オーディオ彷徨録~JBL4331AからALTEC620A~

今までのオーディオの改良や音楽の遍歴に、今後の改善も紹介。いい音に繋がる方法を色々模索したことや、好きな音楽を紹介する。

『カインド・オブ・ブルー』 ~マイルス・デイビス~

2017-11-29 16:06:27 | ジャズ
 前回、モードの通過点の”マイルストーンズ”と来たので、完成点といえる『カインド・オブ・ブルー』の話です。
 ■1)この頃のトレーンとマイルスの動き
 前回トレーン中心に纏めたものに、マイルスを少し追加してみましたのでそれで見ますと

 となります。トレーンが神の啓示を’57年7月に受けてから、プレスティッジで怒涛の名作を連発した58年7月から半年後の59年4月にジャイアントステップスでシーツ・オブ・サウンドを完成しますが、そのジャイアントステップスの直前にマイルスと録音したのが、カインド・オブ・ブルー ということになります。このアルバムが、’60年代のジャズの行方を大きく左右したということになります。

 ■2)AMAZONの『カインド・オブ・ブルー』のキャッチコピー
 これが的確に要約しているので、少し加筆して紹介します。
 ”50年代末、それまでジャズの中心的なスタイルだったハードバップが、先鋭な発想をもったミュージシャンには飽き足らないものと映るようになっていた。そこでマイルス・ディヴィスは、煮詰まった音楽の一新を計るべく、ジャズの演奏原理に「モード」と呼ばれる新しい音楽理念を導入(これには、ギル・エバンスが理論面で寄与)した。そのときに作ったのがこのアルバムである。

発売と同時に大きな反響を呼んだこの演奏は、新時代のジャズとして、60年代のジャズシーンを主導する重要な歴史的役割を果たした。またこの作品は、ジャズファンだけでなく幅広い層から長期にわたって支持されたこともあって、ジャズアルバムでは異例ともいえるセールス枚数を記録している。
綿密に構成された内容は、それまでのジャズのイメージを変える斬新なものだ。(後藤雅洋)”
 
 ■3)ウイッキペディアから『カインド・オブ・ブルー』を見てみたら
 ウイッキペディアでみると、以下です。
 ”『カインド・オブ・ブルー』(Kind of Blue)は、ジャズ・トランペッター、マイルス・デイヴィスのスタジオ・アルバム。1959年3月・4月の2度にわたって録音、同年8月にリリースされた。
 ・概要[編集]
マイルスのバンドは、『マイルストーンズ』(1958年)でキャノンボール・アダレイ(アルト・サックス)を加えて6人編成となり、従前のハード・バップ・スタイルに留まらない、「モード・ジャズ」と呼ばれる新たな演奏手法に挑むようになった。
1958年中期からは短期間ながらビル・エヴァンス(ピアノ)も加え、更にモード・ジャズを発展させた。エヴァンス、そして本作にも参加しているジョン・コルトレーンも、マイルスの後を追うようにモード・ジャズを世に広めていった。マイルス本人は、この時期はモーリス・ラヴェルなどクラシックの作曲家を研究しており、本作にもそうした要素がどこかに入っていると語っている。
「ソー・ホワット」は、マイルスの口癖をタイトルにした曲で、後にビル・エヴァンスもジェレミー・スタイグとの共演盤『ホワッツ・ニュー』で再演した。
 ・影響[編集]
モダン・ジャズ屈指の傑作とされ、またモード・ジャズを代表する作品の一つ。そのコンセプトは、以後のジャズ界に大きな影響を与えた。
全世界でのセールスは1000万枚を突破、現在までジャズ・アルバムとしては異例のロング・セラーとなっている。
2003年、ローリング・ストーン誌が大規模なアンケートで選出したオールタイム・グレイテスト・アルバム500で、ジャズのアルバム、50年代以前に発表されたアルバムとして最高位の12位にランク・イン。”
 いやはや、凄く売れたんですね!モダン・ジャズ屈指の傑作とされというのも納得します。

 ■4)『カインド・オブ・ブルー』のジャケットとメンバー
 ジャケットは、下記。LPも持っていたのですが、普段はCDです。

 マイルスの顔が、象徴的に映っています。
 パーソネル:マイルス・デイヴィス - Tp、
       ジョン・コルトレーン - Ts、
       キャノンボール・アダレイ - As(on1.,2.,4.,5.,6.)、
       ビル・エヴァンス - P(on1.,3.,4.,5.,6.)、ウィントン・ケリー - P(on2.)
       ポール・チェンバース - B、
       ジミー・コブ - Ds 

