備忘録

舞台の感想を書いています。(ネタばれ有り)Twitterはdacho115。

『銀河英雄伝説@TAKARAZUKA』

2012-11-10 09:16:13 | 国内ミュージカル
(承前)
キティ版
帝国編
踊る双璧編
同盟編
歌う撃墜王編


内容的には原作2巻までを、ルビンスキーとドミニクの狂言廻しで。キルヒアイス死後は、ヒルダとともに、銀河統一的流れで幕。


鳳稀@ラインハルト
ポスターなどの宣材写真が眉目秀麗なのに比べると、実物は優男、というか予想していたよりもシナヤカというか細い。で、マントの翻し方が、バッサ~となって、もう、絵になる。

そのため、舞台狭しと駆けまくる一曲目の歌(というか音域的に…)が、残念過ぎる結果に。

イヤ、ここまで来るとそのギャップを楽しむべきなのか?そういえば、以前、ティボルトで観た時にも、似たような事になったな、と。

声質的に涼風真世に似ている。何回か脳内変換。


実咲@ヒルダ
ドレスからパンツスーツまで、色々と視覚的に楽しめる。
ポイントは貝殻型のノート型パソコン。妙な処がヅカ仕様。
ただ、他の男役が目立ち過ぎて、ちょっと地味。って、男装しているだけで、娘役だよね?


悠未@オーベルシュタイン
もう、完全出落ちキャラ。ラインハルトに義眼を渡した時なんて存在が、ギャグ。その最たるは、ラインハルトのマントに絡みつく振り付け。何、そのイヌっぷり。飼っているダルマチアン種の老犬が出てこないので、変わりに飼い主自ら…。
また、途中、ヒルダにラインハルトを奪われ(多分、違う)、髪をかきあげ、退場するシーンがあるとは。

*追記
リピート観劇出来る事がわかり、うっかりリピート。
そしたら、機材故障で開演15分押し。その後の観劇があったため、
流れ星が流れたら退場(フィナーレ前)。

それでも、悪魔出演シーンは、そこだけガン見。

主演男優様の開幕宣言と指揮者紹介のあと、
銀橋から登場するのは分かっていたので、暗闇ウォッチング。
結構、バタバタと登る悪魔。

その後、バックに写真(何故か豪華額縁付き)を投影させ、
初心者向けに、銀河帝国の成り立ちを紹介してますが、
そっちは観ずにひたすらガン見。

役とは違い、ここだけ狂言廻しなので、
チョイオーバーアクション+作った発声。
その後、ラインハルトを紹介し、暗い銀橋を颯爽と退場。

あとは、舞台狭しと走り回る元帥閣下が、
銀橋の中央でキルヒの前髪をパサ�・としたり、
ユリアンの元帥イケメン発言に対抗意識を燃やすヤンとか、
通常運営で話は進み、悪魔登場。

まずは挨拶代わりに、義眼渡し。
そして、元帥閣下のマントをガシッと掴み、
安定の菰巻き。もう、この辺りは何度観てもツボ。

2幕冒頭では雛壇で元帥の右後ろに待機。
でも、同じ段で待機してるのでなく、
『俺は待ってるぜ』な裕次郎の如く、
2・3段、跨いで待機。何、その海の漢スタイル。

ま、元帥閣下が漢らしく、
階段に腰掛けているため、目立たないけど。

ビッテンが取り残されて、イラついている元帥に
話しかけようとするものの、『キルヒは何をしている』
という大きな独り言を聞き、ちょっと『(゜◇゜)ガーン』な悪魔。

ヒルダを見て、髪をかきあげて去るスタイルは変わらず。
というか、あまり反応の無かったお隣さんが思わず吹いていた。
そして、チェスであっさり王手を決められ、悔しがる悪魔。

悪魔と天使(この順番は仕様)では常に元帥閣下の左後ろをキープ。
元帥閣下の(微妙な)歌をBGMに踊る悪魔。

ラスト、キルヒのゴタゴタ。
アンスバッハが突然、銃を出しても、
さして動揺しない悪魔(周りの配下は動揺)。
そして、軽く元帥閣下を守るものの、
元帥と天使が“恵みの雨“をやってるなか、退場。



