＜「デザイン・新１００の法則」いい本です＞
◆美的・ユーザビリティ効果/デザインの前提
250:【デザインのコツ・デザインのツボ １００連発！】第50発 モダンデザイン
こんにちは！「工業デザイン相談室」の木全（キマタ）です。デザイナーの実像・デザイナーとの付合い方・デザイナーとのトラブル回避法など書いていきます。御相談がありましたら、コメントをくださいね。
新書「デザインにひそむ＜美しさ＞の法則」 好評発売中
記事の目次
デザイン相談室の目次 デザインの考え方と運用について
デザインのコツ・ツボの目次 商品企画とデザインワークについて
人気blogランキングへ
【宣伝】「デザインにひそむ＜美しさ＞の法則」
昨年末の発売以来、結局ずーっと、本の宣伝をしてます。しつこいような気もしていますが、このブログ自体、私の広告なんで、これからもずっと宣伝しちゃおうかなあ、とちょっと開き直り気味。
実は、いま他の出版社さんとも新しい本のお話を進めています。本業のほうがバタバタでなかなか進まないのですが、年内には何とかしたいと思っております。
新しい本が出るまでは、新書の宣伝しちゃいますね。
題名「デザインにひそむ＜美しさ＞の法則」
ソフトバンク新書
価格 ７３５円（税込）
アマゾンでもご購入できます！（笑）
【前提２】美しいものは使いやすい
前回「人は美しいものが好き」だという話をしました。そして、デザインにはもう一つの前提があると書きました。
それは、「美的・ユーザビリティ効果」といわれており、以下のような効果を言います。
「人は、デザインの美しいもののほうが、あまり美しくないものよりも使いやすいと感じます。性能がよかろうが悪かろうが、それに関係なく美しいものほうが、使いやすいと感じてしまう。」
ウイリアム・リドウィル／クリスティナ・ホールデン／ジル・バトラー共著「デザイン、新・一〇〇の法則」では、「美的・ユーザビリティ効果」を以下のように的確に説明しています。
『人が誰かと出会ったとき、第一印象がその後のその人に対する態度や接し方に大きな影響を与えることがよくある。最初にポジティブな印象をもつか、ネガティブな印象を持つかは、人と人・人とモノのその後の関係において大変重要です。』
パソコンを初めて使ったときに、インターフェースに慣れず不愉快な思いをした人は、いつまでもパソコンに不信感を持ち続けます。
私の場合でも、長く会社から支給された携帯電話を使っていましたので、携帯電話＝会社という図式ができあがり、今でも携帯電話にはなんとなくネガティブな印象を持っています。
反対に、車好きな人は、燃費や性能を気にせずお気に入りのビンテージカーに愛称をつけて可愛がったりします。これはモノとのポジティブな関係がそうさせているわけです。
美しいデザインは、第一印象でポジティブな反応を起こすため、少しくらい使いにくくても使用頻度が増え、愛着を持って長く使ってもらえる。それに対して、あまり美しくないデザインは、第一印象でネガティブな反応を起こすため、その後の付き合いも疎遠になり、小さな欠点をことさらあげつらうようになるというわけです。
お気に入りの愛車に乗っていれば気分もいいし、車を大切に思うので運転も安全になり、メインテナンスもしっかりして、長持ちさせ、いつもでも乗り続けることができるようになります。
「デザインの美しいもののほうが、あまり美しくないものよりも使いやすい」とは、そういう意味です。
しかし、「美的・ユーザビリティ効果」は、個人によって感じ方が違います。彼にとって大切なビンテージカーが、彼女にとっては排気ガスを撒き散らすオンボロ車にしか見えないこともあるわけです。
「人は美しいものに関心があり、美に快感を覚える。」
「人は美しいものに愛着を覚え、使いやすいと感じる。」
この二つはデザインの前提ですが、どちらも個人の感覚の問題です。産業革命以前は、モノに対してこの２つの感覚だけで、対応していれば良かった。
職人とパトロンのような関係です。職人（個人）はパトロン（個人）が美しいと思う工芸品を作ればよかった。そうすると、パトロンはその工芸品に愛着を持ち、喜んで身近に置いてくれたというわけです。
しかし、産業革命以降はそういうわけには行きません。この続きは次回です。
と言いつつ、次週はお盆休みですので、お休みします。次回は、８月２１日です。みなさま、よいお盆休みをお過ごしください。
新書「デザインにひそむ＜美しさ＞の法則」 好評発売中
デザイン相談室の目次 デザインの考え方と運用について
デザインのコツ・ツボの目次 商品企画とデザインワークについて
