goro's 花 Diary

東京の街を彩る花たちを追っかけています。

冬の花園

2007年12月13日 | 07 花たち



【ランタナ】クマツヅラ科

マイカーでチンタラしてたら、住宅街の一角にある小公園の花壇が、花園に変わっておりました。
シロタエヒマワリが植えられていた公園の別の一角、夏の初めにケシの花を紹介したのと同じ花壇です。
ランタナが地面を這うように枝を伸ばし、お花畑のように広がっておりました。
今月初めのことです。

goro's 花 Diary で何回となくボヤいておりますが、この時期カラフルな花たちと出会うことは、稀なことです。

ランタナの花は春先から目につくようになり、夏の間も咲き続け、蝶々やハチの仲間たちが蜜を吸っているのを、よく見てきました。
取上げる程の花じゃないなと邪険にしておりましたので、写真も撮っておりませんでした。
そのおかげといいますか、花をテーマにブログを展開している者にとっては、得難い素材が残っていたという、なんとも皮肉な結果になりました。

ここまでの花数をこの時期に付けるということは、ランタナは、少し涼しいくらいの環境のほうが好きなんでしょうね。

春先から咲いている植物のなかには、そんな性質のものがあります。
先日紹介したヒメツルソバもそうですが、昨年紹介したチロリアンランプなども、この時期花の数が多くなっております。


多様な色彩を見せてくれる貴重な花たちを、紹介いたしましょう。

  

 

咲き進むにつれて、花色が変化していくことから、ランタナには「シチヘンゲ・七変化」という和名があります。
手毬状の同じ花序のなかでも、内側が新しく咲き出したもので、外側に行くにつれて花色が変化します。

  

  

単色系のものも、花芯の色の変化が見てとれます。

中南米原産の常緑低木で、観賞用として、すでに江戸末期には日本にやってきていたそうです。

  

種子です。
花姿同様、手毬の形です。

ランタナと聞いて記憶に新しい出来事は、外来生物法(環境省HP)の要注意外来生物リストに入っているということです。
栽培されているランタナしか見たことがありませんでしたので、そんなご大層なリストに加えられるくらい帰化しているのかと、驚いたことがあります。

その後のことですが、林のなかで、人為が加えられたとは思えないランタナの株を見かけたことが、数回あります。
成る程、こういうことなんだな、こんな風にしてランタナの株が帰化していくんだなって、納得した次第です。

人間には有毒とされる果実を、鳥たちが食べ、排泄することで勢力範囲を広げることは周知の事実ですが、ランタナの実も、人間の生活に近い場所から、山野にまで広がっていくことを危惧して、要注意外来生物リスト入りってことだったのです。
聞くところによると、ランタナは1個体に12000個以上もの実をつけ、その実はいとも簡単に発芽するんだそうです。

可愛い花ですしね、この時期にも咲いてくれますしね、ありがたい植物だなと言っていられるうちは問題ないでしょうが、この先はどんな展開をするんでしょうか。
耐寒性に問題があるようですから、日本では沖縄や小笠原などの地域で野生化しているのが見られる程度のようですが、温暖化問題とからむと、いつ何時、どんなことになるかわかりませんよ。


いくら可愛い花だとはいっても、山野に群落を形成し、ランタナの花が咲き乱れている光景は、出来るなら見たくはありませんね、おじさんは。



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4 コメント

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カラフルぽんぽん (ポージィ)
2007-12-13 10:12:24
可愛いですね。寒くなってからの方が元気ですか。
近所ではこの七変化のランタナを見た事がないのです。
たまたま道路沿いのプランターなどには植えられていないという
それだけのことなのでしょうけれど。
見かけない=関心が薄い 状態でしたが、そんなに元気で旺盛な
生命力を持っているのですか。林の中で自生していると思われる
株もご覧になったのですね。それくらい元気なら、うちのひどい庭でも
生きながらえられるかしら。鳥さん運んできてくれないかなぁ。
コラコラ…(^^;)

現実問題として、日本の林や森の中にランタナが群生して咲くように
なったら、やっぱりかなりの違和感ですね。生態系も当然変わって
しまうことでしょう。そのうち排除命令の対象になっちゃうかしら。
花壇やプランターの中に咲いていてもらうのがいちばんのようです。
実ができたら鳥より先にとっちゃえばいいんですね。
 
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鳥たちの落し物 (悟郎)
2007-12-14 03:25:09
★ポージィさん

いつでも咲いてるし、ランタナにはほとんど関心ないなと思っていたのですが、この場所のランタナは見事な咲きっぷりでした。
七変化のランタナ、ご覧になったことありませんか?
単色系のものばかりですか?
こちらでは、どちらかというと、七変化のほうが多く見かけられますよ。
そうそう、関心のないものは、目に入ってこないというケース、ありますね。
花に限ったことでなくです。
そうやって、生きる術を身に付けてきたんですかね。
全てを見ることなんて、出来ませんよ。

そうなんです。
数は少ないのですが、ほとんど人間が入っていかない場所で、青い実を付けたランタナに出会ったことがあるのです。
ああ、これが例の帰化するランタナの第一歩かって、そう思っちゃいました。

ポージィ家の庭、鳥たちの落し物、そこそこありますよね。
いつの日か、ランタナも登場するかもですね。
その時は可愛がってあげてください(笑)。

少々エキゾチックな風貌の花たちが、初めて訪れた森のなかで咲いてたら、嫌ですよ。
そんな光景が広がらないことを願いたいです。
観賞用にやってきたのですから、人間の生活の場近くで、楽しませてくれれば、それでいいんですけどね。
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ランタナは、 (noodles3)
2007-12-17 12:04:10
今も、あちらこちらで咲いています。
今年、撮らずに眺める花にしました。
深い理由はないのですが、何となく。。。
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敗者復活? (悟郎)
2007-12-18 00:55:16
★noodlesさん

同じです(笑)。
ランタナは、「撮らずに眺める花」だったのですが、この群落に出会ったものですから、急遽主役に躍り出てきました。
敗者復活戦ってところでしょうか?(笑)
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