一寸の虫に五寸釘

だから一言余計なんだって・・・

岩手・三陸フリーきっぷの旅(その2)

2009-08-26 | うろうろ歩き

本八戸を早朝に出発し、八戸線で三陸海岸沿いに下ります。

しばらく行くと「鮫」という駅があります。

昨日の屋台村のおばちゃんの話では、昔(漁業中心の頃?)は鮫のほうが八戸より栄えていたが、だんだん八戸の方に中心が移って来たのだとか。

確かに漁港としては太平洋にすぐのいいところにあります。

そういえば昔、実家が鮫で風呂屋をやってる、という人がいたけど、これもおばちゃん曰く、「昔は町内にひとつ風呂屋があったからねぇ」ということで、それだけじゃわからんそうです。
港町だからね・・・


車窓からは、港の突端の小高い丘に神社が見えます。
 


蕪島神社といって、ウミネコの繁殖地として天然記念物の指定をうけているとか。
「島?」と思うと、列車が進むにつれ、こんな姿が見えます。

 


多分満潮時には島になるのでしょう。 


八戸線は本数も少なく、観光路線として売り込む気もなさそうなので、全体的にレトロな雰囲気がしてていいです。


こんな感じで貨物車両(郵便車?)を再利用した駅舎なんかもあったりします。 


途中で岩手県に入ります。

僕の乗っている列車にも、すれ違った列車にも制服姿の高校生が乗っていたんだけど、越境して通ってるのでしょうか(他県の県立高校への越境ってできるのかな?)



久慈駅で八戸線は終わり。

ここから第三セクターの三陸鉄道北リアス線になります。




いきなりベタなシャレで出迎えてくれるのがちょっと嬉しい。

こちらも、「9時6分久慈発に乗るんですが」などと親父ギャグで返したくなるものの、心のうちにとどめました。


でも、このカラーリングはちょっと工夫したほうがいいような。




車内にはいって最初はなんだか分からなかったのですが、席に座って下から見上げてはじめて「ホタテと網なんだ」と気がつきました。

そうとわかってみれば、風情があります。


何はともあれ、この路線は景色がご馳走。

リアス式海岸




 

とはいえ海岸線をずっと走れるわけではなく、トンネルも多いので、ずっとこんな景色というわけではありません。
ただ、名所になると列車を止めて、観光案内の車内アナウンスが流れるというサービスをしてくれます。さすが観光路線。

長いトンネルだと、中が涼しいので窓が曇ります。
これだけでもちょっとした納涼気分。






これは列車の再利用ながら用途不明。
水門の監視小屋?


列車は宮古から山田線にはいります。





申し訳ないが、知りませんでした。
海岸沿いにあればインパクトあってもと有名になっていたと思うので、ちょっと残念です。



シャッターを切り損ねてしまった「吉里吉里」駅。
井上ひさしの小説を知っている人も少なくなったかもしれません。

名前はここから取ったようですが、小説の舞台は山の方。


列車は釜石から南リアス線にはいって盛(さかり)まで行くのですが、僕はここで降りて釜石線に乗り換えます。





外見は地味ですが、中はこのとおり非常にきれいです。




ワンマン運転も可能なように、入り口に整理券発行機があります。
運賃表示板など、路線バスと同じシステムが取り入れられてます。

空調完備の代わりに窓が開かないのが写真撮影にはちょとマイナス。


釜石線は釜石から遠野を通って花巻までの路線。
だんだん山を登っていきます。





陸中大橋駅(ここは釜石鉱山の積み出し駅として栄えていたたそうです)を出ると、オメガ・ループと呼ばれるループ状のトンネルにかかります。


ホームの先がすぐトンネルの入り口です。

このトンネルは、仙人峠という難所をクリアするために掘られたもので、トンネルが「Ω」状に180度ぐるっと回っています。
(Google Mapだとこんな感じ
鉱山の積み出しから、東西をつなぐ交通にと鉄道の役割が変わっていったんですね。



そして、トンネルを出ると、はるか下に今来た線路が見えます。





このあといくつかトンネルを抜けると、次の駅「上有住」(かみありす)につきます。



(予告編の写真がここです)

降りたのは僕一人。(もともと乗客が8人くらいでしたが) 


ここには「滝観洞」(ろうかんどう)という奥に鍾乳洞の中の滝としては落差日本一(やけに細かいカテゴリですが)の滝があります。





昭和のテイスト。

ただ、観光名所としては有名らしく、自動車で何組か訪れる人がいました。


入り口でヘルメットと雨具の上着を貸してくれます。
運動靴でない人には長靴も貸してくれます。





洞内は通路が狭く、特に高さがないので腰をかがめて通らなければいけないところが多いので、ヘルメットは絶対に必要です。
気をつけていてもけっこう何度もぶつかりました。
また、洞内は上から水が落ちて来るうえに8℃と寒いので、雨具も必要です。
そして、下もけっこう滑りやすく、水たまりもあるので、長靴の貸し出しももっともです(トレッキングシューズを履いていても1回滑ってびびった)





通路もこんな感じでけっこう強引に作ってます。


中間地点くらいにある「小滝」。





表示に「(女滝)」とありますが、奥の滝は「男滝」とは言わないので、なんかメタフォリカルなネーミングなのでしょうか。
(こういうライティングがしてあって、私がストロボをたいたわけではありません。)



入り口から800mほどいったところに、「洞内落差日本一」の「天の岩戸の滝」があります。




写真では分かりにくいのですが、上のずっと高い天蓋のようになっているところから落ちてくる滝は迫力があります。

携帯で動画を撮ってみました。画面は小さいですが雰囲気の一端は分かるかと思います。(最後に右にパンしたところに見える明かりが、ここに至る通路というかとても低い「隙間」のような場所です)





滝を出ると13時半頃。
帰りの列車は16時なので、それまで売店のおじさんたちと一緒にテレビで花巻東vs中京大中京の甲子園準決勝をテレビ観戦。

釜石線の終着駅が花巻なだけに応援に力も入ります。

テレビを見だしたときに、ちょうど花巻東がスクイズ失敗の併殺になってしまったところでした、菊池君も故障で、これでもかというくらい追加点をきっちり取ってくる中京大中京(8点差くらいからスクイズをしてきたのは圧巻)に大して一度も流れをつかめないまま負けてしまいました。

途中から仕事そっちのけで応援していた店の人たちはとても残念がっていました(まあ、もとからお客さんはパラパラという感じなので)。


上有住をあとにして、釜石を経由して宮古まで戻ります。


ちょうど地元の高校の下校時刻にあたったので、列車はけっこう混んできました。
(座席はいっぱいで、何人か立っている!)





釜石線は朝夕中心のダイヤなのですが、山田線は1時間に1本走っているペースです。

スケジュールを立てて動けば、これでも生活には十分だよなぁ。


夜は宮古泊。

これもホテルの人のお勧めの店に。

最初に生牡蠣
(ちょっとピンぼけ)




それにウニ定食



陰に隠れてますが、毛蟹とかにミソもあり、右手前はイクラです

ウニはこの迫力





いや、満腹満腹。

(その3に続く)






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