人気blogランキングへ
◆美的・ユーザビリティ効果/デザインの前提
250:【デザインのコツ・デザインのツボ １００連発！】第50発 モダンデザイン
こんにちは！「工業デザイン相談室」の木全（キマタ）です。デザイナーの実像・デザイナーとの付合い方・デザイナーとのトラブル回避法など書いていきます。御相談がありましたら、コメントをくださいね。
新書「デザインにひそむ＜美しさ＞の法則」 好評発売中
記事の目次
デザイン相談室の目次 デザインの考え方と運用について
デザインのコツ・ツボの目次 商品企画とデザインワークについて
人気blogランキングへ
【宣伝】「デザインにひそむ＜美しさ＞の法則」
昨年末の発売以来、結局ずーっと、本の宣伝をしてます。しつこいような気もしていますが、このブログ自体、私の広告なんで、これからもずっと宣伝しちゃおうかなあ、とちょっと開き直り気味。
実は、いま他の出版社さんとも新しい本のお話を進めています。本業のほうがバタバタでなかなか進まないのですが、年内には何とかしたいと思っております。
新しい本が出るまでは、新書の宣伝しちゃいますね。
題名「デザインにひそむ＜美しさ＞の法則」
ソフトバンク新書
価格 ７３５円（税込）
アマゾンでもご購入できます！（笑）
【前提２】美しいものは使いやすい
前回「人は美しいものが好き」だという話をしました。そして、デザインにはもう一つの前提があると書きました。
それは、「美的・ユーザビリティ効果」といわれており、以下のような効果を言います。
「人は、デザインの美しいもののほうが、あまり美しくないものよりも使いやすいと感じます。性能がよかろうが悪かろうが、それに関係なく美しいものほうが、使いやすいと感じてしまう。」
ウイリアム・リドウィル／クリスティナ・ホールデン／ジル・バトラー共著「デザイン、新・一〇〇の法則」では、「美的・ユーザビリティ効果」を以下のように的確に説明しています。
『人が誰かと出会ったとき、第一印象がその後のその人に対する態度や接し方に大きな影響を与えることがよくある。最初にポジティブな印象をもつか、ネガティブな印象を持つかは、人と人・人とモノのその後の関係において大変重要です。』
パソコンを初めて使ったときに、インターフェースに慣れず不愉快な思いをした人は、いつまでもパソコンに不信感を持ち続けます。
私の場合でも、長く会社から支給された携帯電話を使っていましたので、携帯電話＝会社という図式ができあがり、今でも携帯電話にはなんとなくネガティブな印象を持っています。
反対に、車好きな人は、燃費や性能を気にせずお気に入りのビンテージカーに愛称をつけて可愛がったりします。これはモノとのポジティブな関係がそうさせているわけです。
美しいデザインは、第一印象でポジティブな反応を起こすため、少しくらい使いにくくても使用頻度が増え、愛着を持って長く使ってもらえる。それに対して、あまり美しくないデザインは、第一印象でネガティブな反応を起こすため、その後の付き合いも疎遠になり、小さな欠点をことさらあげつらうようになるというわけです。
お気に入りの愛車に乗っていれば気分もいいし、車を大切に思うので運転も安全になり、メインテナンスもしっかりして、長持ちさせ、いつもでも乗り続けることができるようになります。
「デザインの美しいもののほうが、あまり美しくないものよりも使いやすい」とは、そういう意味です。
しかし、「美的・ユーザビリティ効果」は、個人によって感じ方が違います。彼にとって大切なビンテージカーが、彼女にとっては排気ガスを撒き散らすオンボロ車にしか見えないこともあるわけです。
「人は美しいものに関心があり、美に快感を覚える。」
「人は美しいものに愛着を覚え、使いやすいと感じる。」
この二つはデザインの前提ですが、どちらも個人の感覚の問題です。産業革命以前は、モノに対してこの２つの感覚だけで、対応していれば良かった。
職人とパトロンのような関係です。職人（個人）はパトロン（個人）が美しいと思う工芸品を作ればよかった。そうすると、パトロンはその工芸品に愛着を持ち、喜んで身近に置いてくれたというわけです。
しかし、産業革命以降はそういうわけには行きません。この続きは次回です。
と言いつつ、次週はお盆休みですので、お休みします。次回は、８月２１日です。みなさま、よいお盆休みをお過ごしください。
新書「デザインにひそむ＜美しさ＞の法則」 好評発売中
デザイン相談室の目次 デザインの考え方と運用について
デザインのコツ・ツボの目次 商品企画とデザインワークについて
人気blogランキングへ