 ■5)『カインド・オブ・ブルー』の各曲 (ライナー・ノーツ(上田力氏、小川隆夫氏)の解説も少し参照)
 バラード好きの私のお気に入りは、3.ブルー・イン・グリーン と、5.フラメンコ・スケッチです。他の曲ももちろん好きですが・・・。アルバム全体に流れるリリシズムと抑制というか涼やかな風を感じるのが、何より心地よい気持ちになります。もっとも、このリリシズムと抑制の大元は、マイルスはレスター・ヤング(その元はビリー・ホリディと云う説もある)から仕入れたということになるのですが大きく成熟させたということになるのでしょう。ケニス・タインナンが言うところのDUENDEの世界に聴衆を誘ってくれます。

 1.ソー・ホワット - So What 9:03 マイルスのオリジナル
 マイルスの口癖になっている”ソー・ホワット”という言葉ですが、以前に紹介したこんなジョークにもなっています。
 マイルス:スタジオに入ると、五線譜を取り出し、いくつかの音を並べ、”これで行くよ”と言った。
 エヴァンスもトレーンもアダレイも ”うへー、テーマが無いんですかい?”と言うと、
 マイルス:”So,What?”(”だから何なんだ?”)
 これはジョークでしょうが、モードを導入する最初は、こんな会話もあったのだろうと思います。
 ピアノのイントロの後、平板な2音の繰り返しのテーマがベースVsホーンで繰り返す。その後、マイルスが、ソロに入る瞬間が緊張の糸が切れる瞬間になる。そこからは、マイルスのモーダルな乾いたクールなアドリブが続く。正にDUENDEの世界。次は、トレーン。これもモーダル。マイルスにインスパイヤーされてクールなアドリブを繰り出す。更に続くは、アダレー。これは、コーダルに近いアドリブだが、アーシーで私は好きだ。最後はまた繰り返しのテーマから、ピアノとホーンの交互のテーマに戻って、フェードアウトする。
 淡々とした曲の、この、クールさと言うか覚醒したエモーション・緊張感は何だろうか?

 2.フレディ・フリーローダー - Freddie Freeloader 9:34 マイルスのオリジナル
 この曲のみピアノがウイントン・ケリーに代わっている。彼のコーダルな演奏は他のアダレーを除くモーダルなメンバーとは一線を画す。マイルスは、少しはスパイスも入れたかった?もうこの頃は、エバンスはマイルスのバンドからは外れていたが、敢えてエバンスを呼んだのだから全てエバンスで良かったのではないか?最初は、ケリーのファンキーでスインギーなアドリブがご機嫌に続く。続くは、マイルスのソロ。あくまでクールで独自のDUENDEの世界。軽快であるが、どこか醒めている。次は、トレーン。彼独特のイデオムも交えてシーツ的なモーダルな音を紡いでいく。更に続くは、アダレー。アーシーな軽快なアドリブプレイを披露。その次が、ケリーのソロ。ブルース・コードによるプレイであるが少し抑制を効かす。最後はマイルスに戻って、ホーンのハーモニーでテーマからひっそりとエンディング。

3.ブルー・イン・グリーン - Blue In Green 5:27 マイルスのオリジナル(本当は、ビル・エバンス)
 ピアノのイントロの後、マイルスの氷の刃を思わせるミュートが入った瞬間”ゾクッ”とする。これぞ、DUENDEの世界そのもの。あくまで静粛な世界を演出するプロデューサーのマイルス。次は、トレーン。これまた、静かなソロに入る。エバンスのソロが割って入ってミュートが更に入る。ここは、ゾクッとするような深遠な海の底のような沈潜した世界を描いている。過去の悲哀というか傷を邂逅している。そんなムードを漂わせてリリカルなエバンスのメロディで深く沈降して終わる。エバンスのリリシズムがマイルスと互角に渡り合ったプレイである。

 4.オール・ブルース - All Blues 11:32 マイルスのオリジナル
 ピアノのイントロの後、ホーンのハーモニーでテーマが来る。ノンミュートでマイルスがソロを始める。ここでもクールなDUENDEの世界。余計な音は要らないと言っているよう。バックで繰り返しを弾くエバンスが良い味を出している。続くは、アダレーのエレガントでアーシーなでアクセントの利いたソロ。お次は、トレーン。シーツ的なものにアダレー的なアーシーさも加えている。少し影響されているかも。続くは、リリカルなエバンスのソロ。最後はホーンのハーモニーにミュートが絡んで、消え入るように終わる。

