今日12月14日は、赤穂47士が吉良邸に討ち入った日です。映画・ドラマでおなじみの“忠臣蔵”のクライマックスです。
夜も明けない午前3時昨夜来の雪の中を・・・・となるのです。この頃、雪が少ないと地球温暖化を連想しなくても、旧暦の12月24日は、新暦では1月30日(1703年)です。だから、今日を討ち入りの日とするのも問題あり、かもしれません。
さて、今日のブログはずっと前から決めていました。
私の郷里は、岡山県(備中国)西江原という町です。まさに、とりたてて紹介できるような、地理的、歴史的、文化的なことの全くない、日本中どこにでもある普通の町でした。このことは以前ブログにかきました(ここです)。
ところが“浅野の殿様の刃傷で取り潰し”になった赤穂藩に、浅野家の後に入ったのが、西江原藩(森長直)ということを、ほんの1ヶ月前に知ったのです。
西江原の出身ですが、そんな話は全く知らなかったのです。もう何本も、忠臣蔵の映画やドラマを観てきました。そのことに触れているものは全くないように思うのです。それで、そのあたりのことを、ネットで探してみました。大体わかってきました。
本能寺で織田信長とともに憤死した森蘭丸につながる名門森家(岡山/美作・津山藩)が徳川幕府の徹底した外様大名つぶしにあって崩壊し、わずかな命脈が西江原藩に残っていたのです。
そこに“もうひとつの忠臣蔵”があったのです。怒りを抑えられなかった赤穂藩・浅野家、怒りを抑えお家再興をなしえた津山藩・森家なのです。
津山・森藩の浪士が、赤穂・浅野藩に多数召抱えられるという関係もあったようです。
ネットで調べていて、ぶつかったのが、コミック本です。“新・藩翰譜(はんかんふ) 森一族”(小学館1986年発行)です。
すぐにアマゾンから購入しました。申し込み後2日で配達されました。ほんとに、すごいと思いました。第1巻はなんと10円、第2巻は1480円です。別の古書店扱いです。この値段の差はなんでしょう。第2巻はハトロン紙でカバーされていました。品質に値段のこの差があるとは思いません。発行部数、流通部数の差でしょうか。でも、このコミックが中古本市場でそんなに価値のあるものとも思えません。
このブログで価値が上がってくるかもしれません 。
現代社会に生きる“会社人”必読の内容があるのです。
コミック本の表紙裏には、次のように書かれています。
<東京・中野―――この値に約300年前、30万坪に及ぶ広大な犬小屋があった。莫大な経済負担とともに、その造営にあたらされた津山藩・森家の人々―――強大な幕府権力に理不尽に翻弄され数奇な運命をたどった人々が、その逆境を乗りこえ、信念と希望のもと、崩壊から再興へと生き抜いた姿を、バブル経済崩壊後の平成の世に、今、新たな視点で描く!><・・・元禄バブル崩壊後の理不尽とも言える藩政リストラ、その犠牲者達の復讐劇が、平成の世に蘇る。>
おもしろかった。いつの世も、お上は民百姓のことなんか、考えていない・・・んだ、組織には必ずいじめが存在するとか、・・・・・ですね。
このコミックの作者・久保田千太郎さんは、津山市の出身。
参考文献も、津山藩・森家に関する資料が多い。ネット上も、津山藩に関する研究成果ばかりです。
1697年津山藩が崩壊して、森家は西江原藩に、そして8年後に赤穂藩に入って、お家再興になる・・8年間の西江原藩のことは、誰も書いていないようなのです。崩壊の直接的きっかけとなった“義憤の乱心”を起こした関衆利は、西江原藩屋敷に蟄居幽閉されていた事実さえあるのだが、ほとんど埋もれたままなのです。
【おまけ】
*できるだけ早い時期に、といっても小田川堤に桜が咲く頃に、西江原に出かけ、西江原藩側の記録・文献をあたってみようと思うのです。
*そして悔しさの中に歿し、西江原に眠る、関衆利の無念を明らかにしたいと思うのです・・・・・ぺんぺんと浪花節風に。