陸奥月旦抄

茶絽主が気の付いた事、世情変化への感想、自省などを述べます。
登場人物の敬称を省略させて頂きます。

口蹄疫被害が拡大しつつある

2010-05-16 04:01:19 | 国内政治:内閣
 宮崎県で4月に発生した口蹄疫は、留まる所を知らず、益々広がる勢いだ。のんびり外遊をしていた赤松広隆農水相は、5月10日にようやく宮崎県へ初めて入ったが、彼は口蹄疫の広がりを知りながら4月30日に中南米へ視察に出掛け、迅速な対応を怠った。

 農水省としては、不足が予想される消毒薬の調達手配、経験ある獣医の集中的派遣、鹿児島県や熊本県境の交通規制、処分家畜の埋却場所に国有地を提供、防衛省への自衛隊派遣調整など、直ちに国家として手を打たねばならなかったはずだ。赤松農水相は、指導者として海外で一体何を考えていたのだろう。

 宮崎県は、県内の防疫強化のため、車両移動に消毒を行い始めた。他県へ口蹄疫が広がることを何としても食い止めねばならぬ。

口蹄疫:防疫態勢を強化 きょうから一般車消毒--人吉 /熊本

◇国道221号ループ橋近く

 宮崎県えびの市などで口蹄疫(こうていえき)に感染したとみられる家畜が新たに確認されたのを受け、県は15日から人吉市大畑町の国道221号ループ橋近くの消毒ポイントで、一般車両の消毒を始めるほか、新たに消毒ポイントを2カ所増やすなど防疫態勢を強化する。

 人吉市は、隣接するえびの市で口蹄疫が発生したことから、市内の一部で家畜の移動や搬出が制限されている。県と市は4月28日以降、飼料業者など農家に出入りする車を対象に市内4カ所で消毒をしている。えびの市での口蹄疫の疑いのある家畜が見つかったことから、24時間態勢で一般車の消毒もすることにした。消毒ポイントに車を誘導して消毒薬に漬けたマット上を車で徐行してもらい、タイヤ周りを消毒する。

 また県は17日から、畜産農家に出入りする業者向けの消毒ポイントを追加する。宮崎、鹿児島両県境に近い幹線道路の人吉市木地屋町の国道267号、山都町の国道265号の2カ所で、消毒時間は午前7時~午後7時。【結城かほる】

毎日新聞 2010年5月15日 地方版
http://mainichi.jp/area/kumamoto/news/20100515ddlk43040531000c.html


 現段階で、殺処分の対象家畜は、累計8万2000頭以上になった。この勢いでは、もう直ぐ10万頭に達するのではないか。宮崎県の酪農農家は、経営不安と共に心理的に追い込まれていると予想する。


口蹄疫、感染疑い100カ所超=「宮崎牛」種牛も殺処分に

 宮崎県は16日未明、県家畜改良事業団(高鍋町)を含む県内10カ所の農場・施設で新たに家畜伝染病の口蹄(こうてい)疫に感染した疑いのある家畜が見つかったと発表した。これで県内の累計発生農場・施設は101カ所となり、殺処分の対象となる牛や豚は累計8万2411頭となった。

 県によると、同事業団で飼育している宮崎牛ブランドの種雄牛49頭もすべて殺処分の対象となった。一方、事前に国との協議で特例的に避難させていた同所の別の種雄牛6頭については、遺伝子検査を15日から一週間続け、経過観察を行った結果、異常がなければ殺処分とはしない方針。(2010/05/16-01:57)
http://www.jiji.com/jc/c?g=soc_30&rel=j7&k=2010051600009


 赤松農水相の認識不足、口蹄疫拡大の予想を出来ない気楽な姿勢は、危機管理意識の欠如と批判されて当然である。サヨク指向の鳩山<団塊>政権を見ていると、何か突発的な危機や非常事態への対応が生温過ぎる。

 阪神大震災当時の村山<眉毛>政権も、国民のいのちを忘れて、迅速な対応が出来なかった。彼等が尊崇するシナ・中共では、大地震があれば指導者は海外から直ちに帰国して現場へ出掛けているし、軍を出動させて対処しているではないか。

 要は、国家運営に関する真剣さの問題である。決断と行動を欠いた人間集団が政治を玩(もてあそ)ぶとこのような事態を招く見本のように思える。


(参考)

 宮崎県の口蹄疫流行(追記あり)
http://blog.goo.ne.jp/charotm/e/99403178dfa8a74793b3cf9fd05d4aff
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