5.フラメンコ・スケッチズ - Flamenco Sketches 9:26 マイルスのオリジナル
 ピアノのイントロの後、マイルスのミュートが入る。これもクワイエットなムード。アルプスの草原を風がなぜるように吹いている静かな午後、或いは牧歌的な少年時代のノスタルジーのような邂逅か。続くは、トレーン。ここではクールにしんみりとアドリブを聴かせる。そして次は、アダレー。これもクールで軽やかなアドリブで私は好きです。続くエバンスもひそやかにしっとりとしたリリカルなアドリブ。癒されるヒーリング的なメロディ。ミュートのテーマに戻ってひそやかにDUENDEの世界に聴衆を誘ってエンディング。この曲でトレーンはマイルスから、民族音楽をジャズに取り入れることのヒントを得たと云われている。

■6)You Tube
 今は、フル・アルバムが上がっています。
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マイルストーンズ~マイルス・デイビス~

2017-11-22 21:03:13 | ジャズ
 前に、コルトレーンのプレスティッジのアルバムが好きだと言う話のところで、表の中でハードバップの最盛期と云える’58年2月、3月に録音されたマイルストーンズを挙げたので、それについての話です。2/12にアップした”マイ・ファニー・バレンタイン”と同様私のお気に入りです。マイルストーンズの意味は、通過点、節目ということですが、まさにハードバップからモードへの通過点という記念碑的アルバムです。

 ■1)トレーンから見た”マイルストーンズ”前後について
 これについては、前に出した表をもう一度見てみましょう。

 これで見ると、コルトレーンとしては、歴史的な名演と思っている”ブルー・トレーン”の~6ヵ月後で、これまた私の大好きな”ソウルトレーン”とほぼ同時期の録音となっていますので、ハードバップの一番熱い時期にマイルスとしては次なるモードへ突き進もうとしていた時期の変革期の名盤と思う。この流動的な時期の作品が私は色んな意味で大好きです。流動する意味は、音楽的には、単なるハードバップからトレーンはシーツ、マイルスはモードへ、人的には、麻薬や酒に溺れ遅刻したりと迷惑をかけて、マイルスの元をこの後離れていった、天才ガーランドやフィリー・ジョーが又、この時に別離を予感するような、爆発的にエネルギーを発散させたもの凄いプレイを残したからです。プレイ全体に流れる緊張感とスペース感覚。ハードバップの最高のプレーヤーによる最高のプレイと次の流れの予兆を垣間見れる快演です。

 ■2)”マイルストーンズ”について
 パーソネル:マイルス・デイビス(tp)  ジョン・コルトレーン(ts) キャノンボール・アダレイ(as)  レッド・ガーランド(p) ポール・チェンバース(b)  フィリー・ジョー・ジョーンズ(ds)
 1958年2月4日(3曲目以降)、3月4日(1曲目、2曲目)にN.Y.コロンビアスタジオにて録音
 いやー、メンバーが凄い。いずれも、リーダー・アルバムを持っている、後のジャズ・ジャイアンツというようなメンバー達です。神童と天才の集まりをコントロールする猛獣使いのようなマイルスと言ったら良いのでしょうか。キャノンボールについては、ほぼ同時期(’58年3月9日)に名盤”サムシン’エルス”を録音しているので乗っている時期です。
 以下、ジャケットですが、表のマイルスの決めポーズが何とカッコいいんでしょう。


 ■3)”マイルストーンズ”の各曲について
 以下に、感想を簡単に。私が好きなのは、やはり表題曲”マイルストーン”と”Two Bass Hit”とガーランドのトリオでの”ビリー・ボーイ”です。

1.”Dr.Jackle”5:46(作曲:ジャッキー・マクリーン、マクリーンとの録音はゆったりしたテンポでブルージー)
 このアップテンポのブルースの聴き所は、マイルスのソロからのトレーンとキャノンボールの真剣勝負の4バース交換です。これはスリリングそのもの。丁度、トレーンとロリンズの”テナー・マッドネス”のように、どっちも譲らないぞ!という気迫を感じる。また、神童チェンバースの弓弾きのベースもスインギーで安定感のある乗っているウォーキング・ベースが聴ける。マイルスの快調なテーマに戻って、サックスが絡んでドラムも割って入ってホーンのユニゾンで緊迫したやり取りの後エンディングも痺れます。

