オーディオ彷徨録~JBL4331AからALTEC620A~

今までのオーディオの改良や音楽の遍歴に、今後の改善も紹介。いい音に繋がる方法を色々模索したことや、好きな音楽を紹介する。

ALTEC 620A クロスオーバー周波数実測

2017-02-27 14:26:30 | オーディオ
 今回は、前回の2)で、クロスオーバー周波数が、公称1.5KHzというのが、ネットワークを分解して、Cの値で言うと、2.5KHzでないとおかしいと考えたのを検証しました。
 ■1)実験の風景
 先ずは、下記写真をご覧ください。

 上はネットワークを外したところです。それで、次は、緑線(ウーハーに繋がる)を外したところです。

 次は、赤線(ツイーターに繋がる)を外したところです。

 このようにして、各ユニット別のF特を採ってみました。

 ■2)各ユニット別のF特 (2017.2.27実験)
 R(右)側の620Aから紹介します。

 ①が、620Aの同軸ツイーターのみ、②は、ウーハーのみ、③は、620Aの同軸ツイーター、④は、全部を繫いだときです。尚、チャンデバCX2310は繫いでいますので、60Hz以下は、カットしています。
 ①と②からクロスオーバー周波数が、2.0KHzであることが判かります。尚、③で2405Hを追加したのに、高域が余り上がっていませんが、これは、80cmと低いマイク位置のため、音が隠れて弱まっているからです。このマイク位置を選択したのは、604-8Gの中心軸の延長線上にマイクをセットし604-8Gユニットの特性をダイレクトに採りたかったからです。次に、L(左)側のデータを示します。

 これもR側と同じ特性であり、クロスオーバー周波数が、2.0KHz位であることが判かります。また、スピーカー位置変更による定在波対策が済んでいますので、R側でも100Hz付近のピーク&ディップはありません。
 R側で見ると、①から減衰カーブは、3次の理論通りのー24db/OCTです。②は、ウーハーで2次ですので、-12db/OCTのはずですが、実際は、2KHzから4KHzの落ち方で見ると、-50からー90まで落ちているので、-40db/OCTとなります。これは、カーブがリニアではないですので、本来のウーハーの減衰カーブと、2次のー12db/OCTの合わせ業でしょう。つまり、ウーハーの上限マージンの限界で使っていて破綻はしていない最大限欲張りな使い方です。2Wayの上手い使い方の見本ですね。クロスオーバー周波数は、2.0KHzと読みました。(当初は、2.5KHzと見ましたが見直しました。2017.9.15)
 ALTECが、1.5KHzと公表したのは、何故でしょうか?これも推測の域を脱しませんが、38cmのウーハーを2.0KHzまで使っていると言えば常識的には、”上限を欲張りすぎている、そんなスピーカーは音が悪い”とスピーカーの専門家から叩かれることを恐れたのではと私は思います。でも、604-8GのM0が59g(これはALTECのエンクロージャー設計図面集のP5の604-8Gのページ記載で、Q0=0.23)ということが正しいとしたら、JBLの38cmの約1/2ですから強ち、低中音の高いところまで通用するかも知れませんね。
 こんなに簡単にウーハーとツイーターを別駆動できるなら、デジタルチャンデバを買えば、簡単に同軸のタイムアライメントが出来ます。でも現状の音で十分ですので、今はやる気はありません。
 この、LとRを見比べてみると、同じユニットを2度採ったと言っても判らない位特性が揃っています。当時のALTECの設計&製造精度&意識の高さを伺わせます。

 【旧 結論】
 私の部屋の620Aに使用している604-8Gのクロスオーバー周波数は、公称1.5KHzであるが、各ユニット別のサインスイープのF特から見ると、2.0±0.2KHzと推定される。

 ■3)インパルス応答による見直し(2017.9.15)
 インパルス応答のFFTを見直してみたら、アンプ差を7/7アップ分で確認した時に、近接(10cm)でFFTを採り、それでインパルス応答により、クロスがはっきり判った。以下データ。

