Planet X('99)/Derek Sherinian

これは、元Dream TheaterのDerek Sherinianが'99年にリリースした実質的なソロ第1弾です。

Inertiaの予定が流れてこちらが先行した関係で名義がDerek個人になってしまい、当初はソロ・プロジェクトで進められたということなんですね。
パーソネルはDerek(keys)、Virgil Donati(d)のほかTony Franklin(b)とBrett Garsed(g)が名を連ねてますが、この2人は次作以降参加してません。
Virgilとの相性がよほど気に入ったようで、このままバンドとして続いています・・でも最近はちょっと休止してるようですね。
バンドのＨＰも良かったら覘いてやってください。

#1～3.Atlantis

part1.“Apocalypse 1470B.C.”:
プログレ風組曲で、リズム、メロディがコロコロ変わる展開が、まるで映像のようです。
Brettのギターは音色やフレージングにはさほど特徴を感じませんが、曲想のつかみやサポートぶりには特筆すべきものがあるいいギタリストですね。

part2.“Sea of Antiquity”：
pt1.のDoomな雰囲気からうって変わり、Tonyのベースがクジラの鳴き声のように聞こえ、まるで深海の世界を表現してるかのようです。

part3.“Lost Island”：
ちょっとPontyのEnigmatic Oceanみたいな雰囲気のアレンジですね。
海を題材にすると似てしまうのかな？ただ、リズムに関してはVirgilの変幻自在で超難解な世界ではあります・・展開が読めん。

#4.Crab Nebulae:
超デカいカニが獲物を求めて歩き回ってるような雰囲気の曲です。
途中の超複雑な展開には付いて行けません・・あれ、ギターかな？と思うとキーボードソロだったり・・Derekはいつもギターを意識した弾き方するので紛らわしいんですよね。（笑）
Brettの短いソロ、バッキングとも、すごくセンスを感じます。

#5.Box:
基本的には5拍子なんでしょうが・・関係なし・・超ヘビーでリズムがとれないくらい難解。
Virgilのドラムもすごいけど完璧に付いていってるTonyのベースもたいがいですな・・死ぬほどブリブリ（笑）です。
これが私の一押しです・・ギターが付け入る隙が全くないんですが・・。

#6.Money Shot:
ストレートなスピードブギー・・TonyのベースがまるでBilly Sheehanのように聞こえてきます。
中間部で少しLed Bootsみたいなメロディが入ったり・・キーボードソロはVan Halen丸出しって感じですね・・すごくいい！
Eddie、好きだぜ！ってか？（笑）・・Brettの出番もちょっとは考えたれや。（笑）

#7.Day In The Sun:
ひさびさにギターも加わり分かり易く、多少？明るめのストレートな8ビートの曲。
・・でも、だんだん暗くなって行くし・・ギターがバッキングくらいしか出番ないもんね。

#8.State Of Delirium:
超Doomな雰囲気の曲。
スローなんだけどキーボードの音色もビヨビヨしてて、ベースもブリブリだし・・もう何が何だか？
浮遊感が惑星直列！みたいな（？）・・妙に気持ちよろしいな。（笑）

#9.Space Martini:
Jeff BeckのSpace Boogieのパクリみたいな曲。
ギターは地味なバッキングだけですが結構効果的な音ですね・・すごくスペーシーです。
最後のほうでやっとギターソロ・・かなり速いし上手い！かっこええですやん。

#10.Brunei Babylon:
みんなブリブリ全開？みたいな音で、ノーマルに気持ちよく！ってか。
ブリッジでさも当然のように複雑な展開へ一変するあたりが、今回のVirgilとのコラボの成果ですな・・妙に気持ち良いですよ。
ギターもちょっとメロパートがあるのに控えめだな・・もっと弾いたれやって感じなんですが・・。
余韻残しまくりのエンディングがたまりません。

この後２作目からギターで私も大好きなTony MacAlpineが正式メンバーとして参加し、ライブ盤も入れてあと３枚リリースされてるのですが、惜しくも'04年3月末をもってTonyは脱退しました・・残念！
代わりにベーシストのRufus Philpotが同年５月に加入して頑張ってる模様。

最後に告知！今年の6月頃ソロ名義の新作が出ます・・多分（汗）・・詳しくは彼のＨＰでどうぞ。