緒月@ヤン
特に、目立つ事もない、安定のヤン役者。時折、アニメの富山@ヤンを彷彿する台詞廻しも。

朝夏@キルヒアイス
こちらは金髪に忠実な赤毛。赤毛のノッポさんでは無いものの、ビジュアル的にハマる。
なんかこう、ラインハルトの天使として真っ当に再現。

凪七@アンスバッハ
実は同盟のラップもこなす、門閥貴族派。出演シーンは少ないながら、遺体からあんなゴツいライフルを構える姿はなんかツボ。

蓮水@ロイエンタール
双璧の見せ場が一カ所しかなく、まぁ安定の女好き。ヘテロクロミアの三次元化では、外さないビジュアル。

七海@ミッターマイヤー
双璧の片割れなのに、ヅカ的立場では結構、隔たり(パンフ内扱い)有り。普通に愛妻家エピソードを使われる。オッサンじゃない疾風ヴォルフというのが、ヅカ。

大海@ドミニク
こっちの方がヅカ的立場が上。女優設定だったから、踊っても問題無いのだが、それでも、やはり踊り出すと面白い事に。

鳳樹@ルビンスキー
大変にルキーニポジションなのだが、三次元化で登場しただけマシな黒狐。残念ながら、スキンヘッドでは無いのだが、黒狐のイメージは健在。

一樹@ブラウンシュバイク
この辺の専科役者をオジサン役に配する感覚が好み。なんか色々な処で、この人を観るのだが、脇役俳優としての佇まいが好み。


二階席から観ていたのだが、群舞の統一感がハンパない。で、尚且つ軍服とか。見た目も映えるし。そこはやはりヅカ。
キティ版でも、踊ってはいたがここまでの統一感は。四季に通じる処もあるが、あれよりも、様式美。

映像の使い方はちょっとイマイチ。キティ版に比べると、チャチイというか、安っぽい。でも、レーザーの使い方が独特。

そして、人物紹介で使われる写真が額縁に入っているのが、なんかツボ。

オフレッサーとの白兵戦では、バトルアックスが二色に光るチープさ。そして、その衣装も軍服に対する力の入れように比べると微妙にチープ。


ビジュアルを楽しむには申し分の無い舞台。そして、ツッコミ処も満載な舞台。一番は、ラインハルトの妄想ソングなのだが、踊る天使と悪魔が…。特に、ラインハルトのマントに絡みつくオーベルシュタインがツボ過ぎて。

そんな天使の存在が大き過ぎて、ちょっとラインハルトの人物像が女々しい。元々、キルヒアイス存命時は、軽く頼れる存在があったのだが、今回はかなり依存度高め。
その死後も、ヒルダにスライドされ、ちょっとイメージが異なる。

今回、初めて、翻訳モノでない宝塚作品を視聴。音楽のリピートが効果的でメインテーマが頭から離れない。やはり、その辺が小池演出の妙なのか。そして、同じ視界に入っても、踊る指揮者よりも、役者に目がいってしまう演出。って、当たり前の事なのだが、塩田氏よりも、役者に目がいくのはスゴいと思う。

レビューでは、ベレー帽を被ったお嬢さんがラインダンスを披露するのだが、最後の掛け声が『ファイエル』


で、一階の至近距離から、肉眼で軍服とオーベルシュタインを観てみたいのだが、DVDを待った方が早いのだろうか…。

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10 コメント

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Unknown (どんぐりマミー)
2012-11-07 23:45:16
観てきました\(^o^)/ 観てからこのブログを読むといちいちうなずけます。
2階席から見るとフォーメーションがさらに美しいですよね。
なんか前半は登場人物の説明で終わった気がするな~楽しかったけど。
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どんぐりマミー様 (dacho)
2012-11-09 00:37:47
結局、二階から二回ほど、観てしまいました。

