国立新美術館へ。
見応えのある作品が沢山展示されていました。
16世紀のルネサンスに始まり、バロック、ロココとカラフルで華やかな絵が次々とあって、
その鮮やかさに圧倒されました。
豪華な衣装のひだのひとつひとつ、透ける薄物の繊細さ、綺麗な肌の色、いきいきとした表情。
そんな中、17Cでは、レンブラント・ファン・レインの「老婦人の肖像」に魅かれました。
地味なイメージですが、黒っぽい衣類に身を包んだ老女の顔の立体感!
また、私の知らない作者が描いた「花飾りに囲まれた幼子キリストと洗礼者ヨハネ」という長い題の絵は、
真ん中に小さく2人の幼児が描かれ、周りを沢山の種類の花が囲んでいます。
薔薇、たんぽぽ、あざみ・・・そしてその中に、アカンサスをみつけて意外な思いがしました。
あの花も、あの頃からあったのですね。
19Cの部屋に入って、まず、ドラクロワに出会って、ほっとした気分。
お馴染みの画家に出会えたからでしょう。
コロー、ルソー、シスレー、ルノワール、セザンヌ、シニャック、
そして、モネの「霧のウォータールー橋」
ドランの「港」は、カンバス地を殆どそのまま塗り残した面白い作品。
数々魅了された作品がありましたが、今回、一番印象に残ったのは、
この写真に写っている、アンリ・マチスの「赤い部屋」でした。
・・・というより、この絵に使われている「赤色」でした。
マチスはあまり好みではありませんでした。
「ダンス」とか「ブーローニュの森」など、興味を惹かれる作品もありますが、
概して平板で単純な印象で、好きになれませんでした。
でも、この「赤」には魅かれました。
深い「赤」、惹き込まれるような複雑な「赤」。
絵から遠く離れて見る方が、より素晴らしく思えました。
最初、この絵は、青を基調にして描かれ始めました。
それがなんらかの理由で、全く違う色に・・・。 その名残が、絵の随所に残っています。
会場の最後に近い展示だったので、余計に強く印象に残ったのかもしれませんが、
マチスへの見かたが、私の中で変わったように思います。
1時間半ほど、見終わった時には、くたくたでした。
展覧会、ひとつひとつの作品を本気で鑑賞すると、とても疲れます。
満足感と疲労感。
美術館を出て、讃岐うどんのお店でランチ。
久しぶりに太くて、こしのあるうどんを・・・。
夜、NHKの番組「ためして、がってん」
偶然というか、「うどん」が出て来ました。
こしのある讃岐うどん、柔らかい伊勢うどん、かた~い吉田うどん。
私はこしのある饂飩が好きです。
何年も前、金毘羅さんに参ったあと、本場で食べた讃岐うどんの美味しさが忘れられません。
それ以来、あれ以上に美味しい饂飩には出会っていません。
楽しかったのに、とても疲れを感じた今日でした。
その所為か、夕食後のフルーツを切っていて、包丁が滑り、左手親指にグサッ!