シネマ日記

超映画オタクによるオタク的になり過ぎないシネマ日記。基本的にネタバレありですのでご注意ください。

悪の法則

2013-11-26 | シネマ あ行

ま、当然キャストの豪華さプラスリドリースコット監督ということで見に行きました。

下調べせずに行ったのですが、「ノーカントリー」のコーマックマッカーシーが書いた脚本だったのですね。あー、分からんはずやわ。あれだけ評判の良かった「ノーカントリー」、ワタクシは分かりませんでした。今回もしかり。。。

いや、分かるんですよ、ストーリーは特に難しくないし。でもなんか導入部分が分かりづらいというか説明がないので、なんでこのカウンセラー(弁護士)マイケルファスベンダーがわざわざ悪の世界に入ろうとしたのかが分かんない。婚約者ローラペネロペクルスに贅沢させたかったから?カウンセラーで十分稼いでる気もするけど、そもそもライナーハビエルバルデムみたいな悪い奴とつるんでるくらいだからある程度悪徳弁護士ではあったんですかね。

彼の動機は置いておくとして・・・ズブの素人がメキシコの麻薬取引に手を出して運び屋が殺され失敗しちゃったもんだから、カルテルを相手に逃げ回るハメになる、と。仲介したウェストリーブラッドピットっていう奴も。こいつは長年こういう世界にいていつでも逃げられる準備はしていたけど、それでもダメなほど「悪」って奴は恐ろしいもんだ、と。

そしてその究極の「悪」ってのが誰かっていうと、ライナーの恋人のマルキナキャメロンディアスっていう恐ろしい女で。いやー、カッコ良かったねー、キャメロン。だいたいどっちが悪女顔かって言ったらペネロペのほうやと思うんですけど、今回ペネロペはなんでこの役引き受けたん?旦那と一緒やったから(一緒のシーンはないけど、一緒の映画に出てたらプロモーションとかもずっと一緒にいられるもんね)?って思うほど普通の女性の役。キャメロンのほうはすごいよー。ヒョウ柄のタトゥーが超カッコいいし、ライナーを目の前に「車とファック」しちゃう女。「車とファック」って意味分かんないと思いますけど、このシーンは映画史に残ると言っていいと思います。ライナー完全にトラウマになっちゃってるし(笑)キャメロンってコメディ女優のイメージが強いのでこういう役にビックリする方もいるかもしれませんね。彼女、意外とやりますよ。

ブラッドピットの殺され方も恐らく観客全員が予想していた通りなんですけど、これもまた映像になるとなかなかに衝撃で。スーパースターなのにアンタも好きねぇっていうブラピらしい役のチョイスですね。

ジョージクルーニーをして冗談ながらも「僕の後継者」と言わしめたセックスシンボルのマイケルファスベンダー。今回はバカだなぁ欲かいちゃって、なんだけど、その欲望の世界があまりにワタクシたちが送っている日常とはかけ離れていて、自分たちもともすれば・・・という恐怖心は一切湧いてこないっつーのがこの作品の難点でもある。

日常と言えば、(おそらく)カルテルが仕切っているであろう地域の自動車修理工場がすごかったね。メキシコ人の小さい子供までもが血まみれのトラックを素早く掃除して車をキレイにする。彼らはカルテルに従ってさえいれば食い扶持が稼げるし、安全な日常を送ることができるのだろう。その辺の下層にいる住民の描写が印象的だった。

いちいちセリフの含蓄があるので、一度見ただけではすべての意味を理解できていないかもしれません。(いま読み返したら「ノーカントリー」のほうにも“セリフがいちいち意味深”って書いてました、ワタクシ)「ノーカントリー」がお好きな方にはオススメかも?



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