WBCヘビー級タイトルマッチ
ビタリ・クリチコ選手(Vitali Klitschko)にクリス・アレオラ選手(Chris Arreola)が挑むヘビー級タイトルマッチは米カリフォルニア州のステープルセンターで行われ、ビタリ選手が10回終了TKOで勝利して王座防衛に成功しています。(体格比較)
メキシコ系初のヘビー級王者誕生を望むカリフォルニア州の観客の大声援を受けて勇敢に戦ったアレオラ選手でしたが、王者の牙城は高く険しいものでした。
立ち上がりから長いジャブ、左フックリードやロングの右アッパーなどの力を抜いた攻撃でアレオラ選手の前進をコントロールするビタリ選手。力を込めて打ち下ろす右ストレートも再三見せながらペースをしっかりと掌握し続けます。
アレオラ選手も高く掲げたガードや上体の振りなどでビタリ選手の攻撃を最大限外し、ビタリ選手の右の攻撃に左フックを狙う攻めで対抗。
4回にステップインして放つ左ジャブ、右ストレートや接近戦で顔面へ左フックを決めて会場を大いに沸かせるなど、予想以上の健闘を見せてくれました。
中盤以降ビタリ選手に疲労の色が見られるようになってからは特に、アレオラ選手の愚直な前進を持て余すような場面は何度もありました。
ただアレオラ選手が良く見えたラウンドでも常にビタリ選手の長いパンチが邪魔になる状況は続いていて、さらにペースが変わりかけた回(4回や8回)の次のラウンドではきっちりと修正しペースを引き戻すビタリ選手。5回は足を使う事で、9回は開始1分間に後退せずに強い右ストレート右アッパーで打ちに行く事で前のラウンドの悪い流れを断ち切りペースを掌握。
続く10回もビタリ選手の強い攻撃を当てながらのアウトボクシングを追いきれないアレオラ選手はラウンド終了後に続行を断念して試合は終わっています。
波乱の匂いを漂わせた試合でアレオラ選手にとっては大健闘と言っていい内容だったと感じました。ただ内容的には完敗。これが両者の力の差、ビタリ選手の強さということなんでしょう。
CompuBox Punch Stats: Klitschko Wipes Arreola Out
ビタリ選手は38勝(37KO)2敗。アレオラ選手は27勝(24KO)1敗。
試合動画(megavideo)
Klitschko TKOs Arreola(Francisco Salazar and Edgar Gonzalez/fightnews)
Vitali Klitschko Dominates Chris Arreola, TKO in Ten(Mark Vester/BoxingScene)
SHUTOUT: Vitali Klitschko Dominates Overmatched Arreola(Michael Woods/The Sweet Science)
Klitschko-Arreola scorecards(Y! Sports Staff/YAHOO! SPORTS)
History Denied: Klitschko Brilliant in Los Angeles Return(Jake Donovan/BoxingScene)
写真
Klitschko retains WBC heavyweight title(Reuters)
Photos: Vitali Klitschko Pounds Chris Arreola For Ten(boxingscene)
KLITSCHKO DOMINATES ARREOLA FOR A 10TH ROUND TKO(David Larzelere,Photos by Will Hart/HBO)
Klitschko breaks down Arreola(Francisco Salazar and Edgar Gonzales,Photography by “Big” Joe Miranda/Fight News)
ビタリ対アレオラ直前情報
ビタリ・クリチコ対ファン・カルロス・ゴメス(2009/03/21)
サミュエル・ピーター対ビタリ・クリチコ(2008/10/11)
レノックス・ルイス対ビタリ・クリチコ(2003/06/21)
クリス・アレオラ対ジャミール・マクライン(2009/04/11)
クリス・アレオラ対トラビス・ウォーカー(2008/11/29)
クリス・アレオラ対イスラエル・ガルシア(2008/09/25)
クリス・アレオラ対チャズ・ウィザスプーン(2008/06/21)
クリス・アレオラ対クリフ・カウザー(2008/02/09)
クリス・アレオラ対トーマス・ヘイス(2007/09/21)
クリス・アレオラ対マルコム・タン(2007/05/04)
クリス・アレオラ対ザキーム・グラハム(2007/02/09)
ビタリ・クリチコ選手(Vitali Klitschko)にクリス・アレオラ選手(Chris Arreola)が挑むヘビー級タイトルマッチは米カリフォルニア州のステープルセンターで行われ、ビタリ選手が10回終了TKOで勝利して王座防衛に成功しています。(体格比較)
メキシコ系初のヘビー級王者誕生を望むカリフォルニア州の観客の大声援を受けて勇敢に戦ったアレオラ選手でしたが、王者の牙城は高く険しいものでした。
立ち上がりから長いジャブ、左フックリードやロングの右アッパーなどの力を抜いた攻撃でアレオラ選手の前進をコントロールするビタリ選手。力を込めて打ち下ろす右ストレートも再三見せながらペースをしっかりと掌握し続けます。
アレオラ選手も高く掲げたガードや上体の振りなどでビタリ選手の攻撃を最大限外し、ビタリ選手の右の攻撃に左フックを狙う攻めで対抗。
