オーディオ彷徨録~JBL4331AからALTEC620A~

今までのオーディオの改良や音楽の遍歴に、今後の改善も紹介。いい音に繋がる方法を色々模索したことや、好きな音楽を紹介する。

タイムアライメント~高音

2017-01-13 12:37:46 | タイムアライメント
 これを紹介するには、岐阜県にお住まいの棚瀬様についてお話しすることから始めます。
 ■1)棚瀬様について
 と言いますのは、私がタイムアライメントをできるようになったのは、棚瀬様のHPを見たからなのです。
 2013年頃、4331Aに、2405Hを追加して評価し始めたが、タイムアライメントをするには、正弦波のシングパルスを出す必要がありますが、その方法がわかりません。
 数種のフリーソフト(TrueWave等)をダウンロードして、試しましたが、上手くシングルパルスが出ません。
 たまたま、棚瀬様のHPを見ていたら、efuさんのWG(Wave Gene)で、シングルパルスが出せるることがわかりましたので、直ぐにタイムアライメントが評価できるようになりました。
 棚瀬様は、PAを職業にしておられ、音響についてはプロであり、HPで良い音を出す方法を実験中心に詳しく説明して頂いており、非常に参考にさせてもらっています。メールもさせて頂き、貴重なるアドバイスも頂きました。
棚瀬様に感謝!

 ■2)タイムアライメントとは?
 タイムアライメントについては、ネットでも色々な説明があるので、それを見て頂いたら分かりますが、簡単に言うと複数のスピーカーユニットを鳴らす場合に、聴く人に対して、夫々のスピーカーとの水平距離が違うと聴く人に到達する音が時間差をもって届くので正確な原音が再生されないので、それを合わせてあげるのがタイムアライメントです。
 これを実現する方法は、2つあります。
 1)距離:一つ目の方法は、夫々のスピーカーの水平距離を合わせる方法です。これは、昔のテク二クス等のスピーカーメーカーがやっていました。テク二クスはリニアフェイズスピーカーシリーズと銘銘していました。
 下記URL参照
 http://audio-heritage.jp/TECHNICS/speaker/sb-7000.html
 2)時間:前にあるユニットに電気的に遅延をかける方法。これは、デジタルのチャンデバ等あれば実現できます。昔コイル等のパッシブ素子で遅延をかけていたユニットもあるようです。
 ■3)高音タイムアライメントの評価(2016年7月1日実施)結果。⇒本件は1/22に改訂版を発行しましたので、そちらもご覧下さい。
 ということで、620Aに2405Hを追加した時の、タイムアライメントの評価を紹介します。尚、この時は、チャンデバも2405H用アッテネーターも未導入です。

 クロスオーバーは、5~9KHzですので、5KHzの正弦波のシングルパルスを出して評価しました。

 評価は、右スピーカーで、①は620Aのバッフル面から2405Hが、19cm奥、②は、20cm、③は、20.5cm、④は、21cm、⑤は、22cm、⑥はそれらを纏めたグラフです。(尚、WGから電気的にでる正弦波のシングルパルスは、+スタートですが、最終的にオシロに出るのは、-スタート波です。)


 ⇒【結論】⑥のグラフから分かることは、20cm~20.5cmで合成波が最大になっていることです。従って、右側は、2405Hを620Aの上に置き、バッフル面から20.5cm奥においています。

 電気的な信号は、5KHzの正弦波の、シングルパルスです。一番左に出てくる2パルスが、スピーカーから出てきた波ですが、2パルスになるのは、2405Hのみにコンデンサー(HPF)を繫いでいるためと棚瀬様からアドバイスを頂きました。(2405H単体で既に2パルスとなっているのも同じ。620A側にもLPFを挿入すれば出ないようです。)LPFを入れて再評価することも別途考えます。少し右側に出てくる2~3集団の小さな波の方は、反射波と思われます。

 以下は、単体スピーカーのシングルパルス応答です。2405Hのシンバルはいい音してますよ。俗に言う所の、JBLの金物の音ですね。


 左側も、同様に評価した所、20cmとほぼばらつきの範囲に収まりました。

 ■4)評価時のミス
 この結果は、きれいに纏めていますが、実際は、620Aと2405Hを同相接続をしてしまい、結果が、14cmとなり、見た目の620Aのツイーターが、28cmは奥まっているのに半分の距離となるのは理論的におかしいと思って暫く聴いていたりしました。聴感でも何かすっきりしませんでしたが、逆相にしていない事に気がついて測定し直した次第です。
 逆相にして20cmに修正後は、聴感上も、定位がきっちりして、すっきりした音になっています。

 ■5)タイムアライメント評価時のF特についての注意点
これを実施した時に採った音圧の周波数特性を載せますが、まだルームアコースティック評価前ですので、右(R)側の100Hz手前にピーク&ディップが見られます。尚、20Hzまでフラットに成っているのはおかしいと思われる方がおられると思いますが、これは、部屋の反射波等で20Hz当たりが補われています。実際の聴取位置ではこうなりますが、ダイレクトにユニットの特性が出る、620A/4331Aから近い場所(50cm以内)にマイクを持っていくと、20Hzは、10db下りますが、4331AのJBLの無響室でのピンクノイズによるカタログデータでも10db落ちています。


 また、次回は低音部のタイムアライメントを紹介します。
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