 2.”Sid's Ahead”(ラジオのDJでマイルス出演のコンサートもプロデュースしたシンフォニー・シッドに捧げられたマイルスのオリジナル曲で、マイルスとはギャラの支払いで揉めた事も)
 マイルスとして、初めてモードをお披露目したブルース曲と思う。モードとしては中途半端で模索段階という感じ。珍しくマイルスがソロの合間にピアノを弾いているが、これはガーランドがマイルスとケンカして帰ったためとか用事で帰ったからとか真相はともかく、ガーランドはいない。しかし、いかんせん、曲が地味なので、各人のアドリブは凄いのであるが、飛ばして聴くことが多い。聴き所は、やはりマイルスのしっとりとしたクールなソロ。しんみりとした寡黙なブローとタイミング良くとったスペースとの対比が、ケニス・タインナンが言うところのDUENDEの世界に私達を連れて行きます。正に、都会の夜の世界という感じなんです。スインギーでクール。キャノンボールのソロもここでは、”サムシン’エルス”の時より秀逸なプレイをしています。”サムシン’エルス”ではリーダーアルバムということか突っ込み過ぎていました。最後の、マイルスとフィリー・ジョーの4バースも良いです。

 3.”Two Bass Hit”5:11(ディジー・ガレスピー作曲。ビバップが盛りの1947年の作品。 )
 イントロでは、マイルスとサックスが交互に出るが、ここでの聴き所は、フィリー・ジョーのドラムスとシンバルのバッキング。バックで超絶のテクニックでパルシブでスインギーな演出をしています。世界一のドラマーですね。次の聴き所は、次に続くトレーンの疾走するアドリブライン。得意のイデオムも随所に見せ、乗っているのが判る。続くキャノンボールもハードバップの好演。短いドラムソロを挟んで、ソロを採らないマイルス主導でエンディング。

 4.”Milestones”5:42 (マイルスのオリジナル曲)
 タイトルチューンですが、最初に発売された時の曲名は、”マイルス”だったが、後でタイトル名と同じななったとか。ここでの聴き所は、最初にソロをとるキャノンボールのエレガントなアドリブ。私の大好きなアドリブラインで目まぐるしく変わるアイデアで展開される。ここでのキャノンボールは、珍しく上手く抑制を効かせている。次の聴き所は、マイルスのシンプルだが印象深いソロ。モードの定義は、『決められた音階で演奏する。その音階の音を使ってアドリブせよ』と云うことらしいが、識者によると、実際にはこの曲では音階外の音もかなり出ており、音階の音だけだとジャッジーにならないようです。それはともかく、マイルスのソロが秀逸。緊張感溢れる静寂のDUENDEの世界に痺れます。続くトレーンのアドリブも、キャノンボールに負けず劣らず、シーツの香りのアドリブを、これでもかと繰り出します。最後のユニゾンでのフェードアウトも粋ですね。

 5.”Billy Boy”(米国の伝統的なフォークソング)
 今までの曲では、ガーランドは、珍しくソロをとっていません。この曲は、その分ピアノトリオになっています。マイルスが、”俺のグループにはこんなに凄いピアニストがいるんだぞ”ということを誇りたかったからトリオになったとか。また、喧嘩していたガーランドが”こんな凄いピアニストがもうじき居なくなるんだよ、マイルス”と反発して熱演したとか、真相はともかく、素晴らしいプレイです。この疾走感は堪りません!私の超お気に入りの超絶の疾走感を味わえる、フィ二アスのCABUに勝るとも劣らない好演”神技の連続”です。もう一つの聴き所は、チェンバースの弓弾きのプレイで、超乗り乗りでガーランドにインスパイヤーされて、スインギーでスピード感溢れる超絶ソロを聴かせてくれます。更にもう一つの聴き所は、その後のフィリー・ジョーとの4バース。これは、生唾もので凄い!4バース毎に両者共に異なるアイデアが光る。ピアノもそうだが、ドラムスもバネの利いた切れ味鋭い切れ切れの4バース。不思議なことにこの曲の快演を聴いているといつの間にかボリュームが上がっています。そうすると録音が非常に良いのでライブで聴いている感じになります。

