ネイサン・クレバリー対セルゲイ・コバレフ(2013/08/17)

WBOライトヘビー級タイトルマッチ

英国のWBO王者ネイサン・クレバリー選手(Nathan Cleverly)が強打のロシア人セルゲイ・コバレフ選手(Sergey Kovalev)の挑戦を受けた注目の一戦はクレバリー選手の地元ウェールズで行われ、コバレフ選手の攻撃力が地元の王者を圧倒する4回TKOで新王者誕生となっています。(体格比較)

スタートに目を引いたのが両者の身体の違い。身長はほぼ同じに見えるのですが、驚いたのがクレバリー選手の腕と脚の細さでした。
大丈夫かいと思えたほど力強さに差が見えた見た目だったのですが、結果的にその第一印象通りにコバレフ選手のパワーが以降の流れを圧倒していきます。
スピードのある左ジャブをダブル・トリプルで飛ばしていくクレバリー選手なのですが、ヒットさせるためというよりは相手の攻撃を防ぐための煙幕的意味しか感じられません。対するコバレフ選手は非常にリラックスした動きから軽く伸ばす左ジャブ右ストレート、左フックなどで対抗。頭全体までを覆うようなブロッキングでディフェンスを固める王者なのですが、挑戦者のスムーズに出る攻撃の威力はブロック越しに届いているようにも見えます。
それでも3回に入って王者がややほぐれたのと、クレバリー選手が王者の固いディフェンスをなかなか破れない展開が続いたことで、少し王者のリズムが良くなったように見えたこのラウンド立ち上がり。
クレバリー選手の左ジャブや右ストレートが軽いながらも入るシーンが増えた。そう感じ始めた矢先にコバレフ選手の強打が火を噴きます。
コバレフ選手が軽く伸ばした右ストレート、左アッパーでピンチに陥ったクレバリー選手。そこからコバレフ選手の強打でのラッシュに耐えれる力はなく、このラウンドに2度のダウンを喫し、続く4回開始早々に3度目のダウン喫した場面でストップされる惨敗での王座陥落となってしまいました。

CompuBox: Total Domination By Sergey Kovalev

Powerpunches

3回終了間際にコバレフ選手の攻撃に耐え切れない様子を見せていたクレバリー選手で、これをレフェリーが割って入って試合を止めた、ように見えたシーンもあったのですが、結局4ラウンドは行われた末の最期でした。

あっさりと王座を奪取してみせた30歳の新王者は22勝(20KO)1分。6度目の防衛に失敗したクレバリー選手は26勝(12KO)1敗。

Cleverly suffers first career defeat after Welshman floored by dangerman Kovalev(Daily Mail)




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