たとえば脳脊髄液減少症・・・・・・

ある日、ソレは突然やってきたかにみえました。
30年前の交通事故の記憶がよみがえる・・・・・・

病名を探して~(9)

2008年02月17日 | 病名を探して…

~運命の日~髄液を抜かれる(5)~



「CTスキャンで異常なしぃ?」
「髄液検査で陰性?」
「脈拍、血圧異常なしぃ?」


「それじゃあ,ウチでやれる事は何もないなぁ~」


……えっ


今なんて…?

「さしあたって異常なしだな。まっ点滴でもしといてあげて」


……えっ


緊急事態じゃないの?
緊急オペは?

妄想でした。すべて

こんなにもこんなにも苦しいのに
こんなに身体が揺れて痙攣しているのに
こんなに呼吸が苦しくて心臓がドクンドクンしているのに
こんなに全身が尋常じゃないのに

異常なし……なの?


血液とか血圧とか脈拍とかーそんなんじゃとても測れない。
もっともっと身体の中枢部分がトラブっている感覚なのです。

車でたとえるならば、エンジンがいかれている感じ。
ボディのへこみも傷もなく、一見ピカピカの新車に見えるのに
エンジンが壊れて動かない、という状態。
パソコンでいうなら、マシン自体はきれいだけど
HDにダメージがあり、リセットするしか手がない状態

見た目では、わからない部分のダメージは
器械も人間も同じです。
キチンと調べてみないと解らないのです。
それもしないで、「異常なし」なんて簡単にいわないで!
緊急のアラームブザーが鳴りっぱなしの
私の身体は訴え続けていました。

投薬とか点滴とか、小手先の外科的措置では
とても治るような気がしない。。。。。。

ただ、わかることは
この状態が

私以外の人の目には、「普通」に映っているらしいこと
自分が危機と感じるこれらの症状は検査数値には表せないらしいこと
そして、この場に居合わせる医師にとって、
私は、ただパニックを起こして、精神に異常をきたしている患者
気休めの点滴でもしてほっておけば、そのうち落ちつくだろう。
と思われているらしいこと。


ただならない事態に陥ったのを知りました。

凍りました。

とんでもない世界に紛れ込んだようです。

ここは、日本語はおろか人が使う言葉が通じず
身振り手振りも通じず、心も通わず、
人の苦しみ、生き死ににすら無関心
まるで異次元空間です。

力を振り絞って、殺人鬼の手から逃れて、やっとの想いで
たどりついた、今度こそ助けてくれるはずの「病院」で、
またもや崖から突き落とされたのです。
白衣を着た無表情な人間達の手によって

だんだん生の実感が薄れてきました。

自分と目に見える世界の間が透明なベールのようなもので仕切られ、
自分が存在する実感がまるでなく、
目の前に見える世界が異次元のよう。

自分の意識が身体から抜け出して、
自分の行動を他人事のように、客観的に外から見ているような気がする……
幽体離脱ってこんな感覚なんだろうか。

もう、なんか、すべてが、どーでもいい。
生きているのか死んでいるのか、すべてが希薄に感じられ。
「死」って決して恐いものじゃないんだな~~
生と死の境ってこんなにもあいまいなものなんだな~~。


その時。
それまでチクタクチクタクと
当たり前の日々の時間を、当たり前に刻んでくれていた時計は
止まりました。

代わりに別な時計が動きだしたのです……。

(この項一応、完)


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12 コメント

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怖すぎ・・・ (teapot773)
2008-02-17 17:48:22
こんにちは。
怖すぎてコメントできません・・・

私の場合は、A病院からストレッチャーでB病院の救急に搬送されて、A病院のS医師も付き添ってくれて、「発作なれしてるので・・・」と言い訳するセリフを聞いていました。
そこに専門の素晴らしい先生がいらしたのが幸いでした。

