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ビタリ・クリチコ対ファン・カルロス・ゴメス(2009/03/21)

2009-03-22 14:31:41 | ボクシング
WBCヘビー級タイトルマッチ

37歳の王者ビタリ・クリチコ選手(Vitali Klitschko)にキューバのファン・カルロス・ゴメス選手(Juan Carlos Gomez)が挑むドイツのヘビー級戦は、ビタリ選手が9回TKOで勝利してタイトル初防衛に成功しています。(体格比較)

キューバのベテラン実力者ゴメス選手から計3度のダウンを奪った末にストップするビタリ選手の圧勝でした。
ビタリ選手のジャブがどの程度当たるか注目した試合前でしたが、ゴメス選手はビタリ選手のジャブを外すのではなく、右手を前に出してビタリ選手にジャブを出させない戦いを見せ、これがなかなか有効だった様に見えた初回の攻防。
しかし2回に入るとビタリ選手は強い右ストレート、左フックでペースを手繰り寄せていきます。ペースを掴むと共にジャブもヒットできるようになっていったビタリ選手。なかなかパンチが当たらない両者でしたが、ビタリ選手が散発で当てる攻撃は非常に強く、ゴメス選手の戦力を確実に削いでいきました。
4回辺りから目立ち始めた右目の腫れも回を追うごとに悪化し追い詰められていったゴメス選手。時折左ストレートをクリーンに当てる場面も見せていましたが、パワー・体力の差に屈する形での完敗でした。
7回にビタリ選手の強烈な右ストレートを浴びてダウンを喫したゴメス選手。続く8回には右ストレートのボディブローで身体を丸められた後に、ビタリ選手の左右左のストレートのワンツースリーを浴びた場面で一瞬戦意を喪失させてしまいます。
その後も試合は続きましたが、ダメージと疲労で戦う意思を失ったゴメス選手が9回にもう1度ダウン追加され、その後の王者のラッシュに背を向けた場面でレフェリーが試合を止めています。

ビタリ選手は2回途中から口を開けていて息が上がっている様子も見えたのですが、最後まで思った以上にスタミナ残していました。さらに体格の利、その身体が生むパワーはやはり一級品です。まだまだ強いなぁ、と感じさせるには充分の勝利でした。

ビタリ選手は37勝(36KO)2敗。ゴメス選手は44勝(35KO)2敗。



Klitschko KOs Gomez!(Alexey Potapov,Fightnews)
Vitali Klitschko Routs Juan Carlos Gomez In Nine(Jake Donovan,Boxing Scene)
Klitschko Dominates Gomez In Germany(Michael Norby,Seconds Out)
Klitschko Wants Valuev To Step Up, Unify The Division(Mark Vester,Boxing Scene)
写真
Photos: Vitali Klitschko Pounds on Juan Carlos Gomez(Boxing Scene)
クリチコ 9回TKOでタイトル初防衛

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7 コメント

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Unknown (サモアン)
2009-03-22 21:44:00
ソリスが挑んでもこんな感じでやられるのかなぁと、見ながら考えてしまいました。
クリチコ兄弟はやはり体格の利を生かすのがうまいですね。
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微妙 (リゴンドー)
2009-03-23 02:19:03
KOはしたけど、ピーター戦よりだいぶ苦しかったように見えました。頭のカットもあったし、ナチュラルヘビーではないゴメス相手に息もあがり気味だった。やはり年齢とブランクによる衰えは隠せないと言った印象です。ゴメス、かなり対策を考えてきていたのは分かりましたが、体格差、パワー不足に加えてもともと打たれ弱いのが致命的でしたね。
しかしまあ、試合としては実にダルいものでした・・。どちらかに思い入れがないととても見られないのではないかと。
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Unknown (プクー)
2009-03-23 16:21:55
大味な試合に見えましたがゴメスがこれだけグダグダになってしまうのはやはりクリチコのパワーはすさまじいのでしょうね。腰が入ってなくても重くて固そうです。でもクリチコももう年で体力的にいっぱいいっぱいですね。若くて速いヘビー級がなんとかしないですかね。
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Unknown (管理人)
2009-03-23 18:44:33
>サモアンさん
同じキューバ人と言う先入観もあるのか、ヴィルチス戦を見直しているときソリス選手の事がすごく重なりました。
ビタリとやればソリスが右な分もっと一方的になるのかもしれません。
ただソリスはまだまだプロでのキャリアが必要な段階ですし、ビタリの今後の上がり目は望めない→もうしばらく後に戦えば今よりは希望が膨らむかもしれません。

>リゴンドーさん
まあ、ピーター戦ではピーターさん何もしないでジャブの標的になっていただけですからねぇ
あれよりも簡単な試合ってのはなかなか無いんだと思いますw
ビタリは昔からスタミナ無いですし、今回の試合前の予想ではもっとスタミナなくてヘロヘロになる姿を想像していたので、私としては「意外とまだスタミナあるんだな」と感じました。
7回にかなり手数出した後のラウンドでもわりと普通でしたし。
試合内容については、私の場合結果を知らないで見る試合はどんな凡戦でも9割がた楽しめるタチなので、今回の試合も結構ハラハラドキドキしながら楽しめましたw
でもこの内容だと、結果を知ってたら絶対に途中で挫折してしまうと思いますw

>プクーさん
ビタリの程の体格、今回ぐらいの体格差があれば特にパンチを出さなくても身体を寄せていくだけで相手は消耗してしまうんだと思います。
そういった武器を使う上手さも持っていますね。(意識しているかどうかは別にして)
ゴメスがこの内容で負けてしまったので、ちょっと可能性ある選手が見当たらない状況ですね。
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Unknown (asikawa)
2009-03-23 23:10:12
この試合がつまらなく見える人もいるのですか。
私にはとても興味深く見えました。
ゴメスの左ダブルの打ち方は面白かったし、
右の位置はクリス・バードのビデオを研究したのだなって感じですし、
7RのダウンはホリィvsボウⅠのダウンに良く似てました。
楽しみ方は様々です。
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微妙2 (リゴンドー)
2009-03-24 09:24:31
昔のゴメスを知ってると、ヘビーに上げてからの試合は実に退屈・・、というよりは悲しいものがあるかと。クルーザーでの面影があるのは5、6年前のシナン・サミル・サム戦ぐらい。今後はWBAのチャガエフ、ワルーエフ挑戦を視野にいれていくそうで、引退しないんだとか。さてさて・・。
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Unknown (管理人)
2009-03-24 21:51:58
>asikawaさん,リゴンドーさん
まさに楽しみ方は様々なんでしょうね。
私はゴメスがダメージを負ってしまって趨勢が決して以降急激に試合への興味が萎えてしまいました。
それまではゴメスの可能性を信じていたのと、ある程度やりたい事をやれていたので緊張しながら見ていましたが…

ホリボウ1?、と思って7回のシーンを見直してみたらゴメスの倒れ方が確かに似てましたね
記事では右ストと書きましたが思いっきり右フックだったということも発見できました

今の大柄選手がノシノシ、ダラダラ戦っている(ように見える)ヘビー級ってのは、やはり多くの人にとっては魅力が無いものなのかもしれませんが、それは「ヘビー級」に抱く幻想みたいなものも影響しているのかも・・?
私は昔の切れ切れだったトニーさん、今のぶくぶくに肥えたトニーさんの省エネスタイル(昔のトニーを知らなくても)、どちらも好きですし魅力的に映るのですが、少数派なのかもしれません。
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