あるマーケティングプロデューサー日記

ビジネスを通じて出会った人々、新しい世界、成功事例などを日々綴っていきたいと思います。

大統領の陰謀

2007-08-14 15:34:39 | 好きな映画
こんにちは。

学生時代に見た映画で、一番強い影響を受けたのが『大統領の陰謀』です。

1972年6月、ワシントンのウォーターゲート・オフィス・ビルの5階にある民主党全国委員会に5人の男が侵入し逮捕された事件を、ワシントンポストの新人記者2人が執拗に追っていくうちにウォーターゲート事件の全貌が明らかになっていく過程をドキュメントタッチで描いたこの映画は、1976年のアカデミー賞で助演男優賞と脚本賞を受賞しました。

この映画の迫力は、何といってもダスティン・ホフマンとロバート・レッドフォード演じるワシントン・ポスト記者がディープスロートという情報提供者(※その後ディープスロートの正体は当時のFBI副長官マーク・フェルトと判明)に助けられながら、司法省やFBIを巻き込んだ巨大不正にたどりついていく過程です。

権力を恐れなかなか口を割らない取材対象者に、あの手この手でアプローチし、細かい証拠を積み上げながら、ついにニクソンの辞任にまでこぎつける―それはまるで、ダムに小さなヒビが入り、そこから崩れ、そして最後にはダム全体が決壊するプロセスと同じ感じがします。

この映画を見て強く感じたのは、真実に近づいていくその迫真の取材手法もさることながら、やはり権力に屈しないジャーナリズム精神です。

映画の最後の方に、2人が深夜ワシントン・ポストの主幹の家に行くシーンがあります。

◆2人が家で会うシーン
(※ボブ・ウッドワードが大音響でレコードをかけ、タイプを打つ)

“ディープ・スロートは、我々の生命も危険と言った”
“監視 盗聴 スローンから話を聞いた”
“大陪審にホールドマンのことを言う気だった”
“だが だれも彼のことを聞かなかった”

◆2人がその後主幹の家に行って話をするシーン

「なぜ電話しない」
「危険です。外で話をしましょう。電子的監視が。」
「だれがだ」
「私達の生命も危険です」
「司法省情報は?」
「“危険なら電話を切るな”と勘違いした。でもホールドマンが秘密資金のボスです。スローンにはだれも聞かなかった」
「もみ消しは組織全体のため。すべての影の行動と諜報社会全部を」
「生命も保証されないか。ほかに?」
「皆が一味」
「最近の世論調査だと、国民の半分がウォーターゲートを知らない。疲れたろうな。当然だ。早く帰れ。風呂で15分ほど休んだら、すぐに仕事だ。この圧力は君らのせいだ。だが、守るべきは憲法の修正第一条。報道の自由、この国の未来。それはいいが、またしくじると本当に怒るぞ」

何度見ても、記者魂を高ぶらせてくれる名作だと思います。

仕事の本質が学べるドキュメンタリー映画 『アルマーニ』

2007-07-27 22:40:10 | 好きな映画
こんばんは。

仕事のモチベーションを上げたい時に愛用しているのが、あのジョルジオ・アルマーニのドキュメンタリー映画『アルマーニ』です。

世界33ヶ国で249店舗(※2003年時点)を展開する68歳のアルマーニが会社を設立したのは、40歳の時。

世界を飛び回って仕事をする彼のリアルな姿を1年間追ったこの作品では、コレクション直前のチェックでスタッフを怒鳴りつけるシーンから製造現場で職人をねぎらうシーン、家族とのバカンスでリラックスするシーンまで幅広いその素顔を浮き彫りにしています。

ミラノ大学の医学部で医者を志しながら恋人の事故死を機にファッション界に転身し、デザイナーとして成功した後はパートナーのセルジオ・ガレオッティの病死という数奇な運命に見舞われたアルマーニ。

