しげる牧師のブログ

聖書のことばから、エッセイを書いています。
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朝の露 詩篇134篇 <シオンからあなたを>

2017-07-27 | 詩篇

紅ゆり「天地を造られた主がシオンからあなたを祝福されるように。」(詩篇134:3新改訳)

旧約聖書では、シオンといえばエルサレムを指すが、新約の光で見れば、父・御子・御霊の神が臨在されるところを言う。▼ダニエルは遠いバビロンに連れていかれ、異郷の地で生涯を終えたが、心はいつもエルサレムに向かっていた。彼は自宅屋上にある部屋に、エルサレムの方角に向けて窓を作り、日に三度座っては祈り、感謝していた。たとえ獅子の穴に投げ込まれても、その祈りを止めなかった、と記されている(ダニエル6章)。一方、使徒パウロはどうだったか。ローマの獄に幽閉され、殉教していった彼は、「主は御霊です。そして、主の御霊のあるところには自由があります」(Ⅱコリント3:17同)と、福音の中心は御霊がおられるという事実にあることを強調した。じつに、彼の獄窓は天の都エルサレムに向かって開かれていたのである。▼もちろん、主イエスが地上再臨し、全地の王となられると、エルサレム(シオンの都)が世界の中心となることは事実だが、キリスト者は今すでに、御霊によってシオンの都を内に宿し、霊的には天の住民とされており、これほど幸いな恵みは他にない。「神は聖徒たちに、この奥義が異邦人の間にあってどのように栄光に富んだものであるかを、知らせたいと思われたのです。この奥義とは、あなたがたの中におられるキリスト、栄光の望みのことです。」(コロサイ1:27同)▼願わくは天地を造られた主が私たちの心の眼を開き、シオンの栄光を見せて下さるように。