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ひげ坊主の散漫な日常

アラ還オヤジのとりとめない日々を、独断と偏見のみで、気ままに書きます。なので、すべて個人的感想です。万端、悪しからず。

「パラサイト―半地下の家族―」とやらをしかたなく観に行った件

2020年03月04日 | 映画

一応「アカデミー作品賞」なので、とりあえず。いやいや。しかたなく。

観に行ったけど、案の定。

朴さんと李さんの国の映画。パク&リ。

でした。

「格差社会の中で、したたかに生きる家族」は

万引き家族。

半地下が舞台の一つで、水没の状況を象徴的に描くのは

天気の子。

それまでの筋から、突然トーンが一転するのは、ご存じ

クエンティン・タランティーノの一連の作品。

相変わらずの、かの国の「創作物」でした。

一片のオリジナリティーもなく、

あちこちから「おいしい」部分だけ持ってきて継ぎはぎ。

そして全体を買い手に受けそうなトーンでラッピング。

で、一丁上がり。

いくらアジア方面のマーケティングとはいえ、

なんぼなんでも行き詰ってきた感が拭えないハリウッド。

オスカーおじさんも泣いてると思うよ


「キャリー」

2013年11月15日 | 映画
キャリー」、観てきました。

オールド・ファン?としては、

37年前のデ・パルマものと比べてどうなのか?
が最大の関心事。

筋は、ほぼ前作どおり。

違うのは、キャリーがどう見ても可愛い健康優良児。
前作の血色の悪い、いかにも薄幸そうなイメージとはだいぶ違う。
現代風、といおうか、21世紀風といおうか。平成風?

でも、学校一のハンサムボーイにエスコートされる、
生まれて初めての幸せを感じるキャリー。

その後何が起こるかを知ってるだけに、
おじさんはグッと来ちゃいましたよ。


先週公開以来、ベスト10にも入れてない。
興行的には残念な結果、といわざるを得ない。

でも、ツンときて、キュンときて、ガーンときて、グウッときたい
あなた。観たらいいと思うよ!

「東京家族」

2013年01月28日 | 映画
丁寧に、心をこめて作られたものを、

じっくり、ゆっくり味わう幸せ。

「東京家族」の試写会に行ってきましたin中州大洋。

「不朽の名作」というに、まさにふさわしい小津安二郎の

「東京物語」への思慕。

平成の東京と瀬戸内の小島を舞台に、

「親と子」、「きょうだい」、そして

「人と人」の濃密な関係を慈しむように描いていく。



ドラマなき人々の生活。

それが、どれだけドラマチックで感動的なものか。

「普通に生きる」ことの大切さ、難しさ、いとおしさ。

今、日本から急速に失われつつある「大事なもの」を、

この映画は教えてくれる。

2時間30分はあっという間。
大げさでなく、日本人必見!

今のうちに、お袋と温泉でも行ってみようかな。

惜しい!「コクリコ坂から」

2011年07月08日 | 映画
久々に行って来ました、試写会。

夏休み映画の「目玉」。必殺のジブリ作品。

若い女性が8割方。
熱気ムンムン。

時代設定は、昭和30年代後半。

ということは、あの名作「となりのトトロ」(私は、号泣しました)と同じ。

いやがうえにも、盛り上がる期待感。

で、結論。

惜しい!

場所は横浜。港の見える丘の上に立つ、明治時代からの古い瀟洒な下宿屋(元は病院)に住み、下宿人の世話をしながら、高校に通う少女が主人公。

これも明治時代の建物である部活棟「カルチェ・ラタン」の解体の動きをめぐる騒動を軸に、

ほとばしる青春。

友情。

淡い恋。

出生の秘密。

親子の情愛。

これらに加えて、

いまだ濃い戦争の影。

回転する運命。

と、ドラマティックな要素が満載。

さらに、

過ぎ去った「古き、良き時代」への郷愁。

制作側の意図は、

失ってしまった日本のよさ。

それは、真っ直ぐに、真面目に、懸命に、きちんと、明るく、生きること。

それを取り戻そうじゃないか!