その後の長いスランプを乗り越えた今日のアルマーニの成功、それは一切の妥協を許さない現場主義とアルマーニイズムの浸透だと思います。

12年間も想いを馳せ、ようやく実現したフランスパリヴァンドーム広場への出店。そこでの彼の想いとスタッフのディレクションシーンを、一部ご紹介します。

ヴァンドーム広場のショップを新装開店する
私には歴史的な店だ
今から12年前に この広場への進出を決めた

固い決意だった

ここには 高級宝飾店が立ち並ぶ
それと肩を並べるプレタポルテの店だ

12年は苦労の連続だった
条件が変るたびに 対応に追われた

この12年で色々あったよ

(※アルマーニがお店のスタッフに指示するシーン)

照明が高すぎて よく見えない
シンプルなメタル素材だな

これはマズイ
グレーは単品ならいいが 黒にかえろ

色落ちしていないか?大丈夫か

(※女性記者のコメントシーン)

大事な決定はすべて アルマーニが下すの
側近がいても―
結局最後には―
ビジネス帝国を率いる総帥が決めるのよ

最高責任者ね
ジョルジオが最終決定を下すわ
宿命みたいなものね
本人もわかっているし 楽しんでいると思うわ

独裁者と言われても 彼が決めることよ
イエスかノーか

(※別の編集者のコメントシーン)

事業が成功したのは―
彼にカリスマ性があるからだ

彼の思想が お店の隅々まで行き渡っている
“僕好みの店だ”なんて 言っちゃいけない

すべてジョルジオの美意識が貫かれている

ビジネスの行方は 彼のセンスと判断にかかっている

客が店を気に入ろうが すぐ立ち去ろうが
彼の作った店だ

この映画には、ジョルジオ・アルマーニの側近が語るシーンは全く出てきません。彼自身の率直な言葉と、客観的な業界のプロの言葉によって構成されているので、自画自賛的なトーンが全くないのです。

だからこそ、“本物のプロフェッショナルとは何か”という命題が見事に浮き彫りになっているのだと思います。

アイヴァン・F・ボウスキーがモデルの『ウォール街』

2007-07-15 05:00:25 | 好きな映画
おはようございます。

ここのところ梅雨と台風で、ずっと雨続きですね。

私の学生時代にヒットし、今日の日本を予感させた映画に『ウォール街』があります。

監督は『プラトーン』や『7月4日に生まれて』でアカデミー監督賞を2度受賞し、『JFK』や『ニクソン』なども撮ったオリバー・ストーンです。エール大学を1年で中退し、ベトナム戦争に従事。プラトーンがその時の経験をベースに作られたのは有名な話です。彼は除隊後、ニューヨーク大学であのマーチン・スコセッシに映画制作の薫陶を受けています。

マイケル・ダグラス演じる主人公の投資銀行「ゲッコーアンドカンパニー」社長ゴードン・ゲッコーのモデルは、1986年インサイダー取引でSEC(アメリカ証券取引委員会)に逮捕されたアイヴァン・F・ボウスキーと言われています。

当時ボウスキーの住まいはニューヨーク市郊外の高級住宅地ウェスチェスター郡にあり、200エーカーの土地に寝室が10もある邸宅を構えており、夜は2~3時間しか睡眠をとらず、毎朝4時半に起床してマンハッタンへ向かう生活だったそうです。

また、当時の運転手付きリムジンには自動車電話が3台常備されており、市内までの3時間のドライヴの間、車内からの電話で企業幹部たちの朝のまどろみを破ると言われました。五番街のオフィスには、300回線もの電話があり、ボウスキーはデスクに向かって立ったまま、電話機のプッシュ・ボタンを押しつづけ、数台のヴィデオ・スクリーンを注視して、株の値動きを追い、情報とコーヒーとを絶え間なく飲み下し、一瞬の判断によって数百万ドルを稼ぎ出していたそうです。

