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アウシュビッツ解放から70年、ロシア大統領は式典不参加へ

2015-01-27 21:09:56 | 欧州情勢複雑怪奇

1月27日はアウシュビッツの収容所にソ連軍の部隊が向かって解放した日。

解放を記念して生存者と関係国の首脳が集まって追悼する。さてそこにこういう見出しが出て来ちゃう。

アウシュビッツ解放から70年、ロシア大統領は式典不参加へ
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPKBN0L00AU20150127

どうしてこうなったかといえば、アウシュビッツはポーランドにある。そしてポーランドはソ連の後継たるロシア連邦の首長、すなわちプーチンを迎えたくなかった。

そこで、プーチンを名指しで(つまりちゃんと大統領宛てにするのではなく)招待するのではなくて各国宛ての招待にした。すると、プーチンはそれを受けないだろうと思って・・・・。この説明はそんなつもりじゃない、勝手にロシアがそうしただけだ、という人もいるのだが、今やロシア非難の急先鋒の一角であるBBCもポーランドのコラムニストの言としてそう書いている。http://www.bbc.com/news/blogs-eu-30957027

そして、こういう処置は良くないだろうという声があがった。何人ものユダヤ人があちこちで発言しているのを読んだが、要するに、私(または私の両親)はソ連軍に助けられたんだし、解放に来てくれた兵士たちに感謝(または尊敬)の念をずっと持っている、だからここはロシアの首長を呼ぶべきだ、これは政治問題化するべき話じゃない、という話。

まったくもって普通に良識的な話なのだが、そういうことが通じないのがポーランドというべきか、ポーランドの外相がポーランドのラジオで、アウシュビッツを解放したのはウクライナの部隊だ、と言いだす。

それに対してロシア外務省が抗議し、ソ連軍にはロシア、ウクライナ、タタール、グルジア etc.の人々が含まれ、全体でアウシュビッツを解放したのだと、まぁそのこれまた当然のことを言わねばならないありさま。

しかしここで挫けるポーランドではなくて、まだしつこくいう。いわく、実際、アウシュビッツの門を開けたのはウクライナの部隊で、将校はウクライナ人だ、と言い張っている。

日本語の記事ではこれか。でもこの記事、微妙に因果関係がおかしいと思う。(つまり、悪いのはロシアだと前提して書こうとするから無茶になる)

ポーランド外相:アウシュビッツ解放発言に露が猛反発
http://mainichi.jp/select/news/20150127k0000m030030000c.html

■ ポーランドを叱責できない西側

これってさ、もうさ、なんてか、ポーランドいい加減にしろ状態で、そこらで憤激を呼び起こしているわけだけど、現状、結局ポーランドの馬鹿さ加減を西側は誰も叱責できないらしいのだ。これこそ根深い問題なんだと思う、ほんと。

で、ロシアを憎むあまり、ナチズムは正しかったと主張したい人たちがすぐそこまで来てしまっている状態を作っているのは実際西側でもあるわけね。このへんで書いた通り。

ナチズムファンの方、朗報です!?

なんでこうなるのかといえば、要するに、ここを根城にした金融ユダヤ+アルファが現在起きているウクライナ問題の主犯格みたいな人たちなわけでしょ。で、この人たちは、現在の目標のためなら、嘘でも言い抜けでもなでもするという構えで過去10年ぐらい来ているので、どうにもならない感じ。

そのうち、アウシュビッツを解放したのは実はナチだったのだと言いだしかねない勢いなわけですよ、ほんと。

(冗談じゃなくてほんとにいるんです。既にドイツ軍は自主的にアウシュビッツを解放しつつあったんだから、ソ連軍がいなくても解放された、みたいな。しかし、それって解放というかドイツ軍がユダヤ人を移動させたという話で解放じゃないと思うわけだが。で、弱ってて移動できなくなった人たちは解放しなくてもいいってのもおかしいじゃないかと思うんだけど、延々言い続ける人がいる。

