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真珠湾訪問に対する中国の反応と自堕落な西側

2016-12-09 23:02:09 | アジア情勢複雑怪奇

昨日は12月8日だというだけでなく今年は安倍ちゃんが真珠湾に行くそうなので、さらに真珠湾がフィーチャーされることとなった。

で、それに対する中国の対応。

【陸報道官】米国民が真珠湾事件を忘れないように、中国国民は抗日戦争時の多大な民族的犠牲を忘れず、南京大虐殺で亡くなった同胞を忘れない。もし日本側が深く反省し、心から謝罪したいのなら、中国侵略日本軍南京大虐殺遭難同胞記念館であれ、「九一八」事変記念館であれ、日本七三一部隊遗址であれ、中国側には弔いを行える場が多くある。アジア近隣諸国にもこうした場が多くあり、日本さらには国際社会に第2次大戦時に加害国が被害国に犯した罪を忘れず、歴史を改竄しないよう促している。(編集NA)
http://j.people.com.cn/n3/2016/1208/c94474-9152305.html

「人民網日本語版」2016年12月8日

チャイニーズを代表する政府としては当然そう言うだろうと私は思いますし、国家たるもの言わなければならないとも思います。それは日本人たる私が好むか好まないかという問題ではない。

そして、世界中の多くの人も、まぁそれはそうやろ、と思うでしょう。

南京の事件のところだけにやたらにフォーカスを合わせてそこの当否で話しが済んだかのような論調を作って、この話題の全体を見ようとしないのは日本国内だけに通じるトリックなんだけど、次第に、これを逆手に取られていくような気がする今日この頃。

で、日本でチャイナの反応がネトウヨがびーびー言う以外で問題にならないのは、主に、世界中のメディアが問題提起しないからですね。世界中のメディアアウトレット(報道媒体)の90%はアメリカがコントロールし得ると考えてみておけば間違いないとロシア草の根が言っていることは、実際役に立つ話だなと思う。(ソ連時代にはソ連当局者はこの数値を85%と見積もっていたらしい)

ついこの間まで、日本の戦前回帰的行動やら妄想には厳しかった欧米さんたちが、ほぼ沈黙している。

この沈黙は、シリアでのインチキ報道の数々と同根でしょう。反政府軍という名の暴徒がロシアが派遣した医師たちとそこに来ている患者さんたちを爆撃しても、赤十字さえ公平な視点を保てないのが現状。そしてこの爆撃は、ロシア軍広報は、rebels(反乱してる武装者)たちではこんなに精密な爆撃はできない。位置情報を使ってやった人たちがいるということだと明言していた。

ま、そういう世界なんですよね、世の中。つまり、アメリカを中心とした西側のさまざまな制度、見解がぐじゃぐじゃになってる。

もっといえばジャーナリズムをぶち壊しているし、言論の多様性を憎んでさえいるし、真実を求める人なんか焼き討ちにしろ的な傾向も見える。

さてこれは何でしょう。

私はこれは西側なる、戦後世界を仕切ってきた枠組みが自滅しているんだと思う。

ジャーナリズムと民主主義の点からもそうだし、経済もかなり怪しいことになってるなぁとか思う。アメリカの各種経済指標はしばしば捏造されていると批判されているし、金価格の透明性のなさといったらあなた、でしょう。

また、TPPなんて自由貿易なんて代物じゃないでしょう。中国なりどこなりをターゲットにして外して、残りが同じマーケットになろうとしているわけだから、残されたところから見れば保護主義でしょ?

それは例えばEUがそうですね。私たちは自由で人も物も金も自由に行き来して~とかいうけど、それは域内が自由なだけで域外には高い壁を設けているわけね。これって自由貿易志向というの? 