そんな絶頂期の1985年6月、ボウスキーはカリフォルニア大学バークレー校で経営学部大学院の卒業式に記念スピーカーとして招かれています。そこでのスピーチがモデルになった映画『ウォール街』のハイライトシーンが以下です。(※映画ではテルダー製紙の乗っ取りを狙うゲッコーが株主総会において最大株主として発言するシーン)

(経営陣の発言シーン)

社は南米国家のように負債にあえいでいます
株主の皆さん だまされないで下さい
ゲッコー氏が社を乗っ取れば損をするのはあなた方株主です
彼の株式買い取り公示を拒否し現経営陣による社の立て直しを支持して下さい

(ゲッコー氏の発言)

テルダー製紙の最大株主として発言の機会を与えられた事を感謝します
我々はファンタジーではなく 政治と経済の現実を見るべきです

アメリカは 今や世界の二流勢力に落ちました
その貿易赤字と財政赤字はすでに悪夢です

我が国が降盛を誇った自由市場全盛の時 社は株主に責任を負いました
カーネギー メロン等の大財閥も 金を投資してくれた株主に責任を負いました

最近の経営者は 社に利害を持っていません
ここに座っている連中の持ち株は3%以下です
社長の持ち株は1%以下
100万ドルの年俸は 別の会社に投資しています

会社を持っているのは あなた方株主です
なのに官僚主義者たちにだまされている

彼らは昼からステーキ
会社のジェット機でバカンス旅行
テルダー製紙は現在 年俸20万を越す副社長が 何と33名います

私は2ヶ月かけ 彼らが何をしたのか調べました
結果は “不明”です

分かった事 昨年だけで社が失った金は1億1,100万ドル
その半分は副社長同士の連絡書類の経費でしょう

最近のアメリカ企業の法則は “適者生存”ではなく“不適格者生存”です
私が思うに 不適格者は排除すべきです

私は最近 7つの企業の経営にかかわりました
250万の株主に 計120億ドルを還元しました

私は企業の破壊者ではない 解放者です!

忘れないで下さい

言葉は悪いかもしれませんが “欲”は善です

“欲”は正しい
“欲”は導く
“欲”は物事を明確にし 道を開き 発展の精神を築きます

“欲”には いろいろあります
生命欲 金銭欲 愛欲 知識欲 人類進歩の推進力です

“欲”こそ…
見てて下さい

テルダー製紙だけでなく “株式会社USA”を立て直す力です


オールバックにダブルのスーツが似合うマイケル・ダグラス演じるこのシーンは当時大きな反響を呼び、オリバー・ストーン監督は過剰な資本主義による倫理観の崩壊に反対する立場だったにも関わらず、ゴードン側の人間を増やす結果になってしまったことに大変遺憾だと述べているそうです。

ちなみにこの迫真の演技でアカデミー主演男優賞を獲得したマイケル・ダグラスは当時、ウォール街の人間に会う度にゲッコー役として大人気だったそうです(笑)。

村上ファンドやスティール・パートナーズの例を持ち出すまでもなく、既に20年以上も前にこんな映画が作られた国の金融のプロが三角合併を機にやってくる―そのリアリティを勉強するには、映画『ウォール街』は格好の教材だと思います。

スコセッシアカデミー受賞作 『ディパーテッド』

2007-07-10 10:15:36 | 好きな映画
こんにちは。

今村昌平監督を師と仰ぐマーチン・スコセッシ監督が本年のアカデミー賞で作品賞、監督賞など4部門を受賞したのが『ディパーテッド』です。

映画の冒頭で、僕自身も大好きなローリング・ストーンズのギミー・シェルターの曲が流れながらの、アイリッシュ系マフィアのボス役ジャック・ウィルソンの台詞がとても印象的です。