医者に気づいてもらえなければ見落とされる場合はいっぱいあると思います。
医者も所詮人間、でもとにかくこの「脳脊髄液減少症」のことを、医者はもちろん世の中の人全員に知ってもらいたいと思います。

私に何ができるでしょうか??
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怖かった~! (のぶ)
2008-02-17 21:52:23
いつも応援ありがとうございます

この病気の方々は、大なり小なり、似た経験があるかもしれません。

多彩すぎる症状に加えて、医師や周囲の無理解と闘い、経済的負担も大きくて。

その辺りが、さらに過酷さを増しているんですよね。

多くの方に病気の存在を知ってもらいたい

のも確かにあるのですが、現代医学のあり方にも疑問を感じています。



数値や画像を盲信して、目の前の患者を全く見ていない。

声を聞いていない医師が多すぎます。



teapotさん、医療関係のお知り合いはいらっしゃいませんか?

私は一人でも多くのドクターに、この患者としての生の声を伝えていきたい、と思っています。

ご協力頂ければ有難いです。お言葉に甘えちゃいますね。





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Unknown (teapot773)
2008-02-17 22:30:06

数値や画像を盲信して、目の前の患者を全く見ていない。

これはありますね~
電子カルテになって、医者は入力に夢中で、患者の顔も見ないし手も触れない。
場合によっては好都合なので希望の薬を希望通りに処方してもらうこともありますが、脳脊髄液減少症やそのほかの診断が難しい病気の場合は大変なことになりますね。

>医療関係のお知り合いはいらっしゃいませんか

とりあえず年賀状交換している先生にはこのお正月に書きましたよ~
じゃもうちょっとプッシュしてみるか・・・って脳じゃなく心臓の先生なんですけどね

ネットの世界だけじゃなくリアルに発信しなきゃと思います。
てっとり早いのはやっぱりテレビ系ですかね。
ドキュメンタリーのほうのうすい知人もいることはいるんですが、視聴率とってなんぼ、でやってる業界だからなかなか。。。
ちょっと考えましょうね。



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teapot773さんへ (ゆめ)
2008-02-18 09:55:06
のぶさん、横レス失礼します。
teapot773さん、ぜひ、心臓の先生にもお伝えください。

脳脊髄液減少症は、心臓発作のような症状が出ます。

脈が急に速くなったり、飛んだり、逆に遅くなったり、
狭心症のような心臓が締め付けられ絞られる苦しさ、
呼吸困難、

そんな症状があっても、病院に検査を受けにいけるぐらい回復している時には、検査になかなかその異常の証拠がでません。

つまり、
こういう心臓病のような症状を訴えてくる患者で、
検査しても、その症状の原因になりそうな異常らしい異常がないばあい、または異常がたまたま数値に出ても、病名がはっきりしない場合、
脳脊髄液減少症である可能性もあるのです。

心臓の異常は、心臓自体に異常があることのほかに、
心臓の動きを管理する大元の脳が異常な状態に置かれている可能性だってあることを、
心臓専門医の皆様に、忘れてほしくはないのです。

脳脊髄液減少症の早期発見、早期治療のためにも、
心臓の症状からも、早期発見できるように、
心臓専門医にも
「脳脊髄液減少症でも、心臓疾患のような症状が出る。」
という事実を、もっともっとどうか知ってもらいたいのです。

どうか、よろしくお願いします。

私やのぶさんのように、症状を訴えても訴えても、
「異常なし」とほったらかしにされて、白衣の人たちから冷笑される、恐ろしい体験をする患者をこれ以上増やさないためにも・・・。

