しげる牧師のブログ

聖書のことばから、エッセイを書いています。
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朝の露 Ⅰペテロ2章 <尊い、生ける石>

2017-07-29 | 1ペテロ書

谷川渓谷「主のもとに来なさい。主は、人には捨てられたが、神の目には、選ばれた、尊い、生ける石です。」(Ⅰペテロ2:4新改訳)

およそ家の建築には、詳細な設計図とそれに則(のっと)って準備された部材が必要である。もし設計図に合わなければ、どんなに高価な材料で作られていても、役に立たないとして廃棄される。▼イエス・キリストはこの世の指導者(建築家)たちから、無用の長物として捨てられたが、そのゴミ捨て場こそゴルゴタの十字架だった。主はそれほど軽んじられ、疎まれ、憎まれたのだ。▼世には落伍者、無用者のレッテルを貼られている多くの人々が存在するが、主のみもとに来るなら、生きる価値を見出すことができる。ペテロが、「主のもとに来なさい」と勧めているのはその意味である。▼イエス・キリストがご支配される神の国と、罪に支配されたこの世では、人を測る物差しの目盛りが正反対であることに気づかなければならない。創造の神に失敗作や駄作などがあるだろうか。あらゆる人がまちがいなく傑作品として造られていることは、主のもとに来てこそ初めてわかるのである。▼ナチズムの指導者ヒトラーは、ゲルマン人が最優秀民族であり、他民族は劣れる民、なかでもユダヤ人は最下等の民族で、世界に存在する価値がないとした。彼は障害者も生きる意味を持たない、と断じたそうである。その結果がいかに悲惨であったかは歴史が物語っている。▼①生くる甲斐も無しと独(ひと)り定めたりし者を、死をも賭(と)して救いませる深きイエスの愛よ。③君の御手に支えられて道を歩むわれに、御名をほむる賛美(たたえ)歌の絶ゆるときはあらじ。折返十字架!十字架!そこに君は着きて死にたまえり、十字架!十字架!そこにわれの罪も共に死せり。(新聖歌111)