 これから、クロスオーバー周波数は、1.8KHz辺りである。
 【新 結論】
私の部屋の620Aに使用している604-8Gのクロスオーバー周波数は、公称1.5KHzであるが、インパルス応答のF特から見ると、1.8KHzと推定される。
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ALTEC 620A

2017-02-26 17:36:46 | オーディオ
 今回は、ALTECの620Aについてお話してみます。

 ■1)620Aの一般説明

 先ずは、一般的な説明を下記します。

 これを見れば、103dbと音圧が大きく、同軸ユニット使用なので、定位が良いということが予想できます。また、604-8Gユニットを使っていますが、これは15インチの紙のコーン紙のウーハーと、ダイヤフラム(アルミ合金製と記憶)を抱いたツイーターが同軸になっています。

 ■2)604-8Gのネットワーク
 この604-8G用のネットワークは、ネットで色々回路が出ていましたが、見る資料毎にLやCが違った値でしたので、分解して調べてみました。以下が、右のネットワークの写真です。

 フィルムコンデンサー3個と、鉄心入りコイル2個とアッテネーター8Ω1個の単純な回路です。気になるのは、左端のコンデンサーの端から2mm位の大きさの白黄色い固体が出てきていることです。でも、アッテネーターは錆びも全く無く、金ぴかです。よく言いますが、配線(写真の黄緑、赤、黒)が細いのには驚きます。プラモデルでももう少し太い線です。でも太くすると音が悪くなるという話もあるので換えません。次は、左です。

 こちらも、左のコンデンサーから5mm位の大きさの白黄色い固体が出てきていますが、容量抜けしていないなら換えません。別途測定する予定ですが、線を一旦切るのが面倒です。回路図をネットで取って来て、何語かは?ですが、現物の回路に一部修正し、現物のキャパシタンスが違っているのはCを現物値に修正したのが、以下です。元の外国語の資料から変えた数値は、ウーハーにパラッてるCが、25μFだったのを、現物の21μFに修正しました。他には、ツイーターの+と12μFの間に1μFが渡っているのを現物に合わせて消しました。
 
インダクタンスは現物には数値記載が無いので、コンデンサーのように見ただけでは判らないのが、難点です。左右とも、6μFから白黄色い固体が出てきています。ウーハー側は2次で、ツイーター側は3次のフィルターです。LCの値については、1.5KHzのクロスにしては、ウーハー側のCを除き値が小さすぎます。一般的な計算では、1.5KHzなら、ウーハー用の現物21μFは12μFのはずです。同様、ツイーター用は、現物12μFは26μFのはずで、現物6μFは9μFのはずです。現物値でのクロスは、ウーハー側のC(2次で900Hzに相当)を除き2.5KHz位に相当します。この辺りは、ウーハーとツイーターを個別にF特を採らないと、クロスオーバー周波数が本当はどの位かは判りません。(追記:翌日に実測し、2.3KHz位であると判明。)

 ■3)アッテネーター値によるF特
 入手後、暫くしてからアッテネーターでF特がどうなるかやってみました。先ずは、R(右)側から紹介します。

 ①は、アッテネーター値が-1、②は0(購入時セット)、③は1、④は2です。①についている水色の◎は、低音の定在波です。これは、2015年9月2日に採ったデータで、その頃は定在波対策は、未ですので、窓に近い右側のみ定在波影響が出ています。アッテネーター値が1までは正常ですが、2で水色の丸をしたところが異常に下がっています。右のアッテネーターはレベル2で始めて変化し5.5KHzから急にガクッと-20db落ちます。
 次は、L(左)側です。

 ⑤は、アッテネーターが0、⑥は、1、⑦は1.7(購入時セット)、⑧は2です。⑤の左側の水色の◎は、低音の定在波影響が無いことを示すためのもので、右側の◎は、異常な3KHz付近のディップを示しています。どうも、620Aのアッテネーターは、単に高音を上下する為のものではないような気がします。それとも、経年で接触抵抗か容量が異常になっているのか、判りません。他に620Aをお持ちの方居られたら、どうなんでしょうか?
 【結論】
 アッテネーターの特性等がよく理解できないですが、音もF特も問題なく、左右共に購入時のセット値が良いのでそれに固定しています。

