レノックス・ルイス対ビタリ・クリチコ(2003/06/21)

WBCヘビー級タイトルマッチ

明日ドイツでサミュエル・ピーター選手の保持するWBCヘビー級王座に挑戦する、元世界ヘビー級王者ビタリ・クリチコ選手(Vitali Klitschko)がレノックス・ルイス選手(Lennox Lewis)の持つ王座に挑んだ2003年の試合です。(体格比較)

明日約4年ぶりの試合でいきなり世界王座に挑むビタリ・クリチコ選手。ルイス選手のラストファイトともなったこの試合はビタリ選手が敗れたもののその強さを見せ付けた一戦でもありました。
とにかくデカい両者が正面からガッツンガッツン強打を打ち込みあうラフな打撃戦となった試合。立ち上がりをリードしたのはビタリ選手の強烈な右ストレートでした。ルイス選手も右ストレート、ステップインして放つ左ジャブなどで対抗しますが、ビタリ選手の臆する様子を見せない積極的な攻撃が番狂わせの予感を色濃く漂わせていました。
しかし3回開始直後にルイス選手の強烈な右ストレートでビタリ選手の左まぶたがザックリと切り裂かれ、ペースが変わっていきます。
初回から飛ばしていた両者に疲れの色が見え始め、動きが落ちていった両者でしたが、疲れながらもパンチの威力は残しているルイス選手に対し、パンチの決定力を徐々に失っていったようにも見えたビタリ選手。
最後は6回終了後にカットで試合は止められてルイス選手の防衛となった一戦でした。

しかし、3回以降はややルイス選手リードの流れではあったもののストップ直前までビタリ選手の攻撃が再三決まる場面がありほぼ互角の内容の試合。さらにお互いに疲労でヘロヘロでルイス選手がいつひっくり返されても不思議では無い状況の中でのストップで、ビタリ選手にとっては気の毒にも思えた結末でした。（カットが酷すぎたのでしょうがないとは思いますが）

Lennox Lewis vs Vitali Klitschko June 21, 2003 720p 60FPS HD HBO Broadcast



さて、明日ドイツで約4年ぶりのリング復帰を果たすビタリ選手。
ピーター選手253.5lbs(約114.98kg),ビタリ選手247lbs(112.03kg)で計量を終えています。お互いにグッドシェイプと言っていいのではないかと。

Peter-Klitschko weigh-in!
計量の動画(Vitali Klitschko And Samuel Peter Weigh In)

試合の予想ですが、わたくしとしてはピーター選手の優位と見たいです。仮にビタリ選手が王者時代のパフォーマンスを見せる事ができたとすれば、ビタリ選手のKO勝利が有力だとは思うのですが、やはり4年のブランクは大きすぎるように感じます。
というか、ここでビタリ選手が勝ってしまったらピーター＆今のヘビー級ってなんなの・・・って事になってしまいますし、ピーター選手にはビタリ選手にプロの厳しい現実を突きつけるような明白な勝利を期待したいです。
最近のジャブで試合を作るピーター選手の戦いがビタリ選手に通用するのかとても疑問だったりもしますが、一応ピーター選手の判定勝ちと予想しておきます。ピーター選手のパンチでビタリ選手が倒れる場面はどうしても想像できないのでストップがあるとすれば、ビタリ選手の途中棄権でしょうか。
今後のヘビー級、ボクシング界のためにもピーター選手には頑張ってもらいたいものです。

Team RSR Fight Picks: Sam Peter Vs Vitali Klitschko
Dawson-Tarver, Peter-Klitschko: Keys To Victory and Fight Predictions

オレグ・マスカエフ対サミュエル・ピーター(2008/03/08)
サミュエル・ピーター対ジャミール・マクライン(2007/10/06)
サミュエル・ピーター対ジェームス・トニー(2007/01/06)

2008-10-11 21:06:58