ミドル級12回戦
セルヒオ・マルチネス選手(Sergio Gabriel Martinez)が英国からのマシュー・マックリン選手(Matthew Macklin)の挑戦を受けた一戦は米国ニューヨーク州で行われ、マルチネス選手が11回終了TKOで勝利してWBCダイヤモンド王座とリング誌王座の防衛に成功した一戦でした。(体格比較)
自らの左へ出るフットワークを刻みながら左ストレート、右ジャブで仕掛けていくマルチネス選手。マックリン選手もガードを固く締めながらマルチネス選手の入りに右を狙って対抗していくのですが、マルチネス選手の速く正確で強い攻撃が確実にペースを掌握し続けます。
2回には左ストレートのカウンターで、4回には左アッパーで腰を落としかける場面も見せたマックリン選手ですが、4回に右ストレートを好打する場面を作り、さらに5回にも右ストレート、左フックをヒットさせて会場を沸かせる場面を演出するなど持ち味のガッツを見せて抵抗。
7回にはスリップ気味ながらもマルチネス選手からノックダウンを奪うなど、その健闘は大いに賞賛されるべきものでした。
しかし、7回のノックダウンからの試合再開直後にマルチネス選手の怒りの左ストレートを直撃されて効かされた場面や8回以降マルチネス選手の左ストレートや右フック、左アッパーなどの正確で強い攻撃で動きが落ちる場面を毎ラウンド見せていたマックリン選手。
マルチネス選手の左に対して必ず右を返すなど、最後まで闘志を失っていなかったマックリン選手でしたが、少しづつ確実にダメージを蓄積させていった11回にマルチネス選手の左ストレートで2度倒され、ラウンド終了のゴングに救われたもののコーナーがギブアップして試合は終わっています。
CompuBox Stats: Martinez Came on Strong Down The Line
Powerpunches
7回のマルチネス選手のノックダウンは相撲で言うところの「切り返し」をかけられてバランスを崩しかけたところに右を当てられてマルチネス選手がグラブをキャンバスにタッチ、というものでダメージのあるものには見えませんでした。
マックリン選手の健闘と言っていい試合でしたし、エキサイティングな内容で非常に盛り上がった試合でしたが、実際のところはマルチネス選手の完勝。最後の11回にもヒヤリとするパンチを食う場面もあった王者でしたが、失ったラウンドはノックダウンのあったラウンドを含めても2つぐらい、に見えました。
公式のスコアは105-101マルチネスが2人、103-103が1人の2-0マルチネスだった模様。シロート採点107-99マルチネス。
マルチネス選手は49勝(28KO)2敗2分。マックリン選手は28勝(19KO)4敗。
Sergio Martinez Digs Down To Batter, Stop Matt Macklin(BoxingScene)
Martinez vs Macklin: Live Results and Round-By-Round Coverage(Scott Christ/Bad Left Hook)~105-101マルチネス
Sergio Martinez rises from the deck to drop Matthew Macklin twice, wins late knockout(Denzil Stone/On The Beak)~105-101マルチネス
Martinez beats Macklin, TKO11(Michael Woods/ESPN)~マルチネスの7-3-1(107-103?)
SERGIO MARTINEZ STOPS UNLUCKY MATTHEW MACKLIN AFTER 11(Ben Thompson/Fight Hype)~105-101マルチネス
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とはいえ、スリップをダウンに取られてからの猛烈なチャージや11回の鮮やかなフィニッシュは見事でした。
やはりセルヒオさんはかっこよすぎです。
オフィシャルや海外記事なんかを見ると105-101、つまり10回終了時点で1ポイント差というのが多数派意見のようで、その意味でも苦しんでいたと言える試合だったのかもしれません。
>Unknownさん
マックリンの頑張りがあったからこその好ファイトでした。セルヒオさんの素晴らしさってのも勿論ですが。
ガードが低くて、スリルがあって
動きまわって、動きが派手で
パンチ力があって、KOで決まって
面白かったです。
あとは強烈なライバルがいれば完璧なんでしょうけどねぇ。
強くて面白い試合をするけれど客が入らない、という現状のまま終わって欲しくないです。