 これは、推論ですが、もしコンデンサーを最新のフィルムコンデンサー(例えばDAYTONとか)に換装したら、音が全然悪くなるような気がするので音が明確に悪くなるまでは換えません。これは、邪推かもしれませんが・・・620Aのアッテネーターは、下手に改造・部品更新したら、とんでもない事になりそうな感じなので、そっとしておきます。
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JBL4331Aをもし改造するとしたら

2017-02-25 10:40:25 | オーディオ
 今回は、もしJBL4331Aをもし改造するとしたらということでお話します。勿論、現状の620A+4331A+2405Hの音に十分満足しているので、これは、若い頃に一番に気に入ったスピーカーを何とか今のレベルにするにはという仮定、というか”妄想”レベルのお話とお考え下さい。実際に改造するかは、何ともいえません。

 ■1)中低音の問題
 これは、既に1/17にアップした、”クロスオーバー周波数 低音”のところでご説明したPDPCを再度示す所から始めます。

 1/17でも示しましたが、2231Aは、f0=16Hzと低域の下限は低い代わりに、使用可能周波数の上限も厳しく見ると100Hzと低くなります。JBLは、4331Aで800Hzまで無理繰り延ばしたので失敗しました。スコーカの2420は、800Hzからは大丈夫ですので、結局は、100Hzから800Hzを何かで繋ぐ必要があります。今は、それを620Aの同軸ユニット604-8Gで行なっています。

 ・100Hzから800Hzのユニットの候補(この帯域は、20cmユニットがフィット。価格はペア。)
 ①パイオニア PE-20 これは京都の実家に有り、結構いけます。音圧が93dbというのも2420へ繋ぐ際に、今のネットワーク3131Aをアッテネータ無しで、そのまま使えるので便利です。
 ②JBL LE-8T これも単体でも良い音ですので、繋ぎには、うってつけです。しかし、ヤフオクでも、最低4万円は覚悟しないと入手できない難点があります。それと、音圧が89dbしかないが、チャンデバを使うのでこれは問題ない。
 ③JBL2121  これは、4343で使ってました。これも、ヤフオクで最低4万円は覚悟しないと入手できない難点があります。また、250Hz以上という仕様も少し引っかかります。
 ④ALTEC 755Eパンケーキ これも、ヤフオクで最低4~5万円は覚悟しないと入手できない難点があります。
 ⑤三菱電機 P-610B これは現有ですので、即使うことが出来る。最大入力3Wというのが気になるが、周波数帯が狭いので大丈夫。
 ⑥JBL 2110 これは、推薦箱の容量が、57L以上と大きい箱が必要。コストも②等と同じ。ヤフオクでは、3万円~4万円。
 ⑦JBL 2118H 用途的には中低音で97dbも出て推薦箱の容量が、14L~28Lとベストな特性。ヤフオクでは、1万円~2万円。
 ⑧JBL 2115 フルレンジ92db、F0=45Hz,推薦箱の容量が28L~54Lと⑦の次に使いやすい。LE-8Tの16Ωプロ版。ヤフオクでは、3万円~5万円。価格が難点。

 【結論】
 中低音で、ユニットによっても余り色は付かないような気がしますので、今有るという事もあり、①PE-20で良い。ただ、⑤も京都の実家にあるので、やってみて、どちらかより良い方に決めれば良い。もし、新規で入手するなら⑦辺りがお手頃(特性・箱小・低価格)かも知れない。

 これに、チャンデバCX2310で、クロス100Hzで①なら逆相で繋げば、何とかなります。今入っているのは比較的小型箱ですが、100Hz以上なら問題無し。置き方が難しいが、そのまま4331Aの上に置く。これだと、京都の実家からPE20を持って来るだけで可能というメリットはあります。

 ■2)PE20とは?
 往年の銘器。放送局のモニター用規格(BTS)で作られた20cmのフルレンジ。
 以下の仕様で特に私が良いと思っているのは、中低音のフラット性と等価質量が軽いので音圧が取れて過渡応答がいいこと。最近のスピーカーの真逆ですかね。当時ユーミンの”あの日にかえりたい”とか聴いていて、声が非常にナチュラルでした。ヤフオクでも出てきます。今日(2/25)は、1件何と3万円!?で出ています。(購入当時定価2個で9000円)下に使用説明書を載せます。

