大福 りす の 隠れ家

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みち  ~道~  第124回

2014年08月08日 14時27分00秒 | 小説
『みち』 目次



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『みち』 ~道~  第124回



「やっぱり和尚って凄いわね」 更紗が急に和尚の話をしだした。

「和尚ですか?」

「和尚に言われたでしょ?」

「何か訳が分からない事を言われました。 それに肩凝り症だってすぐに分かったみたいだったし」

「え? 肩凝り症なの?」

「はい。 少しの事ですぐに」

「ふふふ、こんな話のときに肩凝りの話を持ってくるって琴音さんっていいわね」

「え? それって褒められたんですか?」

「褒めちゃったわよ。 知らないっていいわね」

「はい?」

「チラッと聞こえたの。 『肉眼で見えないものが見えるでしょ』 って言われたでしょ? 和尚にあんな事を言われたら下手に知ってると変に食い付いちゃうものよ。 琴音さんには下手に知ってるっていうのがないからちゃんと和尚のいう事が受け取れるはずよ。 琴音さん私が見ても・・・第六チャクラが異常に活性化してない?」

「あの、それってなんですか? そのチャクラって」

「無意識なわけね。 そうね。 ・・・少しだけなら知っておいた方がいいかもしれないわね」

「・・・」 キョトンとした顔で更紗の次の言葉を待った。

「まずチャクラって言うのは円とか回転とかって言う意味なのよ。 人間には第一から第七までのチャクラがあるのね。 勿論他にもあるんだけど大きく言うとってことね。 そこはエネルギーセンターや、エネルギーの出入り口って言われてるの。 それで琴音さんの話の第六のチャクラの位置は、よく額の真ん中や、眉間の間くらいって言われてるのね。 第三の目って聞いたことが無いかしら?」

「どこかでは聞いた事があるような・・・」

「それの事なのね。 そこが活性化するとインスピレーションが多くなったり、洞察力があったり、見えないものが見えたりするの」

「活性化ですか? 確かあの時和尚は開いてるって仰ってたような気がするんですけど」

「今はみんな開いてるって言い方をするからそれに合わせただけじゃないかしら?」

「え!? みんな知ってる話なんですか?」

「みんなって言ってもこういう系統を知ってるみんなっていう事よ。 そのみんなは第三の目を開けたがってるのよ」

「どうしてですか?」

「透視が出来たり、言ってみれば人に見えないものが見えるってやってみたい事じゃない?」

「そうですか? うかつに目も瞑れないだけなのに」

「そうやって考えられるからいいのよ。 変に興味を持って憑かれちゃったりしたら後が大変なのよ」

「つかれるって何ですか?」

「よく怖~いテレビでやってるでしょ。 霊が憑くってやつよ。 いい霊なら良いんだけどね、自縛霊とかだったらやっかいよ」

「ええ? そんな話になっちゃうんですか? ・・・あ、でも」

「なに?」

「私もそうかもしれません」

「どういうこと?」 琴音は伯母の見舞いにいったときのことを話した。

「そうなの・・・ちょっと気をつけておいたほうがいいかもしれないわよ。 憑依されやすい体質になっちゃってるかもしれないわよ」

「ええ? されやすいって・・・」

「祓う事を覚えた方がいいかもしれないわね。 でも私もそんな事は知らないし・・・何かの時に和尚に聞いておくわね。 でもとりあえず、怖がらないでいる事が大事よ。 霊といっても元は人間だったんだから。 そこに肉体があるか無いかの違いだからね」

「ええ? ・・・いざとなってそんな風に考えられるかしら・・・」 考え込んでいる琴音をよそに更紗の話は続く。

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