「踏切に立ち往生の神輿かな」 という俳句、どう思う?と聞かれました。
面白い場面を捉えた、いい句じゃない・・・と答えました。
新聞を読むまで知りませんでしたが、
それは、毎年松山市で行われ、全国の高校生が作句と句の鑑賞力を競う、
今回17回目を迎えた俳句甲子園全国大会で、
2年連続8回目の優勝を果たした、東京の開成高校の句でした。
兼題は 「生」。
威勢よく進んで来た神輿の列の目の前に降りて来た遮断機。
仕方なく立ち止まり、それでも、わっしょい、わっしょいの掛け声と足踏みは止まらず、
それに加え、踏切のカンカンという音。
人々の息遣いが聞こえてきそうです。
この句に対して、相手が出して来た句は、
「さっきまで生きていたから生トマト」
俵まちこさんの「サラダ記念日」 に共通するものを感じます。
でも、私に言わせれば、あまりにも見た目そのまま、単純・・・
説明がなければ判りにくいかもしれないけれど、開成の含みがある句に軍配をあげます。
後日談 「踏切に立ち往生の神輿かな」
この句を別の人に見せましたら、
神輿が踏切の真ん中で立ち往生、そこへ電車が・・・と思ったそうです!
最初にこの句を聞いた時、私には、そんな場面は全く思い浮かびもしませんでした。
踏切の手前で足踏みしている姿だけが頭にありました。
でも、言われてみれば、あり得る状況場面です。
私の想像力が足りなかったのでしょうか。