 ● メーカー名:パイオニア
 ● 型式:PE-20 シングルコーン アルニコマグネット
 ● 大きさ:外寸=205(径)×143.5(奥行)mm
 ● 重さ:1.7kg
 ● 性能及び規格
   ① 再生周波数帯域:f0:70~16KHz (特に目的の100Hz-1KHzまではフラット)
   ② 最大入力:16w、定格入力:10w
   ③ 等価質量:12.5g(JBL 2231Aは、151g。その内、ボイスコイルに装着するアンチモンリングが~35gですので、それ以外は116g(一般的なJBLの15インチウーハーは、~100g)です。)
   ④ 出力音圧レベル:93b/w(1m)
   ⑤ 空隙総磁束:70,000mx
   ⑥ 空隙磁束密度:9,550G       

 ■3)P-610B
 ロクハンの銘器。P-610AはB.T.S規格品で16Ω、P-610Bは、JIS規格品で8Ω。
 こちらも、取扱説明書を下記します。(鉛筆で、”狂おしい夢”と書いていました。この頃、”静かなるケニー”がお気に入りでした。)


 ● メーカー名:ダイヤトーン(三菱電機:何とこの会社に私は新卒で入社した。)
 ● 型式:P-610B シングルコーン アルニコマグネット
 ● 大きさ:外寸=173(径)×94(奥行)mm
 ● 重さ:0.75kg
 ● 性能及び規格
   ① 再生周波数帯域:f0:80~13KHz (取説の下の左を見ると100Hz-1000Hzまではフラット)
   ② 最大入力:3w
   ③ 等価質量:6.5g
   ④ 出力音圧レベル:91db/w(1m)
   ⑤ 空隙総磁束:85,000mx
   ⑥ 空隙磁束密度:10,000G

 ■4)高音の問題
 これは、現状と同じく、1.5μFのパスコンを通して2405Hを付ける。アッテネーターのみ、また17db位で作り直す。タイムアライメントを取り直して、4331Aの上面に置きます。多分、28cm位は奥になります。もし、620Aを入手していなかったら、4)までは必須でやっていたと思う。

 ■5)もう少しコストと手間をかける気が万一発生したなら
 これは、チャンデバを更に2台購入して、PE20-2420間、2420-2405H間に入れて、アンプを2台追加する。つまり本格的なマルチアンプですが、ここまでやると、PE20や2405Hやアンプ・チャンデバの置き場所、XLR-RCAの変換ケーブルの嵐、各機器をリモコンで1回でONするようにする工夫等、色々と厄介なことになるので、コスト的・心理的な負担増となり、やめにしておきます。
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オーディオ評価ソフト雑感 ~その3~

2017-02-24 23:34:07 | オーディオ
 今回は、前回の最後に、ピンクノイズとホワイトノイズについて、書いたので、2つの評価ソフトでそれが、どうなるのか確認してみました。
 方法は、系自体を評価する基本方法であるループバック特性(PC音声出力をPCマイク入力に戻す)を評価することにしました。

 ■1)MY SPEAKERのループバック特性
 先ずは、下記のデータをご覧ください。MY SPEAKERのヴァージョンは、1.24です。

 これは、Windows7のPCでやってみたのですが、①は、サインスイープ、②は、ホワイトノイズ、③は、ピンクノイズ、④は、高調波歪みのF特の夫々ループバックです。見事に4つともフラットです。念のため、古いほうのXPのPCについてやってみたのが、下記です。尚、MY SPEAKERのヴァージョンは、1.23です。

 これは、ピンクノイズのみ、少し傾斜がありますが、ヴァージョンが1つ古い為か、XPのせいかは?です。しかし、基本は、フラットです。また、XPのPCは、Windows7のPCと比べてしまうと高調波歪みが大きいのには、びっくりです。でも、20KHz付近は、XPのPCの方が肩が落ちていないので、Windows7のPCより高音端の特性は優秀です。
 ホワイトノイズでも正弦波でも、フラットになっているのは、MY SPEAKERのソフト内で、何らかの補正を行っていると思われます。