 6.”Straight, No Chaser”(セロニアス・モンクの作曲のブルースでですが、完全にマイルス流にアレンジされており、モンク自身はこの解釈を”好きではない”と言ったとか)
 スリーピーの”HOT JAZZ”の1曲目にも良いプレイが残されていますが、やはりマイルスの方が一枚上です。ソロの順番は、キャノンボール⇒マイルス⇒トレーン⇒ガーランドですが、マイルスは、”聖者が町にやってくる”の一節を引用したり遊び心も加えて、他のホーンとは対照的なクールな演奏をしています。ここでのガーランドは、少しトーンを抑えた演奏となっています。これは、最初のうちは普通にアドリブしているが、最後にコードだけで弾いていて、その部分のメロディは、マイルスが1945年にパーカー・バンドの一員として録音したソロの完全コピーであるとか。ガーランドはリーダーのマイルスにおべっかを使ったのだとか、逆に反抗心でそうしたとか、真相はわかりませんが、ビリーボーイの熱演に比べ、最後のほうはトーンダウンしています。

 ■4)You Tube
 今は、フル・アルバムが上がっています。
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隈研吾先生との集い ~ジェフリー・バワを敬愛される先生を囲んで~

2017-11-16 23:05:14 | 日記
 今日、知り合いの方にお誘い頂いて、隈研吾先生を囲む会に行ってきましたので、その話です。

 ■1)隈研吾先生について
 隈研吾先生と言えば、建築界では今や時の人で、少し前に話題になった、東京オリンピックの為の新国立競技場の設計者と言えば誰もがお判りになると思います。写真の真ん中でこちらを向いている女性の右に座っておられるのが先生です。

 先生は、’64年の東京オリンピックの代々木競技場を見て、建築家を志したとのことですので、東京オリンピックと縁があるんですね。実は、お年は当方とほぼ同年齢ですが、体格はご立派で185cm位はありました。東大工学部を出て、建築家になられたのですが、国内外の建築の賞を数多く受賞されており、慶応や東大の教授をされて、ご自分の設計事務所もされているスーパーマンのような方です。その忙しさの一端は、下記のようなエピソードでも判ります。
 最近と思いますが、次に設計する予定のスリランカのホテルの候補地を見に行った時のこと。先ずは、ブラジルから日本に帰国され、翌日スリランカへ飛んで候補地を見学して、翌日日本へ帰国して、直ぐにパリへ飛んだとのこと。いやはや、当方ならもたないと思います。

 ■2)会場と道中
 上の写真は、銀座プレイス 9Fのラウンジセイロンタイムという所です。新幹線でグリーンで行きました。

PCでWiFiを楽しもうと思っていました。グリーンならWiFi位はあるだろう思ったのですが、アクセスポイントが沢山あるのですが、フリーで入れるのがありません。JRの係員に聞いたら、予め無線LAN事業者への契約が必要とのこと。

あーそーなんだ。とがっくり。グリーン車ならフリーのWiFi位はサービスしても良いのでは?少し調べたら、もし契約して使っても、1人で2Mbpsではなく共有で2Mbpsですから複数人で使ったらなおさら遅くなる。新幹線のWifiは決して速くないのでパケット容量に余裕があるならWifiは諦めましょう~。 何て書いていました。余り期待できないですね。しょうがないので携帯の小さな画面でネットを見ていました。やはり競争が無いところに良いサービスはないのかも?

 ■3)神楽坂 『石かわ』 さんの料理
 今日のお楽しみは、もう一つありました。ミシュラン三つ星の名店 神楽坂 『石かわ』 さんからお弁当がケータリングされました。石川秀樹さん自身もお見えになっており最初挨拶されました。お品書きは、以下。

 中は、

 当方は、グルメではありませんが、黒毛和牛が出汁の沁みこんだ良いお味で美味しかったです。その他も勿論美味でした。かに寿司も薄味ですが柔らかな美味しさがあります。うなぎやウニも優しい味です。基本的には京風の薄味と感じました。シャンパンは、銘柄は忘れましたが、イタリアの良いやつだそうです。狭い空間への盛り付けにも、世界観というか、わびさび~おもてなしの心を、感じます。
 尚、■1)で紹介した次に設計する予定のスリランカのホテルにも、『石かわ』 さんが入るとのこと。