確かにあのフォーメーションは綺麗。
でも、一度一階からレーザー光線の効果とか実感したいです。

原作知らずに、あれだけ観ても分かるようにするのは大変なんですね。

返信する
Unknown (yukitsuri)
2012-11-15 01:42:50
悪魔って? ロミジュリの死みたいな架空の?
と思ったら、読んでくと上石/越石さんでしたか!
ガタイがいいし演技も存在感あって目立ちますよね。
赤毛のノッポさんがこの人だったら、どんな感じになってたでしょうかw
あの元帥閣下に歌を期待しちゃ酷というものでしょう。もう一方の、(後に)元帥もそうですがw
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yukitsuri様 (dacho)
2012-11-15 02:08:12
はい、元帥の参謀にして、義眼の彼です。
実際、劇中でそういう歌があるのです、天使と悪魔。
そうか、ドイツ語だとそういう意味なのですね。

ただ、赤毛になると、キャラが違いそうで。
男役の二番手は主役のライバルでないと、やはり。
(ライバルがヤンにならないのが、ポイント)

とりあえず、今週末までですよ、とヅカの回し者に(笑)。
返信する
Unknown (yukitsuri)
2012-11-17 23:17:58
そうか、その歌から来ていたんですね。追記分で突然、悪魔が出てくるから何かと思いましたw
まじレスすると、オーベルシュタインの中の人は、今回はぼかされているとはいえ、2番手ではないし、なり得ない別格ポジションでは。や、実力あるし、ほんとに2番手になってくれたら嬉しいですけどね。
前に、エル・アルコンで白い役 (王子の副官) をやった時もなかなかの似合いっぷりでしたし、けっして悪役専科ではないのですが、どうしてもオッサンとかくせ者が似合っちゃいますね(笑)
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yukitsuri様 (dacho)
2012-11-17 23:27:43
え、二番手ではないのですか!
パンフに二番目に名前が載っていたので、てっきり。

しかし、エルアルコンにも出演していたとは。
ちょっと、DVDを発掘します。
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Unknown (yukitsuri)
2012-11-17 23:39:07
すみません、エル・アルコンではなく 「トラファルガー」 の間違いでした。修正コメントしようと思ったら、間に合わなかったw
同じ海戦物ということでお許しを~

劇団団押しの2番手候補は、キルヒアイスの中の人じゃないかと。人気待ち。

今週末までの銀英伝が気になりはするのですが、原作が好きだと2・3次元化を見る意欲が起きづらいことと、エリザガラで燃え尽きてしまったので…w
みなさんのご感想を楽しく読んでます。今回は多分キティ版より出来がいいようですね?
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yukitsuri様 (dacho)
2012-11-18 08:39:40
え、『トラファルガー』に!
そっちの方が観たの最近なのに。
どちらにしろ、発掘します。

そして、人気的にはジークの方が上ですか。
では、順当な配役なのですね。

ちょっと、週末限定の銀英伝と空目しました。
ただ、今回のキティ版は薔薇騎士編といいながら、
帝国側の原作準拠の話も多く、脇役が光る舞台で良かったです。
なんせ、ひなたぼっこ提督も登場するので。
これは流石にヅカ版の専科をしても、無理かと。
(それこそ、OGとか登場しないと再現不可)

あとはメイン二人が、ゲフンゲフン。
ま、この感想はそのうち。


エリザはまだまだ続きますけど、
銀英伝は博多座という手もありますので(笑)
(懲りずに回し者)
流石に遠征は無理だけど、
(敢えて)CDを買いそうな勢いです、@TAKARAZUKA。
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Unknown (yukitsuri)
2012-11-18 18:47:04
人気があるというより、人気が出るのを期 "待"されている状態ですね < ヅカ・キルヒアイス。

さすが dachoさん、名前違うんじゃないの?の薔薇騎士編ももう見ていたとは。
ぜひ、ヅカ版とキティ版を比較した感想をお聞きしたいです。某掲示板じゃ、棲み分けルール強すぎて。

主役が一番ゲフンゴフンじゃ、私は絶対、♪がまーんできなーい! でしょう。脳内エリザ祭り継続中。
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yukitsuri様 (dacho)
2012-11-18 22:04:26
やはり、ヅカのシステムはイマイチ理解できず。
ちょっと、フクザツ。

比較というより、単に感想の羅列になるような。
同じ題材なのに、180度違い過ぎます、この二作品。
でも、共通点は主役に何らかの問題が(笑)
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