夢の羅列<記憶カーブ>20161003
つづき。
乗り手はどうしたか。消えた。
結局、スクーターが爆ぜた原因はわからなかったが、
私たちの目の前を死に急ぎ走っていったスクーターは青梅街道上において
きれいな扇状に撒き散らされた部品の屑となった。
しかし乗り手はどこにいったのか。見当たらなかった。
「ここは事故が多い」
お、そういえば私はガレージオヤジと対峙していたのだった。
私がまた店の方へと振り返ると、オヤジはあごの無精髭を触りながら
私にもはや敵意はないようで、どこか遠い目をしていた。
そんなことを言われて私も思い出した。
いつだったか、10年くらい前だったか、私がまったく同じこの場所を
高円寺の方から来て、阿佐ヶ谷へ向かって歩いていた時に、
今、私が立っているまさにこのガレージの前の青梅街道の下り車線に
白い車が止まっていた。
その時にはこのガレージはなかったと思う。
少し高円寺方向に戻ると、サーフショップやモスバーガーがまだあったはずだ。
白い車の他にもう一台の車が20メートルほど後ろで変な方向を向いて止まっていた。
どちらも損傷が激しかった。
その時にどんな状況だったのかもうすっかり忘れたが、
おそらく上りと下りの車同士の正面衝突ではなかったか。
先にも書いたようにここは気持ちの良いカーブなので、
ついアクセルを踏んでしまうドライバーは多い。
それでスクーターと同じように上り車線の車がスピードを出して
カーブに入り、曲がりきれなかったか、前の車を避けたか、
反対の下りに膨らんで、白い車と衝突したのではないか。
つづく。
つづき。
乗り手はどうしたか。消えた。
結局、スクーターが爆ぜた原因はわからなかったが、
私たちの目の前を死に急ぎ走っていったスクーターは青梅街道上において
きれいな扇状に撒き散らされた部品の屑となった。
しかし乗り手はどこにいったのか。見当たらなかった。
「ここは事故が多い」
お、そういえば私はガレージオヤジと対峙していたのだった。
私がまた店の方へと振り返ると、オヤジはあごの無精髭を触りながら
私にもはや敵意はないようで、どこか遠い目をしていた。
そんなことを言われて私も思い出した。
いつだったか、10年くらい前だったか、私がまったく同じこの場所を
高円寺の方から来て、阿佐ヶ谷へ向かって歩いていた時に、
今、私が立っているまさにこのガレージの前の青梅街道の下り車線に
白い車が止まっていた。
その時にはこのガレージはなかったと思う。
少し高円寺方向に戻ると、サーフショップやモスバーガーがまだあったはずだ。
白い車の他にもう一台の車が20メートルほど後ろで変な方向を向いて止まっていた。
どちらも損傷が激しかった。
その時にどんな状況だったのかもうすっかり忘れたが、
おそらく上りと下りの車同士の正面衝突ではなかったか。
先にも書いたようにここは気持ちの良いカーブなので、
ついアクセルを踏んでしまうドライバーは多い。
それでスクーターと同じように上り車線の車がスピードを出して
カーブに入り、曲がりきれなかったか、前の車を避けたか、
反対の下りに膨らんで、白い車と衝突したのではないか。
つづく。