一番のびる時間

模擬試験のやり直しで、できなかった問題をもう一度解き直しているとき、できないときというのはよくあるものです。

あっというまに十数分たち、そろそろ「じゃあ、解説を見たら？」と勧めても、「もう、ちょっと」とねばる子がいます。

すでに十数分たっているのだから、もう試験時間以内には解けない、ということがはっきりしているわけで、それならばもう答えを見てもいいじゃないか、と大人は思いがちですが、本人はそんな気はさらさらない。

やはり答えを見る、というのはおもしろくないのです。

で、こういう姿勢は本当はすごく大事だと思うのです。多少なりとも粘り強くこうやって考えている時間が一番成長するときだから。

ああでもない、こうでもない、と頭が動いているわけで、姿勢も積極的です。

こういう時間があればあるほど、たとえできなくても考える力がつくわけで、そう何でもかんでも時間で切り上げなくても良いのです。

でも、やることがたくさんあるし・・・。

その場合は、一度棚上げすると良いでしょう。つまり、もう一度考える時間を作る、ことにして解答は見ない。

それで気が済む子はそれでいいし、「やっぱり答えが知りたい」と思う子は、ここで解説を読んでもいい。

大事なことはどちらにしろ、本人が納得して次に進むことです。

確かに効率も大事だが、でも本当はこうやって苦しんでいる時間が一番のびるのです。

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