というものに違いない。

そんな映画を、私もぜひ観たい。

けど、

如何せん作りこみ不足。

2時間弱の尺の中に、上に書いたようないろんな要素を詰め込みすぎ。

まあ、映画興行界のいろんな制約があるのかもしれないけど、

これは2時間半で作ることができたら、結果はうんと違ってた。

惜しい!

けど、

本当に今、この映画が訴えようとしたものは、とても必要なことだと思う。

宮崎さん、もう1回、実写でチャレンジしてくれませんかね?









「予定調和」でいいじゃない!「バーレスク」

2011年01月12日 | 映画
遅まきながら、観て来ました。

「田舎から夢を抱えて、LAにやってきた女の子。
都会という砂漠の中で、恋、友情、仕事・・・。
数々の試練を乗り越えて、最後は大成功!」

もう、「永遠の予定調和」。

人類の歴史の中で、「物語」が生まれた時からの、
「大いなるマンネリ」。


だけど、


それでいいじゃない!!

ゴージャスな歌とショウ。

ウィットに富んだ会話。

魅力的な登場人物。

ワクワクする筋立て。

映画館という「非日常空間」で、ひと時を過ごし、

「あ~、おもしろかった!」と語り合う。


批評家はなんていうか知らんけど、
これぞ、映画!

大拍手!☆☆☆☆


泣いていいのやら、笑っていいのやら・・・「第9地区」(中洲大洋)

2010年04月19日 | 映画
たまたま時間が余ったので、観てきました。

本当は、アカデミー賞作品の「ハート・ロッカー」を観たかったのですが・・・。

エイリアンが来襲、したはいいものの、ヨハネスブルク上空で故障したまま20数年。今やエイリアンたちは「難民」と化して・・・。


う~む、臭う。「B級」の臭いがぷんぷんと。

で、結論。

お見事!!

映画の構造・設定自体は、カフカの「変身」、もちろん「エイリアン」、グロさは「ザ・フライ」、UFOの母船のつくりは「インディペンデンス・デイ」、さらにモビルスーツは「ロボコップ」、「ターミネーター」、白人の追い詰められ方は、なんとなく「ブラック・ホーク・ダウン」

などなど、いろんな映画のテイストがてんこ盛りで。



一応、舞台は南アフリカで、「異質なものへの差別」なんかも主題として入っていて。

だけど、冗談なのか、本気なのか判然としないまま。

泣いていいのやら、笑っていいのやら、判らんままに、クライマックスへ。

で、なにやら意味ありげに「グスッ(泣)」とさせて、唐突にジ・エンド。


まるで、スタンリー・キューブリックの作品のように。

「あとは、観客の皆んなが考えてチョ!」と言わんばかり。


ドキュメンタリータッチの全体の作りも手伝って、

目の前に「素材」を投げ出されたような、このスワリの悪さ・・・。

「予定調和」の現実に、妙な波紋を立ててくれる。

これも、映画!☆☆☆☆



醜く、美しい!

2009年12月21日 | 映画
観てきました。「イングロリアス・バスターズ」

inユナイテッドシネマ・キャナルシティ13。


感想?当然、最高!!

冗長で雑駁、グロテスクで悪趣味。

けど、

どうしようもなく、エレガント。クール。チャーミング。美しい!

とにかく、タランティーノ節炸裂!

オープニング・クレジットからぶっ飛ぶ!
いきなり、「荒野の1ドル銀貨」のテーマが!

これによって、「マカロニ・ウェスタン」の、残酷な中にも美しい殺戮の予感が俄然ヒシヒシと。

「KILL BILL2」でもそうだったけど、タランティーノ、マカロニ大好きなんやね~。

タランティーノ好き、戦争映画好き、ドイツ軍好き、な耽美派(?)の映画好きにはタマりませんぞ~!!
主演はご存知、
ブラピ。だけど意外なほどに影が薄い。

で、実質上の主役は、
このおっさん!
これが、トコトン曲者なんよ~。

美女も出てきます。
飾りではなく、重要な役どころを。
彼女は悲劇の女優を熱演。

鉄砲好きも狂喜乱舞!
ワルサーP38、ワルサーPPK、ルガーP08、MP40、MG42、モーゼルKar98Kなんかがワンサと!

そしてこのシーンから、

美しくも、オドロオドロしい、驚愕の殺戮が始まる!!

