Eliminator('83)/ ZZ TOP

・・久しぶりにギターバンド行ってみましょうか。

この冬は車で結構な距離をドライヴする機会が多いんですよね。
例年に無く雪も多いしネ。
で、この前スキー場に向かいながら聴いてたのがこれ、ZZ Topが'83年に発表した名作“Eliminator”・・今更ですが。（汗）

彼らは'69年にテキサスで結成されて以来39年間同じ面子で走り続けてるブルースロックバンドとして有名ですよね。
その黄金のトライアングルは、プロデューサー兼バンドマネージャーのBill Hammが仕組んだ面子の取り合わせだったようです。

personnel:
Billy Gibbons(g,vo)
Dusty Hill(b,vo,kb)
Frank Beard(d,per)

ビリー・ギボンズは早くからジミヘンにも腕を認めらたギタリストとして注目を浴びてたそうですが、そこにテクノポップマニアのベーシストであるダスティー・ヒルとモダンビートに造詣が深いドラマーのフランク・ベアードを引き合わせ、バンドを結成させたそうな。
私的にこの手はどっちかっつうと単調ですぐに飽きちゃうタイプだったせいか、今までちゃんと聴いたことがなかったんですよね。
ドライヴ向けと良く言われてた彼らのことを思い出し、今回運転がてら聴き込んでみました。
・・なかなかいいじゃん！（笑）

この“Eliminator”は、“Afterburner('85)”、“Recycler('90)”と共にいわゆる“三部作”と呼ばれる作品群の一発目です。

tracks:
1.Gimme All Your Lovin
2.Got Me Under Pressure
3.Sharp Dressed Man
4.I Need You Tonight
5.I Got The Six
6.Legs
7.Thug
8.TV Dinners
9.Dirty Dog
10.If I Could Only Flag Her Down
11.Bad Girl

車中では“Afterburner”と共にヘヴロテで聴いてたんです。
そこで思ったのですが、私には奴らにストーンズと共通のノリを感じるんです。
多分ドラマーの資質によるところと、反復するリフというかパターンの応酬などから来るアーシーなフィーリングなのかもしれません。
ブルーズベースというのもやはりあるかもしれませんが、ストーンズのチャーリーのように極度にそぎ落としたリズムパターンの構成手法が、フランクの構築する世界に極めて似てるせいじゃないかなと思うんです。
コーラスごとにパーカッションを変えて大きなウネリを創ってます。

また、一見地味なベースのダスティも、良く聴けばかなりの貢献をしてることにも気が付きます。
ビリーのギターに耳が往き勝ちですが、裏で支えてる仕掛けがあったんですね・・そう、シンセです。
実に短調なラインのベースも、もしかしたらシンベで打ち込んでるかも。
曲によってはシークエンサーみたいにプログラミングされたバッキングラインもあったり、ドラムやギターの裏にヒッソリ広がる音空間があるんですね。
・・これが凄いミソになってます。

で、そこでギターが気兼ねなく暴れることが出来る訳です。
まるで初期のB'zやFence Of Defenseみたいな方法論によって、テクノに根差すビートロックが既にこの時期確立されてたことになりますね。
単なるサザンブルーズロックじゃなかった訳です。
・・これには気が付かなかったな。



一押しというのはやはりビリーのギターがカッチョええ曲として、“Gimme All Your Lovin”“Sharp Dressed Man”そして“Legs”あたりでしょうか。
・・PVも印象的でしたね。
ビリーのギターはテクニック的にどうのこうの言う部類のモノではないと思いますが、リフの刻み具合に感じられる独特のノリというか切れ味が魅力です。
彼のヴォーカルも好きですネ・・このちょっとハスキーな感じ。

そうそう、この声どこか柳ジョージさんに似てると思いませんか？