WBCライト級王座挑戦者決定戦
元2階級制覇王者のホルヘ・リナレス選手(Jorge Linares)が昨年10月に喫した敗北からの復帰戦のリングに登場。メキシコのセルヒオ・トンプソン選手(Sergio Thompson)の地元に乗り込んで臨んだ挑戦者決定12回戦でしたが、リナレス選手が2回TKOで敗れる大波乱となっています。
昨年10月に逆転ストップ負けしたアントニオ・デマルコ選手との再戦を睨むリナレス選手。形上は挑戦者決定戦とされていたものの、実質デマルコ選手とのリマッチに向けてのチューンナップとしての意味しかなかったこの試合で喫してしまった痛恨の敗北でした。
左ジャブを突いてトンプソン選手をコントロールしようと試みるリナレス選手の試合立ち上がり。トンプソン選手が左右フックで迫った場面でパンチを避けそこねてちょっとヒヤリとした場面もあったものの、スリッピングアウェーを駆使してトンプソン選手の思い切りの良い攻撃を空転させます。
さらには出てくるトンプソン選手に対して右アッパーからフォローした左フックを当ててメキシカンの足元を揺すり、シャープな左フックを上から下にダブり、そして正確な左ジャブで顔面を弾くという初回のボクシングは両者の地力の差を感じさせるものだったのですが…
2回にトンプソン選手の大きな右を避けきれずに浴びてピンチに陥り、一気に出たメキシコ人の左右フック・アッパーの連続攻撃でリナレス選手がノックダウンを喫してしまいます。結構なダメージを負いながらもなんとか立ち上がったものの、初回からカットしていた左目尻の傷をチェックしたドクターが続行を認めずリナレス選手のTKO負けという結末でした。
ちと終わり方に疑問も感じた最後でしたが、リナレス選手が相当深いダメージを負っていたのは明白。大番狂わせではありますが、弁解の余地のない敗北だったというのもまた確か。
リナレス選手の今後が心配になる連続ストップ負けです。
トンプソン選手は22勝(20KO)2敗。リナレス選手は31勝(20KO)3敗。
Jorge Linares' Latest Setback Clouds Immediate Future(Jake Donovan/BoxingScene)
Linares loses to Thompson because of a cut(Michael Rosenthal/Ringtv)
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トランクスに日の丸をつけたリナレス選手、応援していたのに残念です。
テクニックは素晴らしいと思うのですが、打たれ弱いのか、それともディフェンスに難ありなのか・・
残念な結果に終わりましたが、これは無効試合ではないのでしょうか?
この試合でのカットはパンチによるもの(との裁定)だったのでTKOという結果なんだと思います。
リナレスが打たれて脆い、というのは確実でしょうね。
リナレスが今後ディフェンスやスタイルを変えてたとえ大きく進歩したとしても、対戦相手は一発当てればなんとかなるとの勇気と決意とで向かってくることになると思います。
今後の数戦はこれが相当やっかいになっていく気がします。
スリッピングアウェーを多用しますが、機能してない様に思いますし、見切りも甘い気がします。
打たれ弱い以上、ガードを上げブロッキング主体にして腰を入れたパンチで迎え打つ(シュトルムのような)スタイルがいいのか…
それとも打ち合わずにフットワークを使ってポイントを拾っていくスタイルがいいのか…
どちらにしろ打たれ弱い上に非力なので、ディフェンスを徹底的に鍛え直し、もっとディフェンシブなスタイルにシフトする必要があると考えます。
それにしても格下相手にストップ負けで、2連敗…もうスター選手になるのは厳しい気がします。
ただただ残念です。
アゴの強さってのはどうしようもないものですからねぇ。仰るとおり今後どうするのか、どうなっていくのかってのは厳しい道のりしか予想できません。
薄々思ってたんですが意外とリナレスはパンチが弱いんでしょうか。
浜田さんが反射だけで避けるのは難しくてパンチの強さで止めないといけないという事をよく言いますが、リナレスのパンチはKO率の高さの割に当たっても相手が構わず詰めてくる場面が多いような気がします。