ナチスの、「ユダヤ・ハンティング」から生き残った少女。
辛くも逃げ延び、今はパリの小さな映画館の経営者。
肉親を惨殺された彼女の、壮大な復讐劇はこの映画館で幕を開ける・・・。

細かくは、ネタバレになるので控えるけど、ここの一連のシーンは、もう30年位前の映画「追想」(原題は「古い銃」。ロミー・シュナイダー主演のほう。ロシアのアナスタシアではないほう。)の、アッと驚くクライマックスを思わせる。

たぶん、タランティーノはこの映画を観て、衝撃を受けてたんじゃないかな~。

話は逸れるけど、この「追想」、すごい作品です。
この、妙に甘ったらしい邦題から連想されるような、恋愛モノではなく、メチャクチャ硬派の、重く、緻密で、サスペンスフルな、しかもとてつもなく美しい映画です。
原題のほうが、当たり前だけどシックリ来る。
今度DVDでまた観てみよう。

で、この「イングロリアス・バスターズ」。

観ようによっては、冒頭書いたように、冗長で、退屈な、延々と続く会話のシーン。
けど、その会話のやり取りの内容の濃いこと!
持続する緊張感。散りばめられたウィットやユーモア。凄み。ちょっとした「ミニ知識」まで。
そして、その会話の間で見せる、各キャラクターの動作の美しいこと!
食べる。飲む。煙草を吸う。本のページをめくる。字をしたためる。

何か、ヨーロッパ人の美しさを見せつけられるようで、ウットリとさえしてくる。

こんな、瑣末なディテールにトコトンこだわる。

それがひいては、独特の「タランティーノ・ワールド」を創り上げる。

根っからの「映画小僧」。

これは、彼の代表作になるだろう。アカデミー賞なんかには、
縁がなさそうだけどね。

好き嫌い、毀誉褒貶、いろいろあるだろうけど、

私にとっては、本年の、ベストシネマ!!文句なし!☆☆☆☆☆







これが、それだっ!

2009年11月12日 | 映画
半年振りに、東京出張。

いろいろ、飲み食いなどしましたが、それはとりあえず置いといて。

観て来ました。

「Michael Jackson THIS IS IT」!in丸の内ピカデリー(有楽町)

雨の平日。

「なんぼ人気の番組でも、マア空いてるやろ」とか思ってたら、大甘!

券売り場の前には行列。

エレベーターも、一回では乗れません。

東京(とマイケル)を甘く見とったら、えらいことになりマッセ!

9割方、女性客。で、平均年齢高め(笑)。ざっと見て、40代か。

そんなことはどうでもよくて。

結論から言います。

すごい映画です!

映画ファン、マイケルファン、音楽ファンなら観るべきです!
特に、「人生を一所懸命生きたい」と思ってる人は、観るべきです!

マイケルの、突然の死によって、実現しなかったロンドン公演。

そのリハーサルの模様がメインです。

が!

そのリハーサルが、ただのリハーサルではない!!

もう、ほとんど完成品。

というか、マイケルの存在自体が、「マイケル・ジャクソンの世界」を完成させてるので、あとは大掛かりな舞台装置、細かな音響調整、ミュージシャン、ダンサーたちの仕上げにかかってるだけ、ともいえるんだけど。

とにかく、「超一級のプロ中のプロたち」が、コトを進めてる感じが、なんとも言えずカッコイイ!

特に、ブロンドのギタリストの女の子がSEXY&COOL!でお気に入り!

マイケル、歌とダンス、うまいです。

と、「何をいまさら」的の事を言ってますが、そうではなくて。

選びに選び抜かれた、超一級のプロの中でも、マイケルは抜きん出た存在、ということ。

よく言われる、「病的なほどの完璧主義」や、「異常なまでの白人への憧れからの整形手術」なども、観客をトコトン楽しませる事に徹しきった、研ぎ澄まされたプロ意識からのものだと思う。

とにかく、「舞台映え」することと言ったら!

マイケルが、何をどうしても、どんなタイミング、どんな角度から映しても、どうしようもなく「マイケル・ジャクソン」なのだ!

