しげる牧師のブログ

聖書のことばから、エッセイを書いています。
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朝の露 ヤコブ書5章 <地上でぜいたくに>

2017-07-22 | ヤコブ書

きんせんか「あなたがたは、地上でぜいたくに暮らし、快楽にふけり、殺される日にあたって自分の心を太らせました。」(ヤコブ5:5新改訳)

金持ち階級に対するヤコブの警告だが、これも非常にきびしい。まるで家畜小屋の動物たちが屠られ、肉にされるとも知らず、せっせとエサを食べている光景が浮かんでくる。来たるべき世界の圧倒的な栄光、想像を絶する富を思えば、この世で財を貯え、自己満足の生活を送ることがどんなに愚かしいことかわかるのに、それを否定し、審判をあざ笑い、わが身と心を太らせる人々がいつの世にも絶えない。▼主の御在世当時もそうだった。「さて、金の好きなパリサイ人たちが、一部始終を聞いて、イエスをあざ笑っていた」(ルカ16:14同)とある。自分は正しく生きており、主への義務を果たし、その答えとして神から祝福をいただいた。金持ちになったのは当然で罪ではない、と考えていた。恐ろしいことである。主のお嘆きを心にしっかり刻みつけなければならない。「子たちよ。(富にたよる者が)神の国に入ることは、何とむずかしいことでしょう。金持ちが神の国に入るよりは、らくだが針の穴を通るほうがもっとやさしい。」(マルコ10:24,25同)▼メソジストの祖、ウェスレーは生涯に莫大な収入を得たが、召されるときはほとんど残っていなかったという。与え尽くして天に帰ったのである。「黄金白金(こがねしろがね)知恵も力も、ささげまつれば、みな取り用い、われの心を御座(みくら)となして、みむねのままに治めたまえや」(新聖歌365)