金融に特化しすぎて各国の中央銀行から各国のために行動するという自由を奪って、上の上の上の方の意志にしたがって、人工的にバブルだのクラッシュだのを起こして、そのたびにより弱いところが壊されていく、というスタイルも、これって自由貿易的なの? つか、これ資本主義っていうの?という気さえする。金利を操作されて、巨大な富をもった軍団が恣意的に働いている環境における資本主義って、それって資本主義といえるんだろうか?

というわけで、もう、自由でも民主主義でもないし、資本主義も意味不明だし、テロリストを送りだしたり支援したりしては他国を占領するのに夢中になっている点から見て人権擁護的でもない。というか、これもEUの理屈と同じで域内に入ればある程度擁護されるが、域外、つまり敵になったら何やってもいというスタイルでございました。

何がうれしくて、法の支配だの言ってんだよ、ってのもあった。NATOは既に独自の意志を持つ、各国から離れた行動をしている。これを各国にある憲法は許しているだろうか? 多分どこもシビリアンコントロールを目指していると思うし、国の意思決定以外のところで決定された軍事行動による帰結に国が従うというスタイルをどこの憲法も是認していないと思う。

まぁそもそも911はいかんでしょう、と言ってしまえばそれまでですが。

そういうわけで、西側の化けの皮が剥がれまくっているのが現在なんですが、そうであればなおさら、チャイナだのロシア、イランが西側に頭さげて、あなたのようになりたいとか言うわけねーだろ、なんですよ。ここが根本的に理解できないのが西側エリート。

将来こんな感じなのかなと思うのは、中国は人民元を流通させて、それと同時にこの通貨は国家の管理する通貨であるという体制を作りつつ、中央銀行集団がエライんだ、唯一絶対の存在だという現在の体制を崩していく。

ロシアは、そもそも債務貨幣主義に異論を持っていると思う。しかしじゃぶじゃぶの金融市場において自分はとても小さい。だからこの体制の流れでやっていくことはやっていくが、しかし、債務奴隷になることは避ける。ってんで、現在緊縮財政を進行させて、ダメなものはじゃかすか潰れるなら潰れろ的に放置して、救うものは救って、内需と輸出で黒字基調の国ってのを作っているんだと思う。これならどういう嵐が来ても結構耐えられるよ、みたいな。そもそも基金だの外貨準備、金の準備と準備だらけだ。ここは現在世界有数の保守的な国。

結局、こことイラン、トルコ、エジプトあたりが交易重視になっていけば、地中海とインドへの道が確保され大きな市場が生まれる。生まれるというより、18世紀初頭ぐらいに戻るような感じだと言ってもいいでしょう。自立的発展の道を阻害されてきたんだから。別の言い方をすれば、150年ごしで東インド会社の猛威を鎮静化しているようなものかも。

 

そういうわけで、そんな中で、チャイニーズにお前らのやったことを忘れないと言われているのに、そんなの全然関係ねーと言い張る日本というのは、いったいどこでどういう国になろうとしているのか謎だ。

しかも来年は

1917年を見直す時になるのか2017年

なんですよね。

やっぱりこう、現在密かに流れているテーマは、東インド会社的なもの、あるいはアングロ・シオニストの鎮静化って感じなんじゃないですかね。

で、トランプは、突飛に聞こえるかもいれないけど、ルーズベルトみたいな位置にいると思う。


 

 

 


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2 コメント

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『パールハーバーだけ謝罪』 (ローレライ)
2016-12-10 05:32:59
謝罪外交を初めれば『パールハーバーだけ謝罪』では済まない事は誰も気付かないのが『日本の外交』。
謝罪というより認識問題 (ブログ主)
2016-12-10 17:21:58
謝罪っていうより、何があったかさえ出そうとしないのが日本だということを、多分中露+一部アメリカが問題にしてきているんだろうな、という感触がありますね。

中国もロシアも以前は、日本はいわゆる平和国家だし国民もそう望んでいるんだという認識のもとに過去を洗いざらいほじくろうという意志はなかったんだと思うんですが、結局それはではダメだとなってきたのではないかと想像してます。

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