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算数、合格答案の書き方

過去問や類題を解く時期になりました。ただ、漠然と解くのではなく、やはり本番の入試を意識して、時間を計りながら練習するのが良いでしょう。

合格答案にするのにも何点か、コツがあります。

(1)まず全体を見回す 何問出ているのか、一番最後がどこかを確認する。

入試問題集は本になっているため、わかりやすくなっていますが、本番の入試は問題の間が空いているので、計算はしやすい代わりに、最後がわかりにくくなっています。したがって一番最後がどこか忘れてしまいやすいのです。試験で、「まだ一問あった!」とぎりぎりになって見つけてしまうとショックが大きい。ですから、最初に何問あるか、確認します。

(2)時間の目安とやる順番を考える。

試験時間が50分で4問ならば、1問およそ10分。9問ならば1問およそ5分です。そしてここが大事ですが、とにかく時間がかからずやりやすい問題から始めていくことです。入試は模擬試験と違って、最後の方が難しいとは限りません。最初の方に難しい問題が配置されていて、それで時間がなくなってしまう場合も少なくないのです。計算問題から始めるという子もいますが、計算問題も問題によっては時間がかかってしまいがち。私は計算問題は2問目ぐらいがいいと思っています。まず一問、簡単そうな問題を見つけてやると、落ち着きます。最初に見回すときに、これはできそうだというような問題に丸をつけておくのも良い方法でしょう。早く出来る問題があれば、先ほどの目安に比べて貯金ができます。貯金ができれば、あとの問題を落ち着いて考えることができるのです。ただし、飛ばしてやっていますから、解答欄は必ず確認してください。違う欄に書いてしまえば、それだけでもう点数はなくなってしまうから要注意です。

(3)条件に下線を引く。

原価を求めるのか。速さは何なのか。確認するために、条件と思われるところには線を引きましょう。「同時に出発した」「向かい合って」「同時に着いた」などの表現も大事な条件です。ここにヒントがあります。同じ時間かかれば、速さの比が距離の比と同じになり、同じ距離を動けば、時間の比の逆比が速さの比になります。また速さの問題はダイヤグラムに書き直すのも便利な方法。これらを正確にやるためには、条件を正確に読み取ることが大事ですから、下線を引いて確認していくことです。

(4)式を書く。

子どもたちの問題用紙を見ていると、いろいろ計算や図が書いてありますが、これが汚い(ごちゃごちゃしている)子はそれだけでも、算数が得意ではないことがわかります。入試問題は、頭の中で解けるものではなく、また計算も式を全部書ききってからの方が計算の工夫をしやすいもの。ていねいな字で計算や式を書いている子が「算数ができる子」なのです。家で練習するときは、白紙に式をきちんと書いていく練習をするといいでしょう。本番と同じ問題用紙が手にはいるのなら、それで練習してください。図を書くのもなるべく丁寧に。定規が使えない学校もあるでしょうから、ていねいに書く練習をしておくことが大事です。

(5)計算はその場で見直す

検算はその場でが原則です。あとからやり直すと、時間が無駄になるだけ。確実に見直ししながら進む練習もしておきましょう。

(6)答えが出たら問題を確認する

答えが出たと思ったときが、一番ミスをしやすいのです。ちょっとした割り算がきれいに割り切れたりすると、もうそれが答えだと思いがち。答えが出たと思ったら、もう一度問題を見て、何を出すか確認することが大事です。

(7)自分ができる問題だけ答えればいい

妙な計算をする子がいます。前半で1問か2問落としたから、難しい問題をとらないと受からない、その結果としてやらなくてもいい問題に手を出して、見直しを忘れてしまう。「自分ができる問題だけ答えればいい」と考えればいいのです。自分が出来る問題を探していきましょう。

入試のときにやればいいんだ、というわけにはいきません。日ごろから練習するから、正答率が上がるのです。これからの時間でできるようになりますから、しっかり練習してほしいと思います。


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