俺は環境の産物じゃない
環境が この俺の産物なのだ
昔 教会があった
少なくとも役には立っていた

差別は憎しみを生むだけだ

コロンブス騎士会はイタリアン・マフィアだ
街の一角を牛耳ってる

アイルランドのあの男が大統領になるまで―
俺たちは20年も仕事がなかった

黒人はわかっていない
俺たちアイリッシュはそこが違う

誰も与えない
自分で奪うんだ

舞台は、ケネディの公民権運動の1970代から現代に至るまでの、ボストン南部“サウシー”。

自らもアイリッシュ系である抑揚の効いたジャック・ニコルソンの渋い声が、最高の序章になっているこの映画は、ニコルソン扮する大物マフィアの撲滅作戦を巡って、警察内部に侵入したスパイと、犯罪組織に侵入したもう一人のスパイの攻防と葛藤を描いています。

個人的には、ハマリ役のジャック・ニコルソンのアクの強い演技と狡猾で細心な警官を演じるマット・ディモンの悪役ぶりが気に入りました。

ストーリーも最後の最後まで気が抜けず、非常に楽しめる構成になっています。

スコセッシチームの完成度の高い仕事ぶりが、4部門の受賞につながった名作と言えると思います。

ラストキング・オブ・スコットランド

2007-04-08 22:40:39 | 好きな映画
こんばんは。

本日は、主演男優のフォレスト・ウィテカーがアカデミー主演男優賞を受賞した映画『ラストキング オブ スコットランド』を観てきました。

この映画は、30万人を虐殺したと言われているウガンダの独裁者イディ・アミンのリアルな素顔を、実際に側近として仕えたスコットランドの青年医師の視点で描いた作品です。

舞台は、1971年のウガンダ。スコットランドの医学校を卒業して間もない青年ニコラスが、医師としての理想に燃え、クーデター直後のウガンダの地を踏むところから始まります。

偶然道中でアミンの怪我を手当てしたことがキッカケで、ニコラスは大統領の主治医に任命されますが、フランクで茶目っ気のあるアミンとは全く異なる圧制者としてのアミンの素顔に気付くのに、そんなに時間はかかりませんでした。

イギリスのバックアップを受けてクーデターに成功し、最高権力を手に入れた瞬間から、人格が変っていくアミン…。

この映画の一番の見所は、庶民的でユーモラスな人気者アミン、疑心暗鬼で臆病で孤独な政治家アミン、自分の政治的延命のためなら人命の抹殺を何とも思わない虐殺者アミンといったその多面性を見事に表現したフォレスト・ウィテカーの演技力です。

この映画を観て、人間というものは誰しもが内にアミンと同じ残虐性を秘めているものであり、それを制御し人間が人間らしくなるのは、家庭や教育、宗教、倫理といった文化の力だと痛切に感じました。

モサドの実話 ミュンヘン

2007-03-13 01:47:42 | 好きな映画
こんばんは。

気に入った映画は、何回観ても面白いものです。

最近ハマっているのが、スピルバーグ監督の作品『ミュンヘン』です。

原作はジョージ・ジョナス著「標的は11人―モサド暗殺チームの記録」で、それらをもとにピュリッツアー賞を受賞し本作で初映画脚本に挑んだトニー・クシュナーと「フォレスト・ガンプ/一期一会」でアカデミー脚本賞受賞のエリック・ロスが緊張感溢れるストーリーを展開しています。

物語は、1972年のミュンヘンオリンピックで11人のイスラエル代表選手がアラブのテロリストに殺され、憤怒に駆られたイスラエルは、メイア首相自らこの首謀者11人を抹殺する決断を下します。そして5人からなる暗殺チームが秘密裡に結成され、暗殺が次々と実行されていくのです。

この映画は、暗殺チームの主人公の目を通して、国家への忠誠心、家族の絆、殺し合いのむなしさ等を浮き彫りにしていきます。

実際に暗殺を手掛けた人間の実話をベースにしているだけに、その手法はもちろん心理的な苦悩の部分までかなりリアルに描かれており、自分がこのような状況下に置かれたら、まず耐えられないと思いました。