 ■2)WG・WS(WaveSpectra)のループバック特性
 これは、Windows7のPCの場合ですが、下記をご覧ください。

 ⑤は、サインスイープ、⑥は、ホワイトノイズ、⑦は、ピンクノイズの夫々ループバックです。⑤と⑥は、ある周波数からは増加しており、理論的な3db/OCTよりは若干大きい4db/OCTですが、傾向としては上がっていきます。ピンクノイズは、オクターブバンドと呼ばれる帯域ごとのエネルギーが一様という定義通り、フラットです。WaveSpectraは、変に小細工をしてフラットに戻しこみはしていないということでしょうか。尚、ある周波数以下のカーブが逆になっているのは、バックグラウンドノイズが低音程エネルギーが大きいからです。XPのPCについてやってみたのが、下記です。

 基本的な傾向は、Windows7のPCと同じです。ピンクノイズがフラットで他の信号はある周波数からは周波数と共に上がっていきます。(サインで、5db/OCT,ホワイトのイズでは、2db/OCT)まあ、PCが古いからかサウンドカードの特性からかバックグラウンドノイズは大きいです。⑫~⑭では、測定後の無信号時の瞬時値が緑線ですので、このXPのPCの低音域でのバックグラウンドが如何に大きいかが、これを見れば判ります。これは、■1)で見た高調波歪みがXPのPCで大きいことと関係していると思います。

 【結論】
 MY SPEAKERは、ソフト内で補正を掛けることにより、サイン波やホワイトノイズでも、ループバックでフラットになるような補正をかけている。WaveSpectraは、そこまでの補正はやっていない。

補正をかける、かけないは、考え方の差だけの話であり、どちらも素晴らしいソフトだと私は思いますし、どちらも活用させて頂いています。この結論からは、MY SPEAKERでフラットにすると、マイクがフラットであるという条件もありますが、フラットに調整できます。しかし、私は、高域が10db下っている方が好みです。

 
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オーディオ評価ソフト雑感 ~その2~

2017-02-22 20:57:24 | オーディオ
 今回は、オーディオ評価ソフト雑感 ~その2~として、前回とは少し違う視点で今日データを採って見直しをしてみました。

 現状のシステムの状態は、私の目標とする音になっています。現状のスピーカーは、ALTEC:620Aに、高音にJBL:2405Hを1.5μFのパスコンと、5.2dbのアッテネーターで上置き追加し、低音にJBL4331Aの2231AをチャンデバCX2310を60Hzでクロスして追加したものです。この状態が、ベストと考えていますので、この状況でF特をMY SPEAKERの各メニュー別と、WG・WSで採ってみたのが、下記です。尚、PCや、アンプ、チャンデバ等測定ソフト以外の条件は全て同一です。

 ①は、MY SPEAKERで、サインスイープのF特、②は、MY SPEAKERで、高調波歪みとF特、③は、MY SPEAKERでピンクノイズのF特、④は、MY SPEAKERの発信機でWSでスペクトルを採ったもので、⑥は、WGの発信機でWSで採ったF特(L側)、⑦は、WGの発信機でWSで採ったF特(R側)、です。
 ①と③は、ほぼ同じですので、MY SPEAKERのサインスイープと、ピンクノイズのF特は、差が無いと見えます。
しかし、①と②を比較すると、②は、低音域と高音域がほぼ等しくなっているにも拘らず、①は、低音域に比べて高音域が~10db低下していることが判ります。つまり差があります。また、①と②を比べると、同じ音圧を聴いているにも拘らず、音圧値が、低音域で13db②の方が下がっていますが、高音域は、あまり下がっていませんので、形が全く違います。同様にMY SPEAKERの①③と、WG/WSの⑥⑦は、基本的な形状は、似ていると思いますが、それらと、②は全く違うと解釈できます。更に、①②では、音圧レベル自体も、低音域では①が-7db前後であるのに対し、②は、-20db前後であり、13dbの差があります。
 ①と④を比べると、これは、発信機は、MY SPEAKERで共通ですが、スペアナが、違います。データも差があり、低音域に対し高音域が、①では、-10dbであるのに対し、④では、-27dbと見えます。つまり、スペアナで高音域のみ17dbの差があります。
 また、④と⑥を比べることにより、④は、MY SPEAKERの発信機で、⑥は、WGの発信機で、受信は、WS共通ですので、発信機の差が判ります。これからは、低音域は、同じレベルですが、高音域は、④の方が⑥より、-13dbと見えます。
 以上を纏めますと、MY SPEAKERの発信機と、WSは、ハイ下がり傾向ありで、MY SPEAKERのスペアナとWGは、ハイ上がり傾向があると思います。また、MY SPEAKERでは、F特用のメニューと高調波歪みのメニュー間でもF特の形状及び音圧レベル自体も異なります。