4回にステップインして放つ左ジャブ、右ストレートや接近戦で顔面へ左フックを決めて会場を大いに沸かせるなど、予想以上の健闘を見せてくれました。
中盤以降ビタリ選手に疲労の色が見られるようになってからは特に、アレオラ選手の愚直な前進を持て余すような場面は何度もありました。
ただアレオラ選手が良く見えたラウンドでも常にビタリ選手の長いパンチが邪魔になる状況は続いていて、さらにペースが変わりかけた回(4回や8回)の次のラウンドではきっちりと修正しペースを引き戻すビタリ選手。5回は足を使う事で、9回は開始1分間に後退せずに強い右ストレート右アッパーで打ちに行く事で前のラウンドの悪い流れを断ち切りペースを掌握。
続く10回もビタリ選手の強い攻撃を当てながらのアウトボクシングを追いきれないアレオラ選手はラウンド終了後に続行を断念して試合は終わっています。
波乱の匂いを漂わせた試合でアレオラ選手にとっては大健闘と言っていい内容だったと感じました。ただ内容的には完敗。これが両者の力の差、ビタリ選手の強さということなんでしょう。
CompuBox Punch Stats: Klitschko Wipes Arreola Out
ビタリ選手は38勝(37KO)2敗。アレオラ選手は27勝(24KO)1敗。
試合動画(megavideo)
Klitschko TKOs Arreola(Francisco Salazar and Edgar Gonzalez/fightnews)
Vitali Klitschko Dominates Chris Arreola, TKO in Ten(Mark Vester/BoxingScene)
SHUTOUT: Vitali Klitschko Dominates Overmatched Arreola(Michael Woods/The Sweet Science)
Klitschko-Arreola scorecards(Y! Sports Staff/YAHOO! SPORTS)
History Denied: Klitschko Brilliant in Los Angeles Return(Jake Donovan/BoxingScene)
写真
Klitschko retains WBC heavyweight title(Reuters)
Photos: Vitali Klitschko Pounds Chris Arreola For Ten(boxingscene)
KLITSCHKO DOMINATES ARREOLA FOR A 10TH ROUND TKO(David Larzelere,Photos by Will Hart/HBO)
Klitschko breaks down Arreola(Francisco Salazar and Edgar Gonzales,Photography by “Big” Joe Miranda/Fight News)
ビタリ対アレオラ直前情報
ビタリ・クリチコ対ファン・カルロス・ゴメス(2009/03/21)
サミュエル・ピーター対ビタリ・クリチコ(2008/10/11)
レノックス・ルイス対ビタリ・クリチコ(2003/06/21)
クリス・アレオラ対ジャミール・マクライン(2009/04/11)
クリス・アレオラ対トラビス・ウォーカー(2008/11/29)
クリス・アレオラ対イスラエル・ガルシア(2008/09/25)
クリス・アレオラ対チャズ・ウィザスプーン(2008/06/21)
クリス・アレオラ対クリフ・カウザー(2008/02/09)
クリス・アレオラ対トーマス・ヘイス(2007/09/21)
クリス・アレオラ対マルコム・タン(2007/05/04)
クリス・アレオラ対ザキーム・グラハム(2007/02/09)
アリオラには期待していたんですが何もできないままでしたね
やっぱり現在のヘビー級はスピードと技術に長けた選手がいないんだよね
予想された力関係から見れば、アレオラの健闘、ビタリが手を焼いた内容だったんだと思います。
純粋に内容を見ればワンサイドマッチでしかありませんでした。
>Unknownさん
ビタリは再起後、1戦毎に良くなっている気がします。
>Unknownさん
ヘビー級がつまらん、クリチコ兄弟の試合は退屈だ、というコメントは当ブログでも以前から何度もありますが、その度に不思議になります。
つまらないというなら見なければいいだけじゃないかと。そして、つまらんとわざわざ口に出す事に何の意味があるのか、と。
そもそも充分にクリチコ対策してきたのかと。
でもまあよく考えれば、クリチコ対策をしようにもクリチコに似た能力を持つ選手なんて、
クリチコ兄弟以外にほぼ存在しないし、経験の積みようがないんですよねえ。
その意味でクリチコは卑怯……じゃないな。常に優位な位置にあるように思えます。
よく試合勘が鈍るとか取り戻すとか言いますが、「試合勘」ってものは言葉で言い表すのが難しいものだと思います。
私も実際のところよくわかりませんし。
ただ、再起後のビタリのボクシングを見るとこの試合勘ってのを1試合ごとに確実に取り戻してきているように私には感じます。
サムピー戦よりもゴメス戦。ゴメス戦よりも今回と安定感が増して見えました。
>ふみさん
普段見せない上体の振りや、ビタリのパンチに対して常に警戒を解かずに丁寧に丁寧に戦っていたアレオラの姿はこれまでの試合では見られなかった点だと私は感じました。
これがビタリ対策なのか、対策だったとして有効だったのか、ってのは別の話ですが。
アレオラの一所懸命な戦いぶりと試合後のインタビューで私は彼をますます応援したくなりました。