まわりを海で囲まれた平和な国日本で暮らしていると今イチピンときませんが、世界の諜報戦では当たり前のことなのでしょう。

この事件が起こった時代を再現するために、30年前のヨーロッパとしてハンガリーの首都ブタペストが撮影に使われたそうですが、そういった製作裏話も興味深い一本だと思います。

最高!世界最速のインディアン

2007-02-05 04:27:02 | 好きな映画
こんばんは。

あの『ハンニバル』のレクター博士役で有名なアンソニー・ホプキンスが主演した話題作、『世界最速のインディアン』を銀座で観てきました。

週刊文春で紹介されていた記事の中でおすぎ氏が絶賛していたのと、確か雑誌アエラで今回の監督ロジャー・ドナルドソンの「バートと会ってから34年。納得のいくビジョンで創れるまで待ち続けた。資金調達には1年かけた。お袋に見せれる映画が、やっとできたんだ」というコメントに魅かれたのがキッカケです。

内容は、想像を遥かに超えていました。

実話に基づいて作られたこの映画の主人公は、バート・マンロー、62歳。1899年ニュージーランドで生まれた伝説的ライダーである彼は、21歳のときに出会ったバイク“1920年型インディアン・スカウト”に惚れ込み、ボロ納屋の中で自らの手で改良し続けます。

そして1962年にバイクの最高速度を競うイベント、アメリカのボンヌヴィルの塩平原で開催される“スピード・ウィーク”に初挑戦。その後も狭心症でドクターストップをかけられながらも毎年のように出走し、40年以上もかけてスピードを追求した“インディアン”で次々と記録を塗りかえ、1967年、ついに1000cc以下のクラスで世界最速記録を樹立!しかも、この記録は未だに破られていないのです。

伝説のバイク“インディアン”とともに時速300キロの世界に挑むバート・マンローの姿は、観る者全てに勇気と感動を与えてくれます。

愛するお手製マシンが安全性テストで「前代未聞のポンコツ」と笑い飛ばされ、おまけに事前エントリーを忘れて出走資格なしと宣告されしまうトラブルがあったりして、バートの憎めない人柄が映画の随所に出てきます(笑)。

40歳で会社を設立したジョルジオ・アルマーニ、40代で小説を書き始めた松本清張など、人生の中盤から行動を起こして巨匠と呼ばれるようになった人は意外に結構いたりするものですが、このバート・マンローも負けていません。

この映画を観終わった時、あのバージングループを立ち上げたリチャード・ブランソンの「人生はチャレンジし続けてこそ、面白いんだよ」という言葉が、ふと頭をよぎりました。

究極の名作 『ゴッドファーザー』

2005-07-24 14:36:21 | 好きな映画
久しぶりにお気に入り映画の横綱、『ゴッド・ファーザー』をDVDで観ました。

部屋の電気を全て消してホームシアターで観ると、音楽の良い映画は耳に染み渡ります。

この映画はあまりにも有名な名作なので詳細は省きますが、この作品で一番印象的なシーンの一つに、マーロン・ブランド演じる父親と、アル・パチーノが演じる息子の対話のシーンがあります。


「わしは一生ファミリーを見てきた。裏の世界でだが…。どんな大物にも踊らされることはなかった。わしの人生だ。悔いはない。だが、お前の時代は表に出て人を繰るべきだ。コルレオーネ上院議員…。コルレオーネ知事…。」

