ウォッカ・コリンズは、アラン・メリル（アロウズ）と大口ひろし（＝テンプターズ、ＰＹＧ）、横内タケ（＝ＴＥＮＳＡＷ）が１９７２年に結成したグラム・ロック・スタイルのバンドで、デビューアルバム 『TOKYO NEW YORK』 は、東京プリンス前で撮影したモノトーンのアメ車ジャケットで有名ですよね。今回、ご紹介するアルバムは９５年になって再結成したウォッカ・コリンズ（※オリジナルメンバーのアラン・メリル、大口ひろしに加えてムッシュかまやつと加部正義が参加！）名義の１９９８年発表の通算４枚目のアルバム 『BOY'S LIFE』 がコレです。ちなみにセカンドアルバムはトラットリアからリリースされた 『chemical reaction』、サードアルバムはタワーレコード傘下のバウンスレコードからリリースされた 『Pink Soup（廃盤だけど、これも名盤！）』 があります。４枚目の 『BOY'S LIFE』 は、実は一般には流通していないアラン・メリルの私家版ＣＤで限定枚数のみアメリカで販売されたという曰く因縁付きのアルバムであります（笑）。よって、このＣＤの存在自体、昨年発売されたウォッカ・コリンズのベスト盤 『boy's in the band』 が発売されるまで、まったく知らなかったＶＣファンも大勢いらっしゃったのではないかと想像できます。僕はたまたま数年前に都内某所の輸入盤屋の店頭で偶然手に入れることが出来ましたので、極めてラッキーな例外的人物だったのかもしれませんが（苦笑）今も手元にオリジナル盤プレスＣＤを大事に所有しております。
この 『BOY'S LIFE』 は厳密にいいますと、それまでにすでに録音していた音源の寄せ集め的内容の編集盤でありまして、９５年再結成メンバーによるものが５曲、アラン＋大口＋篠原信彦の３人にバックコーラスを加えた編成のもので７曲、さらに豪華メンバーによる１９９０年にインクスティック芝浦で録音された幻のライブ音源をボーナストラックに付けた計１４曲収録のアルバムとなっております！！どうです、早くも聴きたくなってきたでしょ？（笑）
このうち、９５年の再結成メンバーで録音した「PATION AND EMOTION」「MISS PRETTY FACE」「C'EST NO MORE」の３曲のみ、前出のベスト盤 『boys in the band』 に本邦初ＣＤ化で収録されております。ベスト盤には本作以外に 『chemical reaction』 と 『Pink Soup』 からの選曲のほか、ボーナストラックとして、アラン・メリル作詞作曲、ジョーン・ジェット＆ブラック・ハーツのバージョンが有名な大ヒット曲「I Love Rock'n Roll」が世界初ＣＤ化の新録バージョンで収録されております！！ファンならば、こちらも是非聴いてみたいですよね。
あ、ちなみにご存じない方のために敢えて注釈を入れておきますが、このアラン・メリルの母親は、これまた世界的に有名なジャズ・ヴォーカリストであるヘレン・メリル女史（！）で、正真正銘の彼女のご子息でございます。これもまた意外と云えば意外な親子関係ですよね。日本で云えば俳優の故宇野重吉氏と元ＧＳ出身で大ヒット曲「ルビーの指輪」でお馴染みの寺尾聡氏のような親子関係といえば判りやすいでしょうか？え、ちょっと違うか（笑）。
◎Vodka Collins 『BOY'S LIFE』 (VoCo Records, VC7398)
01. C'est No More
02. Sorry
03. Bitches For Breakfast
04. Passion And Emotion
05. Miss Prettyface
06. -Reprise
07. Passion Obsession
08. So Deep
09. See You Comin'
10. Bridge To The Moon
11. Instant Gratification
12. Foreign Prince Of Tokyo
13. -Reprise*
14. Knife*
※All song produced and arranged by Vodka Collins (H.Oguchi/A.Merrill)
Tracks-
01-05： recorded at Malibu Studios
06-12： recorded at Eis Studios
13-14： recorded live at INK STICK,Tokyo,1990
*Bonus track mastered from cassette