マイケルが、「マイケル・ジャクソン」であるためなら、顔なんかどうでも良い。変える必要があるのなら、ナンボでも変える!

確かに、変わり果てたマイケルの「素」の顔は、気持ち悪い、と私も思ってました。

けど、ピン・スポットを当て、光と影を演出する、現代の舞台手法では、彫りが深く、光を反射する白い肌。これが絶対に必要。

と、マイケルは思い、「プロとして」実行に移しただけなんだ。

彼の中では、「病的」でも、「異常」でも何でもなかったんだ。

で、その「目論見」は見事に成し遂げられていたんだ。

なぜなら、マイケルを筆頭に、スタッフ全員が、単なるコンサート興行ではなく、「マイケル・ジャクソン」の一部(あるいはその全部)になっていたことが、スクリーンを通して、見事に伝わってきたから。

限定2週間の公開。たぶん、その後のDVD販売戦略なんかによるものだと思うけど、

この映画は、映画館で観るべき!

あとわずか。サラリーマンは、仕事をサボって観るべし!
学生は、「授業を抜け出して二人で出かけ」るべし!
主婦は、家事や育児をホッポリ出して、駆けつけるべし!


キング・オブ・エンターテインメント。本当のプロ。そして、必死に生きたひとりの男。


マイケル・ジャクソンに、乾杯!!

男の、おとぎ話!「エグザイル/絆」(宮崎市・橘通東)

2009年03月08日 | 映画
宮崎での仕事は、2時半頃には片付き、とはいえ、福岡にそのまま帰るのもかったるい。
それに、せっかくの宮崎。会社に電話入れました。「あの~、もう少し時間がかかりそうで、え~、今日はこのまま直帰になりそ~です」

あの「石庵」の地鶏をもう一度食いたい!その一心で、平気で嘘をつくこんな「社畜」の私を、うんと叱ってね!!

で、時間潰し。3時間くらい。映画しかないでしょう!

道行く若い女の子に、「ここら辺に映画館ってある~?」と聞くも、「う~んとお、近くにはあ、映画館わあ~、ないってゆ~かあ、イオン?みたいなあ~」
要領を得ん。聞く相手を間違えた。

コンビニの店員さんに聞く。歩いて10分くらいの所に、あるやないかい!

「宮崎キネマ館」。「アゲイン」という不思議な名前のショッピングセンターの中にありました。
でも、ゲームコーナーやら、小間物屋やらの間にあって、場所が分かりにくい。
昔は「映画館」といったら、文字通り「館」で、存在感あったものなのにな~。
今はDVDに押されて、数ある娯楽施設の中の一つに成り下がってしまってまあ、というおっさんのつまらん嘆きはさておき、

「エグザイル/絆」。
この題名だけで、普段なら絶対観ない!物欲しげさ満点!
でも、これしかないし、香港製フィルムノワールで、嫌いじゃない(実は大好き)ドンパチもの。いざ、入館!お客、3人!!

いやいや、なかなかのめっけもん!

5人の仲間。その中で、「組織」の裏切り者を殺そうとするもの、守ろうとするもの。
殺したくない、でも、殺さなければならない。
仲間は殺させない、でも殺そうとする者も仲間。
家族がいる。殺されたくない、でも殺そうとする者も仲間。
仲間同士の「三すくみ」。



金はない。とりあえず、5人の仲間で、「でかい仕事」をやろう。
失敗する。逆に追われる。奇妙な「旅」が始まる。
ひょんなことから手に入った、1トンの金塊。どうする・・・。

香港映画お得意の、ケレン味たっぷりのガン・アクション。
「男」の「友情」はこうだぜ、という、ぶっきらぼうな中でもあったかい交流。
「お前を助けることはできない、でも、一緒に死ぬことはできるぜ」

いいね~!もう世界中からとっくの昔になくなった、「義理」と「人情」、「男気」、「任侠」。

銃の作動表現に若干の甘さなんかがあるものの、細かい事は言いッこなしだぜ(影響されてる)。

現実の世界では、もうありえない、だからこそ憧れるファンタジー。

「男のおとぎ話」!☆☆☆☆

私としては、前半、皆で飯を食うシーンが1番好き!

原題は、「放・逐 EXILED」。

こっちの方がいいね!!