アウトドアー

山登りや峠越えなどを書きます。

358 熊野古道(大雲取越・小雲取越と大門坂)トレッキング&基準点巡り。 ('17,05,18~20)

2017-05-22 08:24:10 | 県外

今回5回目の熊野古道トレッキングに大門坂及び大雲取越・小雲取越コース(那智大社~本宮大社)を妻と二人で歩いてきました、今回のコースは今までのコースよりかなり距離も長くきついトレッキングでした。

それでなくとも歩みが遅くなった上に何時ものように途中写真を撮ったり景色を眺めたりしながらに加えルート近くにある電子基準点と三等三角点を探すなど今まで以上に道草食いながらのトレッキングだったので予想以上に時間がかかりました。

〈5/18〉【大門坂】
JR紀伊勝浦駅からバスで那智山に向かう途中の大門坂駐車場前BSで下車して暫らく歩くと「大門坂」と書かれた大きな石碑が建っていますがそこからが本格的な古道です。

身支度を整え歩き出すと間もなくどちらも樹齢800年と言われる「夫婦杉」や楠の巨樹などがあり又延々600mも続く石段が人の踏み跡ですり減っているなど悠久の歴史を感じる古道です。

写真を撮ったり故事来歴が記された看板を読んだリしながらゆっくり登ると間もなく平らな芝広場に登り詰めました、さらに登って那智大社直下の商店街にある今晩の宿「美滝山荘」にチェックインしました。

【ポイントタイム】
大門坂駐車場前BS(14:15)…大門坂取り付きスタート(14:28)…芝広場(15:23)…宿・美滝山荘ゴール(15:30)。
所要時間1時間02分、歩行時間40分、水平距離約950m、累計標高+170m、歩行数約4,000歩。

宿に荷物を置き那智神社御神体の「那智の滝」の直下迄下り滝を近くから拝観してきました、その帰り大雲取越・小雲取越コースの取り付き点を確認して宿に帰ったのが17時過ぎでした。

〈5/19〉【大雲取越】
「大雲取越・小雲取越」の前半で最も距離が長く難所の多いコースでしかも2箇所の基準点を巡る予定なので宿で朝食弁当を作ってもらい早朝6時前に出発しました、然し結果は大幅にタイムロスを出しさんたんたるもので日のあるうちに宿に着いたものの普通の人たちの5割増しのタイムでやっとの事宿にゴールしました。

宿を出発すると直ぐ那智大社への急な長い階段を登り詰めて大社に隣接する青岸渡寺脇の登山道に取り付くと初っ端からきつい急階段を延々と40分以上登って漸く那智高原公園に辿り着きました、公園の東屋で朝食休憩をしてからさて電子基準点はどこか探しました。

GPS受信塔がいつもと違って六角形で太くしかもステンレスらしくピカピカに光っていたのでまさかそれがGPS受信塔とは思わず直ぐ近くを10分余り探し回り最後にそれであることに気が付きました。

ここから更にゆっくり高度を稼ぎ標高約880mの舟見茶屋跡の東屋に辿り着きここで小休止、近くに三角点がある筈ですが見当たりません、地形図をよく見るとコルを挟んで対面の舟見山頂上にあるTV中継らしき鉄塔の下らしいのでコルに妻を待たせザックをデポして登りました。

鉄塔までは擬木階段がありましたが鉄塔敷地の周りは濃い藪です、藪漕ぎすること10分以上でやっとⅢ△「舟見峠」(884m)を見つけました、これで今回のトレッキング目標の半分は達成されましたが30分以上タイムロスしてしまいました、しかしかなり時間の余裕はあるので予定より早く宿にゴールできるだろうとこの段階では楽観していました。

一旦750m迄下り地蔵茶屋跡で小休止した後核心部の越前峠に向かいました、多少のアップダウンを繰り返しながら高度を稼いで行くとちょうどお昼時になったので涼しい所で昼食休憩していると私たちの脇を十数人のハイカーが行き交いましたがみな外国人でした。

