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ギジェルモ・リゴンドウ対ジョセフ・アグベコ(2013/12/07)

2014-07-20 13:27:14 | ボクシング

WBO・WBAスーパーバンタム級タイトルマッチ

順序が逆になってしまいましたが、アップしていなかった昨年末のリゴンドウ選手の試合をば。
統一SB級王者のキューバ人ギジェルモ・リゴンドウ選手(Guillermo Rigondeaux)が元バンタム級王者のジョセフ・アグベコ選手(Joseph Agbeko)の挑戦を受けた一戦は米国ニュージャージー州で行われ、リゴンドウ選手が終始ペースを完璧にコントロールする12回3-0判定で勝利して4月に統一した王座の初防衛に成功しています。(体格比較)


初回のペース争いの中アグベコ選手が右ストレートやラフな左フックで攻め込もうと試みるものの、王者がシャープな上下への左アッパーと絶妙の距離をキープするステップワークとで対応した場面。ここでアグベコ選手の攻撃がほぼ封殺され、リゴンドウ選手のパンチがシャープに正確にヒットした時点で試合のペースがはっきりと定まってしまいます。
打ちに行こうにも射程外の距離をキープされて手が出せず、相手の鋭いステップインからの攻撃そしてステップバックとに完全に置いてけぼりにされてしまって全く為す術を見い出せないアグベコ選手。回を重ねるごとに、リゴンドウ選手のパンチが正確に入りそしてアグベコ選手の攻撃が全くと言っていいほどヒットしないという様相がより鮮明になっていってしまいます。
手も足も出ないとはこの事かというほどのワンサイドの展開を強いられるアグベコ選手。誰もが認める実力者アグベコ選手にとって屈辱に塗れた残酷とも言えるほど何も出来ない12ラウンズでした。

Rigondeaux vs. Agbeko - CompuBox
アグベコのヒット数48(1ラウンド平均4)というのは28年間のcompuboxの歴史において2番目に少ない数字(12ラウンド)。ワーストは2012年10月のデボン・アレキサンダー対ランドール・ベイリー戦でベイリーの45ヒット。
リゴンドウの過去6戦の相手のヒット率(リゴンドウに対してどれだけ当てたか)16%というのは現役選手の中で最も良い数字。メイが17%、アンセルモ・モレノが18%(Updated CompuBox Plus/Minus List)


公式のスコアはジャッジ3氏ともに120-108の完封。シロート採点も120-108リゴンドウ。
あまり動きまわらない必要最小限の動きと、右ジャブ右フックの探りで相手の動きを制し、機を見て鋭く上下へ飛ばす左ストレートや左アッパー。このリゴンドウ選手の隙のない動きにアグベコ選手は何度もいいますが全く手も足も出せませんでした。5回7回12回では1発しかヒットを奪えず、最も多く当てたラウンドでも僅か7ヒット(9Rd)、というスタッツからも読み取れるこれ以上ないほどのシャットアウト劇でした。

リゴンドウ選手は13勝(8KO)。アグベコ選手は29勝(22KO)5敗。

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●スーパーウェルター級10回戦
ジェームス・カークランド対グレン・タピア

ジェームス・カークランド選手(James Kirkland)がグレン・タピア選手(Glen Tapia)に6回TKOで勝利しています。

とにかく攻撃重視というか防御無視で出るいつも通りのカークランド選手に対し、ワンツー左フックで迎え撃つタピア選手のクリーンショットが次々に入る試合立ち上がり。右ストレートや左フックをモロに浴びて初回から顔面にダメージを負ってしまうほどの打たれっぷりでした。
しかしそれでも出るしかないカークランド選手。パンチを食いながらも強引に距離を詰めて左フックや左アッパーで攻め続けます。そしてそのパワフルなパンチで初回に失ったペースを強引に自らのもとに引き寄せてしまいます。
被弾も多く、手数も出し続けるためにダメージと疲労とで動きの鈍りは隠せないものの、全く衰えないスピリッツで強引なアタックを続けたカークランド選手。6回開始早々にカークランド選手の猛攻を前にタピア選手が防戦一方に陥った場面でレフェリーが試合を止めています。

Kirkland's Battering of Tapia Breaks CompuBox Record
カークランドのパワーパンチラウンド平均54ヒットというのはSW級平均の4倍。4ラウンド目のパワーパンチ73ヒットというのはSW級新記録。タピアのラウンド平均パワーパンチ21ヒットってのもSW級平均よりも8発多い。16分間あまりの間に両者は398発のパワーパンチを打ち込みあった。

Powerpunches

若手時代、と言えた頃に見せたアレン・コンヤース戦のようなパフォーマンスは勢いに任せた若者のエネルギーみたいなものを存分に感じられて爽快感しか残らなかったものでしたが、カークランドも一言では言い尽くせないほどいろいろありまくっての今現在。
ノーガードで打ち合い、食い合い、強引にねじ伏せるという試合内容は同じものでも、その試合を見て感じるものが違ってしまいます。

カークランド選手は32勝(28KO)1敗。タピア選手は20勝(12KO)1敗。

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2 コメント

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Unknown (ゲート)
2014-07-22 14:54:28
やはりこの試合は5、6Rのアグベコさんが腹に明らかにダメージ受けて気にしてる間に終わらすべきでした
パーフェクトなボクサーがTRから切られ試合をすることが困難な今の状況は悲しすぎます
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Unknown (管理人)
2014-07-26 11:56:54
>ゲートさん
強力なライバルがいれば状況も違うんでしょうけどねぇ。
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