 【結論】
 私の目標とする音の状態は、私の測定系を使って、MY SPEAKERのサインスイープ又はピンクノイズのメニューで測定して、低音域(~30Hz)が高音域(~15KHz)に対して、10db高い状態である。(前回やったような高調波歪みのメニューでは、F特は評価しない。)この時、WG/WSで測ると、低音域(~30Hz)が高音域(~15KHz)に対して、15db高い状態である。

 尚、上記データの水色の丸をしている50Hz~120Hz辺りが、低音の定在波の影響の部分ですが、現在は先に説明したように、スピーカー位置で対策していますので、大きなピーク&ディップはありません。

 また、MY SPEAKERの高調波歪みを採るメニューのF特が他の評価とは、全く形状&レベル値が違っており、高調波歪みのメニューでは正確に歪みやF特が測れているのか、判りません。この点については、もしシェアーウエアにされている方がおられましたら、これと異なるのかお教えいただけたら嬉しいのですが。MY SPEAKERは、何回もインストールし直しましたが、同じです。フリーウエアなりのバグなのか、私のPCとの相性が悪いのか、と考えています。

 更に、前回は、MY SPEAKERの低音端20Hz値が、50Hz付近より10db低下していましたが、現在は、①③から判るように3db位しか低下していません。マイクは聴取位置に置いておりますので、ルームアコースティック含みで低音域が迫力よく再生されていることの傍証と思っています。

 PS.私の信頼するALTEC及びJBLがF特を採る時は、ピンクノイズを使用していました。恐らくウエスタンエレクトリックからの技術の伝承でピンクノイズを使用したと思っています。ALTECはホワイトノイズが不都合である理由を含めピンクノイズが最も信頼できると'77年頃のカタログに載せてました。以下、当時のエレクトリ発行のALTECカタログから抜粋。

 ”しばしば、他のメーカーで測定に用いられるホワイトノイズは、周波数毎のエネルギーが一定で、全帯域スペクトラムを構成する上で重要な役割を演じていますが、オーディオ帯域両端での1オクターブ当たりの周波数差が著しく、不都合な面が生じます。その点、ピンクノイズは、オクターブ毎に一定のエネルギー量であるため測定条件として最も信頼の於ける方法としてALTECがピンクノイズを採用していることがお分かり戴けると思います。”
 でも、多分エレクトリの人が、ALTECの技術者の英語を訳すのを間違えたと思っていますが、以下の部分は、意味不明に思えるのですが・・
”オーディオ帯域両端での1オクターブ当たりの周波数差が著しく”⇒もし、意味がわかる方は教えてください。
 まあ、WG/WSは、デジタル変換したFFTアナライザを使っており、使えるかどうかは別にしたらリニア-軸の周波数ではホワイトノイズでフラットになりますが、周波数をlog軸で表した場合、高域に行くほど+3dB/octで上昇するはず。昔の低周波用スペクトラムアナライザはオクターブバンドで分割されたバンドパスフィルターを使っていたので、ピンクノイズを使って周波数特性を測定するとフラットに表示できるという利点をALTECは生かしたんでしょうかね。
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