジャガランタ」に興味をもってくださった方がいらっしゃいましたら、是非とも検索して、花を確認してみてください。
決して裏切らないと思います。
「ジャガランタ」です。