また、アウシュビッツは元々あった建物で収容所用のものではなく云々、みたいなだから何?みたいなものを延々書く人なんかもいて、とにかくなんとかしてあれはなんてことはない話、にしたい人が多数いるようで、ちょっと驚いた。)


■ 「ホロコースト」について

私自身の「ホロコースト」に対する現在の考えをいえば、規模、手段等については必ずしもマスメディアが通常描く通りではないだろうと思ってる。広い意味で歴史修正主義者だろうと自覚してる。

しかし、だからといって実はたいしたことはなかったんだ、などとは全然考えていない。というよりむしろ逆で、ドイツだけでなく、ポーランド、ウクライナ西部、バルト三国におけるユダヤ人に対する非常に酷い取扱い、まぁ率直にいって虐殺ですが、そういうのを含めたら(人数じゃなくて、妙な組織の仕方、扇動の仕方、誰がやったどこが関係者だ、という意味で)もっと大きな話だろうな、と思っている。その意味で、アウシュビッツだけに焦点を絞るのは典型的な論点ずらしではないのかな。

■ イスラエル内のポーランド vs ロシア

アウシュビッツの話とは直接関係ないんだけど、ふと見たら、イスラエルのリーバーマン外相がロシアのラブロフ外相と会っていた。

Israel Ready to Act as Mediator Between Russia, Ukraine
http://sputniknews.com/politics/20150126/1017354902.html

イスラエルは、ロシアとウクライナ間の調停役になってもいいよ、など言っている。リーバーマン氏はモルドバ出身の人でソ連時代を生きた人だから、ロシア語話者なわけで、適任な人ではあるだろうし、国としてもいろんな興味深い意味を含めて適当かもしれない。

一応言ってみた、みたいなところではあるだろうが、実際今回のウクライナ危機に対して、イスラエルは表面的、あるいは公式にはずっと中立。国連のロシア批判決議には欠席し、日頃イスラエルを庇い続けているアメリカ人が怒ったりしていた。このへん(ロシアは孤立しているんでしょうか?

現在のネタニヤフ政権は、ポーランド系のネタニヤフ、ロシア系のリーバーマンの両建てともいえるのかもな、など思った。

ふと思えば、メルケルもポーランド系。ブレジンスキー、ヌーランド、アメリカに反ロシア急先鋒Anne Applebaumの夫はポーランド外相シコルスキー。なんつーか、固まってるわけで、ある意味今回のウクライナ危機はポーランドによるウクライナ侵攻と読んでも違和感がない。

それはともかく、リーバーマン氏は、ラブロフ外相との話以外にもインタビューで、イスラエルにとってロシアとの関係は最重要な関係の一つ、これは自分たちが3月の選挙で失職するようなことがあっても変わらない、と語っている。

これは何なんでしょうね。一応この会談の眼目は、イラン問題についてらしくて、イスラエルの新聞によれば、イラン問題が悪い取引になるぐらいなら協議成立しない方がいいイスラエル側がロシア側に語ったようだ

Israel prefers no deal over bad Iran deal, FM tells Russia
http://www.timesofisrael.com/israel-prefers-no-deal-over-bad-iran-deal-fm-tells-russia/

つまり、

ロシア国防相イラン訪問 関係強化アピール
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20150121/k10014841501000.html

これに対するリスポンスでしょうかね。ロシアとイランがどのぐらい軍事的に緊密になるのか、腹の探り合いというやつ。このへん(嵐の前の静けさなのか、戦略崩壊・戦術マンネリ化なのか)。

あとシリアもあるでしょう。イスラエルは周辺をカオス化されるぐらいなら、バシャール・アサドの方がマシという判断はずっとあったと思うし今もあると思う。というわけで、ここは微妙にアメリカ、サウジあたりと同じでない。

パレスチナ国家問題もあるわけだし、イスラエルは実際正念場ではある。

 

 


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