こんにちは。
学生時代に見た映画で、一番強い影響を受けたのが『大統領の陰謀』です。
1972年6月、ワシントンのウォーターゲート・オフィス・ビルの5階にある民主党全国委員会に5人の男が侵入し逮捕された事件を、ワシントンポストの新人記者2人が執拗に追っていくうちにウォーターゲート事件の全貌が明らかになっていく過程をドキュメントタッチで描いたこの映画は、1976年のアカデミー賞で助演男優賞と脚本賞を受賞しました。
この映画の迫力は、何といってもダスティン・ホフマンとロバート・レッドフォード演じるワシントン・ポスト記者がディープスロートという情報提供者(※その後ディープスロートの正体は当時のFBI副長官マーク・フェルトと判明)に助けられながら、司法省やFBIを巻き込んだ巨大不正にたどりついていく過程です。
権力を恐れなかなか口を割らない取材対象者に、あの手この手でアプローチし、細かい証拠を積み上げながら、ついにニクソンの辞任にまでこぎつける―それはまるで、ダムに小さなヒビが入り、そこから崩れ、そして最後にはダム全体が決壊するプロセスと同じ感じがします。
この映画を見て強く感じたのは、真実に近づいていくその迫真の取材手法もさることながら、やはり権力に屈しないジャーナリズム精神です。
映画の最後の方に、2人が深夜ワシントン・ポストの主幹の家に行くシーンがあります。
◆2人が家で会うシーン
(※ボブ・ウッドワードが大音響でレコードをかけ、タイプを打つ)
“ディープ・スロートは、我々の生命も危険と言った”
“監視 盗聴 スローンから話を聞いた”
“大陪審にホールドマンのことを言う気だった”
“だが だれも彼のことを聞かなかった”
◆2人がその後主幹の家に行って話をするシーン
「なぜ電話しない」
「危険です。外で話をしましょう。電子的監視が。」
「だれがだ」
「私達の生命も危険です」
「司法省情報は?」
「“危険なら電話を切るな”と勘違いした。でもホールドマンが秘密資金のボスです。スローンにはだれも聞かなかった」
「もみ消しは組織全体のため。すべての影の行動と諜報社会全部を」
「生命も保証されないか。ほかに?」
「皆が一味」
「最近の世論調査だと、国民の半分がウォーターゲートを知らない。疲れたろうな。当然だ。早く帰れ。風呂で15分ほど休んだら、すぐに仕事だ。この圧力は君らのせいだ。だが、守るべきは憲法の修正第一条。報道の自由、この国の未来。それはいいが、またしくじると本当に怒るぞ」
何度見ても、記者魂を高ぶらせてくれる名作だと思います。
学生時代に見た映画で、一番強い影響を受けたのが『大統領の陰謀』です。
1972年6月、ワシントンのウォーターゲート・オフィス・ビルの5階にある民主党全国委員会に5人の男が侵入し逮捕された事件を、ワシントンポストの新人記者2人が執拗に追っていくうちにウォーターゲート事件の全貌が明らかになっていく過程をドキュメントタッチで描いたこの映画は、1976年のアカデミー賞で助演男優賞と脚本賞を受賞しました。
この映画の迫力は、何といってもダスティン・ホフマンとロバート・レッドフォード演じるワシントン・ポスト記者がディープスロートという情報提供者(※その後ディープスロートの正体は当時のFBI副長官マーク・フェルトと判明)に助けられながら、司法省やFBIを巻き込んだ巨大不正にたどりついていく過程です。
権力を恐れなかなか口を割らない取材対象者に、あの手この手でアプローチし、細かい証拠を積み上げながら、ついにニクソンの辞任にまでこぎつける―それはまるで、ダムに小さなヒビが入り、そこから崩れ、そして最後にはダム全体が決壊するプロセスと同じ感じがします。
この映画を見て強く感じたのは、真実に近づいていくその迫真の取材手法もさることながら、やはり権力に屈しないジャーナリズム精神です。
映画の最後の方に、2人が深夜ワシントン・ポストの主幹の家に行くシーンがあります。
◆2人が家で会うシーン
(※ボブ・ウッドワードが大音響でレコードをかけ、タイプを打つ)
“ディープ・スロートは、我々の生命も危険と言った”
“監視 盗聴 スローンから話を聞いた”
“大陪審にホールドマンのことを言う気だった”
“だが だれも彼のことを聞かなかった”
◆2人がその後主幹の家に行って話をするシーン
「なぜ電話しない」
「危険です。外で話をしましょう。電子的監視が。」
「だれがだ」
「私達の生命も危険です」
「司法省情報は?」
「“危険なら電話を切るな”と勘違いした。でもホールドマンが秘密資金のボスです。スローンにはだれも聞かなかった」
「もみ消しは組織全体のため。すべての影の行動と諜報社会全部を」
「生命も保証されないか。ほかに?」
「皆が一味」
「最近の世論調査だと、国民の半分がウォーターゲートを知らない。疲れたろうな。当然だ。早く帰れ。風呂で15分ほど休んだら、すぐに仕事だ。この圧力は君らのせいだ。だが、守るべきは憲法の修正第一条。報道の自由、この国の未来。それはいいが、またしくじると本当に怒るぞ」
何度見ても、記者魂を高ぶらせてくれる名作だと思います。