人里離れた森で父親エリックエリックバナに育てられたハンナシアーシャローナン。彼女は父親から非情な殺し屋になるためのあらゆるテクニックを学んでいる。巨大なヘラジカを躊躇なく矢で射た後、「心臓外しちゃった」と銃で心臓をぶち抜き内臓をさばいて解体する。何か国語をも自由に操るハンナだが、奥深い森で暮らしているため、ほとんどの知識は父親が読み聞かせる百科事典から得ている。16歳の彼女に「準備はできたか?」と聞く父。とある機械のボタンを押せばそこからCIAへの信号が発せられ、彼らの居場所は分かってしまう。母親を殺したCIAのマリッサケイトブランシェットに追跡されることになる2人。それは憎き敵マリッサを殺すための作戦の開始だった。
話のテンポも悪くないし、主演がシアーシャローナンに助演がケイトブランシェットですから役者の芝居も言うことないんですけど、設定がちょっと中途半端かなぁ。100年くらい前のおとぎ話的な雰囲気と現代のCIAの最新機器などを融合させたものにしたかったのかなとは思うのですが、ちょっとアンバランスになってしまっているような。CIAのエージェントを暗殺するために娘を育てているのなら、もっとパソコンとかに強い子にしたほうがいいんじゃないかなぁと思うんですよね。森の奥で育って電気がぱちっと点くのにも驚いてパニックになっているような子がいきなりネットカフェでインターネット検索とかしてるのはおかしな話だし。途中で出会う家族との交流ももうちょっと何か進展があると思ったんですが。
CIAの赤ちゃんを兵士として育てる計画で生まれたのがハンナっていうことらしいんだけど、その秘密に関してもうちょっと何か裏があったりするのかなぁとか、マリッサがエリックも知らないような秘密を握っているのかなぁと思いながら見ていたんですけど、結局そういうこともなく。マリッサがハンナを見る目が哀しみに満ちていたように見えたので、マリッサにも何か事情があるのでは?と思ったんだけど、それが分かる前に「心臓外しちゃった」とハンナに心臓をぶち抜かれてしまいましたね。マリッサもCIAの指令でハンナの母親を殺したんだから、個人的に恨まれて復讐されるっていうのもちょっと納得いかないよな。
シアーシャローナンの魅力だけで押し切っちゃった作品という感じかな。彼女に魅力があるので駄作にならずに済んでいるというような。やっぱり16歳の美しい暗殺者なんて魅力的ですものね。もちろん映画の中ではという意味でですけど。
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