返信する
つづき (ゆめ)
2008-02-18 10:05:08
実は土曜は、
心臓の苦しさで、もう、死にたいと思うほどでした。

生理前の一時的な悪化でしたが・・・・・
本当に七転八倒する苦しさです。

健康な人がいきなりこの症状を体験したなら、間違いなく、心臓病と勘違いして救急車を呼ぶことでしょう。

いつもの症状だと知っているから、じっと耐えます。

見た目健常者、本人重病者、そのアンバランスさの招く、恐ろしさといったら・・・・・
体験した者にしかわかりません。

脳脊髄液減少症は医師や社会にまともに「病人」として相手にされないという、
今までにないほどの非常に不思議で、理不尽な
「見えない怪我」が原因で起こされる「病」です。

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teapot773さん (のぶ)
2008-02-18 18:47:20
こうやってteapot773さんが理解して下さるだけで、
ブログにリンクを貼って下さるだけで感謝です

1人が知る事ってことは何万人もの人に伝わる事
だと思っています。
特別な活動をして頂かなくても
お知り合いや友人の友人の方などが
「体調が悪くて引きこもり」とか「事故後うつ病になったらしい」とかのお話をお聞きになった時に
もしや~~

と思い当たって下さったら、それで充分なんです。
そういう方が1人でも増えてくれるといいな~~
返信する
動悸しますよね。 (のぶ)
2008-02-18 18:57:26
土曜日はお辛かったのですね。
確かに、この病気は毎日毎日が、自分との闘いです。
いつ救急搬送されてもおかしくないですね

でも、私もゆめさんと同様に
病院でさらに悪化させられる、という悪夢を経験してしまっているので、
じっと耐えます。
だってER搬送されても、行くところがな~~い

心臓の症状、私もあります。
不整脈みたいな感じで、超頻脈になったり
安静時のいきなりの動悸もしょっちゅうです
心臓あたりが、外に飛び出しそうな勢いで
どく~~~~~ンと高鳴る事も

ひょっとして、私、誰かに恋してる
返信する
動悸でなくて、 (ゆめ)
2008-02-18 19:55:31
人に恋してドキドキしてみたいですよね~
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動悸・胸痛・不整脈? (white_moon618)
2008-02-18 22:01:35
こんばんわ。

まだまだ背中から肩にかけての痛みが消えない私ですが、直近のコメントを読んで、かれこれ10年ほど前のことを思い出しました。

当時、胸痛や不整脈のような症状があり、何か心臓に異常があるのではないかと疑っていました。
大学卒業前に就職内定先の健康診断で心電図の検査を受けたのですが、結果は何の異常も無し…。
いつものように原因不明のまま片付けるしかなかったのでした。
その後症状はあまり気にならなくなっていった(体が順応した?)のですが、去年受けた1回目のBP後に、同じような症状が再発しました。

振り返れば、あの胸痛などの症状は脳脊髄液減少症の症状だったのだと確信できるのですが、なぜBP後に再発したのか…。
私の憶測ですが、1回目のBPで腰椎部分の漏れがふさがったことにより、胸椎付近での漏れがひどくなったために起こったのではないかと思っています。

また徐々に体は順応していくのでしょうが、主治医との相談で、2回目のBPについても検討中です。

いちばん支障のある頭ボケボケ状態も早く軽快してくれれば良いのですが…。
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white_moon618さん、こんにちは (のぶ)
2008-02-19 07:56:04
こうして、皆さんのコメントお読みしてると
心臓や呼吸の苦しさを抱えている方
結構多いですね~~

でもそれが脳脊髄液減少症の症状の場合は
検査で異常なし、と言われてしまう。
私も、いきなりの動悸にびっくりして、
ドクドクしながら近くの内科へ駆け込み
心電図をとってもらった事があります。
が、頻脈は確認してもらえたのですが
「まっ、心配ないでしょ!自律神経失調症の症状だね」
と軽くあしらわれました

心臓医や内科医のドクターにも、是非認知してもらいたいです。

white_moon618さんは胸椎にまだ漏れがあるのですか?
そのために引き起こされている、心臓の症状だと感じていらっしゃるのですね。
ほんとに、まあ、色々な症状が現れる病気ですね。
毎日毎日飽きる事がありません
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