「僕はなるよ。」

「もうわしは、何もしてやれん。」

「大丈夫さ。見ててくれ。」 


父と息子の世代交代を感じさせるこのシーンは、なかなか情緒深い趣が漂っています。

この映画を撮ったコッポラは、ゴッドファーザーの三部作は、イタリア系アメリカ人の自分と重なる“コルレオーネ家のホームムービーだった”と語っています。

組織間の勢力争い、タフな相手との交渉、権力闘争、家族愛、裏切り…。

この映画が今なお多くの人の胸を打つのは、“今の時代にも十分通用する普遍性”があるからではないでしょうか。

これを起業に置き換えてみると、最初は仲の良い人間と組み(創業メンバー)、人がやらないことでお金を作り(原資・ベンチャーキャピタル)、メジャーになるにつれて外と組み(提携・買収)、正業にも進出(公開)していく。

つまりゴッドファーザーという映画は、実は起業家のための格好の教材だったのです(笑)。

PS.ちなみに“同族経営の破綻”というテーマは、パートⅢで描かれています

くたばれ!ハリウッド

2005-06-12 03:41:04 | 好きな映画
今日は、『くたばれ!ハリウッド』というお気に入り筆頭格の映画をDVDで観ました。

この映画は、パラマウント映画のトップであり「チャイナタウン」「ある愛の詩」「ゴッド・ファーザー」のプロデューサーだった、ロバート・エバンズの実話をベースにした作品です。

60年代のパンツルックを流行させた会社の副社長だったエバンズは、ある日仕事をさぼってホテルのプールで泳いでいたところ、偶然大物女優と出会い、それがキッカケで映画界に入ります。

しかし子役の経験はあったものの演技が上手くない彼には、すぐ限界がやってきます。

そこで、彼は俳優からプロデューサーへの転進を決意します。

「自分でよくわかっていた。私は三流の役者だった。第2のポール・ニューマンにはなれない。私がなりたかったのは、第2のダリル・ザナックだ。60年代、私はそのゴールに向けて突っ走った。」

※ダリル・ザナック…当時の超大物プロデューサー

彼は次々とヒットを飛ばしますが、ゴッドファーザーに没頭するあまりスティーブ・マックイーンに奥さんを取られたり、麻薬で摘発されて業界から干されたり、殺人事件に巻き込まれたりと散々目に会い、一時は精神病院に入らざるを得ないほど追い込まれます。

しかし、持ち前の不屈の精神でカムバックを果たすのです。

そこには親友ジャック・ニコルソンがエバンズが手放した屋敷を取り戻すためにフランスの事業家に直接会いに行って直訴するというエピソードがあったり、かつての後輩の暖かい配慮があったりと、様々な人間模様があるのです。

“自分の夢って、一体何だろう?”“本当に今のままで大丈夫だろうか”“もうダメかも知れない”

そんな気持ちになった時でも、とても元気にしてくれるのが、この映画なのです。

ここには、一人の男の“ダンディズム”と“美学”があります。

ブラックホークダウン

2005-06-09 23:59:02 | 好きな映画
今日は、なかなか気持ち良い天気でしたね。

お昼に、ある役員の方と一緒にランチ。
そのお店の板前さんと役員の方が同郷であることが、会話の流れで発覚!
ちょっと盛り上がりました。

夕方には、あるコンサルティング会社の社長と原宿で打ち合わせ。
その方の昔乗っていた車が、以前私が乗っていた車と同じであることがここでは発覚!

車種だけでなく、色、バージョン、聴いていたCDまで同じでした(笑)。

大きなプロジェクトに発展する可能性のある話も出て、非常に濃密な時間でした。

オープンカフェでの打ち合わせって、なかなかいいですね。
急に入った電話に小声で出ても、そこそこイイ感じの騒音で中和されるのでナイスです! 

家に戻った後は、久しぶりに名作『ブラックホークダウン』をDVDで鑑賞。

監督は「ハンニバル」のリドリー・スコット。
製作は「パール・ハーバー」のジェリー・ブラッカイマー。

最強のコンビが組んで作ったこの映画は、1993年のソマリアで起きた壮絶な市街戦の模様を生々しい体感映像で再現した戦争映画です。

いい映画は、ホント何回観ても苦にならないですね。