D9の響き

Guitarを肴につらつらと・・

We Can'tGoOnMeetingLikeThis('76)/ Hummingbird

2007-09-24 14:43:30 | jeff beck-connection
先日、Steely Danの“Aja”のメイキング・ヴィデオを観てると、Bernard Purdie(バーナード・パーディ)がスタジオ・ライヴのシーンで叩いており、その鮮やかな技に口をあんぐり開けたまましばらく見とれてしまいました。
“そういえば、買ったままだったなぁ”と思い出したのがこれです。

あの第2期Jeff Beck Groupの残党が結成し、短命に終わりながら一部では伝説と化していた“Hummingbird(ハミングバード)”が'76年にリリースした2ndアルバム“密会”。

1.Fire And Brimstone
2.Gypsy Skys
3.Trouble Maker
4.Scorpio “さそり”
5.We Can't Go On Meeting Like This “密会”
6.The City Mouse
7.A Friend Forever “永遠の友”
8.Heaven Knows(Where You've Been)
9.Snake Snack
10.Let It Burn

面子は、Max Middleton(kb) Bobby Tench(vo,g) Clive Chaman(b)という上記の残党トリオに、Bernie Holland(g) Bernard Purdie(d) らが加わった5人となってます。

バンド自体は'74年初頭に結成され、'75年に1st“Hummingbird”をリリースしており、当時のメイン・ソング・ライター&ドラマーであったConrad Isidoreを解雇し、バーナードを加えた新体制で臨んだ作品がこの“密会”ということになります。
彼らはこの後1枚の作品を残し消えてしまいましたが、色んな可能性を秘めていたバンドであったことは間違いありませんね。



昔からジェフ・ベックとの絡みで語られる存在であったこともあり、たとえば3rd“Diamond Nights”には“Led Boots”のヴォーカル・ヴァージョンなんかも入っているなど、セールス上のアドバンテージには最大限にこのコネを活用したフシもみうけられます。
しかしながら、音楽性にいたってはかなりその趣を異にした存在であったと感じられます。
その訳を私が思うには、おそらくドラマーの資質から来る決定的なグルーヴの違いと、ギターの存在価値の差、から来るギャップの大きさじゃないのかな。

ここで暴言を吐かせてもらいますが、個人的には第2期JBGにCozy Powellは不要であり役不足であったと私は思ってます・・マジでね。

もちろん、音楽はテクニックだけで出来るものではなく、メンバーの人間性も多分に重要であることは間違いありません。
しかし、自分の演りたかった事の本質を掴んでおらず、またそこを酌める参謀も不在であった中で、“まあええか・・”と安易に決めてしまったリズムの要が全然ダメじゃん・・ちゅうことなのです。
Cozyの乗りは“誠に白い”ですが、“全く黒くない”のがあのバンドでは最悪だった、ということだけです・・Cozyには何の罪もありませんので悪しからず。
・・悪かったのはすべてBeck御大ですから。

とにかく、この作品を聴いて“惜しいなぁ~”と感じてるのは私だけじゃないと思います。
“ギターがBeckだったら凄かったろうに”とね。

曲に関して、#10などは、まさにそんな曲で、“オレンジ”に入っててもおかしく無さそうな良い曲ですね。

ただ、前述しましたようにJBGぽいのはこの1曲のみで、他は随分違います。
ファンクやR&Bをベースにしながら、要所でバーナードが複雑なフィルを咬ませており、クライヴの指スラップを微妙に入れながらの速弾きと相まって、凄いグルーヴを生み出してます。
#1、3、9、なんて凄いとしか言い様がありません。
・・特に#9はすばらしいです、一押し!(笑)
ギターも弱いながら、#4ではツインでテーマを紡ぎながら、疾走感に溢れる軽やかなクロスオーヴァ・テイストを振りまいてますね。

ちょっと残念なのが、インストのテーマで選択してるマックスのシンセの音色です。
まるでエレクトーンみたいで安っぽすぎます・・すんません、エレクトーンの悪口ではありませんので誤解のないよう!
#2、6、なんてクロスオーヴァーというより、立派なフュージョン・ミュージックと言い切っても可笑しくない良い出来なんですわ。
つまり、アレンジは完璧なのにメインの素材がイマイチちゅうことです。
それでも、ずっと聴いてると不思議に馴染んでは来るのですが・・ね。

おそらく、当時の機材的な限界なんかも感じつつ、飽きずにずっと聴いて往けるような音創りをしようとしていたんだろうなあと、好意的に考えたいとは思います。
しかしそれでも、このグルーヴは凄いし勿体無さ過ぎます。

・・Jeff Beck御大が加わってればなぁ・・。


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4 コメント

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こんにちわ! (sihuku)
2007-11-11 17:23:22
こちら(ハミングバード)記事にもTBをお送りさせて頂きました。このアルバムもすぐに店頭から消えてしまいましたよね☆

>第2期JBGにCozy Powellは不要であり役不足であったと私は思ってます

ボクも役不足と言いますか…先に”レインボー”や”ホワイトスネイク”の方からコージーのプレイを楽しんでいたので、JBCでは少々味気無く、意外に思えていました。

※突然ではありますが…
貴ブログさまとリンクさせて頂いても宜しいでしょうか??問題が無ければどうぞ宜しくお願い致します。


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sihuku様 (elmar35)
2007-11-11 20:26:24
コメント&TBありがとうございます。
ハミングバードまで被ってるとは・・通ですねェ。(笑)
ジェフ・ベックが相当御好きとお見受けいたします。

リンクの件、全く問題ございません。
では相互リンクということでよろしくお願いします。(笑)
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こんばんわ。 (sihuku)
2007-11-13 20:32:12
elmar35さま こんばんわ!
リンクの件。。。ありがとうございます♪
どうぞ今後も、
よろしくお願い致しますm(_ _)m

ジェフ・ベックは猛烈に!?詳しくないのですが…好きですょ。(地元が横浜ですが)県民ホールで彼のライヴも観戦出来まして、感動しました!ホールとは言えそれほども大きく無く楽しめました♪
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sihuku様 (elmar35)
2007-11-13 23:30:46
こちらこそありがとうございます。
よろしくどうぞ!(笑)
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