休憩の後まず830mの石倉峠に登り詰めると再びコルに80m余り下り最後の越前峠(850m)に急坂を登り返しました、これでかなり体力を消耗して疲れがピークに達したので小休止した後いよいよ今度は下りの急階段をまだかまだかと言いながら熊野川の支流赤木川の畔にある宿「自然の家」迄標高差約400mを延々と下りました。

途中から膝が笑って思うように足が前に出せず予想以上に時間がかかりなんと出発から12時間掛かって18時ジャストに宿にゴールしました、丁度ハイカーの皆さんは夕食を始めるところでした。

【ポイントタイム】
宿・美滝山荘(5:50)…那智大社(6:11)…古道取り付き(6:18)…那智高原公園(7:00)…高原東屋(7:08)朝食休憩(7:30)…電子基準点(7:43)…船見茶屋跡東屋(9:58)(10:12)…コル(10:15)…Ⅲ△「船見峠」(884m)(10:38)…コル(10:47)…昼食休憩(11:55)(12:18)…地蔵茶屋跡東屋(13:08)(13:20)…石倉峠(13:45)…越前峠(14:40)(14:45)…小休止(15:30)(15:35)…小口・自然の家ゴール(18:00)。
所要時間12時間05分、歩行時間10時間16分、水平距離約20km、累計標高+2,676m、歩行数約33,000歩。

〈5/20〉【小雲取越】
一晩休んだらかなり疲れも取れたので今日は少なくともコース4/5程の請川BS迄頑張ろうと宿を朝7時過ぎに出発しました、後半の小雲取越は前半より距離は短いしきつく長いアップダウンもない様なのでいくら遅くとも16時前には請川BSにゴールできるだろうと歩き出しました。

いくら前半より歩き易いと言っても結構きつい登りや下りがあって昨日の疲れが残っている体には可成り堪えました、2時間余り歩いた後漸く桜茶屋跡の東屋に到着して小休止しました。

ここから1時間余りかけて石堂茶屋跡、更に1時間程歩いて林道分岐を過ぎると又きつい急坂を登り詰めて見晴らしの良い「百閒ぐら」に着くと若い修行僧の山伏が法螺貝を吹いていました。

この山伏は出発地の「美滝山荘」から「自然の家」と一緒で何時も私達より遅く出発して途中で追い越して行きますがその時そこから先のルートの問題点を よく教えてくれて助かりました。

丁度昼時なので昼食休憩にして山伏と暫らくおしゃべりしながら弁当を食べました、彼は私達より先に出発しましたがやはりルートの問題個所をよく教えてくれました。

ここから万歳峠分岐更に松畑茶屋跡と下り更に標高差200m余りを一気に下って請川の国道に降り立ちました、立派な公衆トイレがあったのでしばらく休憩した後BSで時刻表を見たら次のバス迄2時間以上待たなければならないので3km余りの国道を歩いて本宮大社に向かいました。

暑い日差しの照り付ける中ひっきりなしに車の行き交う国道の歩道を歩いて遂に全コースを踏破して5回目の本宮大社に16時ジャストゴールしました、お参りした後暫らく休んでから今晩の宿川湯温泉の「亀屋旅館」に電話して向かいに来てもらい16時半ごろ宿にチェックインしました。

【ポイントタイム】
自然の家スタート(7:10)…桜茶屋跡東屋(9:27)(9:43)…石堂茶屋(10:58)…林道分岐(11:30)…百閒ぐら(12:00)昼食休憩(12;34)…請川公衆トイレ(14:25)(14;40)…請川BS(14:45)…本宮大社ゴール(16:00)。
所要時間8時間50分、歩行時間7時間40分、水平距離約19km、累計標高+1,794m、歩行数約32,000歩。

