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覚えた後が大事


例えば円すいの表面積の出し方、ニュートン算の解き方、そういう公式的なものは当然、覚えなければいけないでしょう。

速さの問題で、同じ距離を進むとき、速さと時間は反比例する。だから速さの比をひっくり返すとかかる時間の比になる、みたいなことも当然覚えなければいけないことではある。

しかし、そればかりでは算数はできるようにならない。

つまりこれらは基本的な道具なのです。

かなづちやのこぎり、あるいはカンナかもしれない。

あとはこれらを使ってどう問題を解くか、ということであるわけで、その創意工夫は覚えてできるものではない。

かなづちやのこぎりの使い方はもちろんしっかり練習しないといけないが、できるようになったら、それをどう使うか。ここはどう切るか、どう削るか、みたいなことは当然、その子の発想の中で行われていることでしょう。

だから、算数は途中からじっくり考える工夫をしないとできるようにはならないのです。

たくさんの問題をやらせたら、1つの問題にも時間がかけられないから、創意工夫のしようなんかない。

後で答えや解説を見せられて、「わかった?」と聞かれたって、よく考えてもいないのだから、わかるわけがないわけです。

算数の勉強のさせ方が違っている、と思うことはよくあります。

確かに基本は大事です。かなづちは使えないといけない。

しかし、毎日、同じ状況のくぎを打ってもそれ以外のことができないでしょう。

じゃあ、ここにどうやってくぎを打つか? 考えるからこそ、さらに上達するのです。

算数も同じこと。まずはじっくり考える時間を与えることが大事なのです。

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