WBCフライ級タイトルマッチ
八重樫東選手(Akira Yaegashi)に3階級制覇を狙うニカラグアの怪物ローマン・ゴンサレス選手(Roman Gonzalez)が挑んだ注目のフライ級戦は東京で行われ、ゴンサレス選手が9回TKOで勝利しています。
柔らかな動きからスムーズに繰り出され伸びる右ストレートや左フック、そして強烈なショートの左右アッパーなど、ロマゴン選手の正確で非常にパワフルな攻撃に劣勢を強いられる八重樫選手。苦しい状況の中、前後への忙しい出入りと細かい左右の連続攻撃で良いリズムを掴みかけた3回だったのですが、ロマゴン選手の左フックを鮮やかに決められてノックダウンを喫してしまいます。
以降、ロマゴン選手の強打を何度も決められながらも驚異的なガッツで踏みとどまり、自らのパンチを当てる場面も少なくなかった八重樫選手でしたが、パンチの正確性とパワーの違いが段違いで確実にダメージを深めていってしまいます。そして9回に左アッパーや右ストレートを浴びせられてこの試合2度目のノックダウンを喫した場面でレフェリーが試合を止めた最後でした。
根性・ガッツは大いに示した八重樫選手でしたが、それらではどうすることも出来ないパンチのパワー、クオリティをまざまざと見せつけられ続けた末の完敗でした。8回に右を食って膝を折りかけた場面以降はいつストップしても良い状況に見えました。その状況でも八重樫選手が意地の連打攻撃を見せてはいましたが、ここでセコンドが試合を止めるべきだった、と私には感じられました。
ゴンサレス選手は40勝(34KO)。八重樫選手は20勝(10KO)4敗。
【BOX】八重樫、9回TKO負けで4度目防衛に失敗 (スポーツ報知)
八重樫、最強の挑戦者に9回TKO負け (MSN産経ニュース)
Gonzalez Stops Yaegashi In Nine For Flyweight Crown(Jake Donovan/BoxingScene)
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だからこそ、ダウンで即止めたことには最大限支持しますが。
ロマゴンの攻撃はいつ見ても惚れ惚れしますね。村田なんかは特に見習ってほしいと今日は強く思いました。
しかしやはり強いですね。パワーだけでなく的確さも違うとどうにもならなかったような感じがします。
今のフライ級の強豪は下から上げた選手が多く、あまり体格の不利が出るということにならなそうなので、
上げるよりこのまま防衛・統一に行ってほしいのですが、最近の流れだと上を狙う感じなんでしょうかね。
打たれては打ち返しまた打ち返される。
パンチの威力、打たれ強さはやはり別格でした。
両方を持ち合わせているエストラーダとの再戦しかフライ級での仕事は残っていないと思います
、
会場や実況が湧いてはいましたが、八重樫選手に逆転の目はなかった試合に私には見えました。
自らの身体を支えることもままならなくなった8回の段階でセコンドに止めて欲しかったです。
>KSさん
フライ級周辺の状況がよくわかっていないのですが、戴冠即転級ってのはして欲しくないですね。
フライ級を完全平定してから次に行ってほしいです。(行くのなら)
>KKさん
実際に八重樫選手のヒットは少なくなかったですし、本当に素晴らしいガッツと力を示した戦いでした。
>電気屋ボクサーさん
攻撃が一発一発素晴らしく良く伸びますよね。そしてスピードとパワーがどんどん増していく連続攻撃の素晴らしい精度。
八重樫選手の攻撃も度々貰っていましたが、まともには当てさせないディフェンス力、ディフェンスの意識を常に失っていないあたりも見事で、怪物の名に相応しいパフォーマンスでした。本当に強いです。
連打やパンチ力は数段ロマゴンが上だったけど、プロには、観客に勇気と感動を与えるという使命もあると感じた。
八重樫選手の再起に期待したい。ガンバレ八重樫 東(あきら)
軽量級で注目度がいまひとつなのとライバルとなる人物がいないのがつくづく惜しい
ボクシングにおいて1つの敗北の意味は非常に大きいですが、負けたから全て失うというものでもないです。
負けてより自らの価値を上げるというケースも少なくありません。
>Unknownさん
クラスが軽いのでどうしても後回しになってしまって結局見ない、ということが続いていたロマゴン選手で、私自身かなり久々にこの人を見たのですが、やはりモノが違いますね。今後は欠かさずに追いかけたいです(多分)