【三日間合計記録】
所要時間約21時間、歩行時間約18時間50分、水平距離約40km、累計標高+4,640m、歩行数約69,000歩。

                 HP URL outdoor (hacca.jp

                          
                         那智大社本殿              大門坂・夫婦杉          那智の滝

                       
         GPS電波受信塔                  電子基準点              ギンリョウソウ

                       
         法螺貝を吹く山伏              Ⅲ△「舟見峠」            本宮大社本殿 

       
                     熊野古道大門坂を歩いた軌跡(1/25,000)の縮小図

        
           熊野古道・小雲取④を歩いた軌跡(1/25,000)の縮小図

                       
            熊野古道・小雲取③を歩いた軌跡(1/25,000)の縮小図

                                 
           熊野古道・大雲取②を歩いた軌跡(1/25,000)の縮小図

              
          熊野古道・大雲取①を歩いた軌跡(1/25,000)の縮小図 

        

        

       


357 房総の山(裏鋸ヴァリエーションルート)を踏破。  ('17,05,08)

2017-05-09 08:02:40 | 房総の山中部

前回(4/28)歩いた車力道から分岐したヴァリエーションルートの続き「裏鋸ヴァリエーションルート」(鋸山頂上~鋸山ダム)を途中で断念したので今回リベンジしてきました、今回は下から上へ攻め登ることにして林道元名線に回り込みました。

八割がた踏破は無理だろうと弱気でしたが鋸山ダム突端近くの取り付き地点を思った割に簡単に見つけられたので俄然勇気百倍で歩きだしました、最初500~600m程沢沿いの踏み跡を登りましたがこれは沢沿いに今はすっかり荒れていますが嘗て谷津田が連なっていたようです。

谷津田跡が終わると沢沿いは更に荒れて進むのに難儀しましたが何とか沢の源頭に着くと目の前は濃い藪の急傾斜で中程に崖が連なっています、尾根上に抜けられそうな弱点ラインを探しながら木の根を掴み這い上がって何とか尾根上に登り詰めました。

これで一安心と思いきや更に傾斜はきつくなり終始三点支持で這い上がらなければなりません、僅かに高度を稼ぐと今度は目の前に高さ数メートルの断崖が横に連なり立ちはだかっています、万事窮すか? 深呼吸して落ち着き地形図をよく見ると右に回り込めば弱点箇所がありそうだとわかりました。

トラバースが又大変です、急斜面が落ち葉と砂で滑り易く足場がありません、仕方なくここでも弱点箇所を探しながら斜めに下ったり登ったりしてなんとか右にトラバースすると上に抜けられそうな弱点ラインがありました、やっと難所を切り抜けたと思うと一難去ってまた一難次々に断崖が行く手を阻みます。

その度右に回り込み左に引き返しを繰り返しながら何とか難所を突破し立って歩ける程度の傾斜尾根に登り詰めホットしました、考えてみれば2時間余り木の根に掴り這い上がりを続けてきたことになります、やっと立って歩いて行くと突然白テープの前に飛び出しました。

前回ためらったルートに合わさったのです、結局全体として予め設定したルートを登ってきたことになります、崖は上からでは木に隠れて見えませから前回下山を中止したことは正解でした、難しいルートは下から上に攻めるのが正解です。

やっとのこと約3時間かけて鋸山頂上に辿り着きました、少し早い昼食休憩をして帰路に就きましたが往路で体力も気力もかなり消耗したので帰りはゆっくりのんびり然も大きな達成感を噛みしめながら下山しました、下山途中「関東ふれあいの道」で中年男性の単独行ハイカー4人と10人程のパティーに出会っただけでした。

【ポイントタイム】
駐車場スタート(8:18)…小休止(身支度)(8:30)(8:40)…鋸山頂上(11:14)昼食休憩(11:30)…東の肩(11:56)…林道口(12:33)…駐車場ゴール(13:08)  所要時間4時間50分、歩行時間3時間45分、水平距離約7km、累計標高+953m、歩行数約9,000歩、ルート確認7回。

                HP URL outdoor (hacca.jp

           
             沢沿いの踏み跡                 藪尾根の急登             行く手を阻む断崖

           
            鋸山頂上                 地籍図根三角点                 ふれあいの道
                                                    から俯瞰の景色

           
          キンラン                 エビネラン              芽吹いたツチアケビ

       
               歩いた軌跡(1/25,000)の縮小図