 ■4)隈先生のお話~ジェフリー・バワを基点として~
 先ずは、建築の歴史から。
 20世紀初めに起こったのは、工業社会の近代建築。これはコルビュジェとかミースに代表される、箱っぽい、単純で早く建てられる物。例えば、オフィスビル・工場・公団住宅・マンションのような物には好適。しかし、20世紀後半になると、それでは寂しい。もっと自然と一体となったような建築が良いと云う方向に変わってきた。これが、’70年万博の頃。曲面とか柔らかさを重視するようになった。
 その代表が、ジェフリー・バワ。彼はスリランカに生まれたことが、良かった。スリランカは、英国と関係が深く、また仏教国で気候も温暖。裕福な家に育ち、英国へ留学する。最初、建築を学ばなかったことが幸いした。建築教育の悪い面ー厳しくプレッシャーをかけるーという経験をせずに、大切なのは人間の生活であると言うことを知ってから、独学で建築を学んだことが、後に周囲を生かした、主張しない建築を生み出した元になった。隈先生は、これを”負ける建築”と呼んでおられる。最初は、理解されなかったが、切っ掛けはアマンホテル。バワからインスピレーションを受けた、エイドリアン・ゼッカは、アマンというリゾートホテルチェーンを創造した。アマンは、世界のホテルのあり方を変え、アマン革命と呼ばれる革命を成し遂げた。これは、’90年代よりリゾートホテルを変える動きとなった。バワ~アマンという流れは、ホテルのみならず住宅の作り方自体にも、また住宅の定義にも影響した。従来は、リゾートホテルとは、ヨーロッパの豪華な屋敷のイメージだったが、パワ~ゼッカは、バリ島の民家のスタイルを採った。これが価値観の転換となった。つまりパワは、英国とスリランカの良いとこ取りをしたのである。

 まあ、普段は聞くこともない建築の話も聞け、『石かわ』 さんのお弁当にも舌鼓を打って、至福のひとときを過ごせました。
 最後に、先生のサインも頂きました。右に写っているのが、ジェフリー・バワ。彼も大柄です。
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LP2020A+の追加購入と改造3~D級アンプ2台でのマルチ化の準備~

2017-11-15 18:27:16 | オーディオ
 今回は、カモン購入機にゲイン低下改造も行いましたので、その話です。

 ■1)ゲイン低下改造について
 これは、9/17にアップした従来機への改造と同じ改造をカモン購入機にも施しました。狙いは、奇数次の高調波が従来機への適用で無くなりましたので、カモン機でも奇数次の高調波が無くせるかが焦点です。詳細は、9/17アップ分に載せていますが、簡単に説明します。
 入力抵抗Rinの15KΩを、帰還抵抗Rfbの22KΩと同じ、22KΩに変更する。これにより、ゲインが、3.3db低下し、NFB量が増えて、歪が減少した。(みやけDENKIのブログ参照)下記回路図は、”がたがたラジオ”のT様から入手です。T様に感謝!


 ■2)ゲイン低下改造の状況
 先ずは、前回同様C20、C21、R8、R10の4素子を外したところです。C20、C21を外さないとR8、R10の半田付けがスペース的にできないので外します。
 次は、22KΩを2個半田付けした後です。また魔の空中配線という感じです。
 ランド間がショートしていないかをテスターで確認しました。

 ほぼ22KΩですのでOK。C20、C21も付け直しました。


 ■3)測定風景
 これは前回も載せましたが、下の状況です。 
 アンプのL側SP端子に8Ω負荷の抵抗を繋いで、その片方からPCのマイク入力にいれて、PCの音声出力をミニジャックからLPに入れました。

 ■4)FFT測定結果
 結果は、以下です。

 結果を見て愕然としました。奇数次の高調波が無くなっていません。柳の下にドジョウは2匹は居なかったという事です。
カモン機で前後を比較すると、

 -23db、ー5db共に、ほぼ同じです。寧ろ、改造前が若干良いかなとも思う位です。使用した22KΩも全く同じ店で買った同じ抵抗です。今回は、テスターで店の22KΩを全部測定して、効果が高いように、その中で一番高い抵抗を選びました。低い方~高い方で、20.3KΩ~22.2KΩまで分布していて、22.2KΩの2本を選んだのですが、効果は無かったですね。この差の原因は全く判りません。測定風景は、以下。

 この写真のは、一番低い方で、20.3KΩでした。前回は、時間が無くて選ばずに2本買ったのですが、欲が無い方が結果が良いのかもしれません。

 ■5)改造項目のまとめ
 纏めますと、
 ①ポップ音ON対策  :SPリレー用電解コン変更 220μF⇒470μF(東信工業UTWRZ、低インピーダンス品)
 ②ポップ音OFF対策 :C29の+とTA2020の8ピン(V5A)とを100Ωをはさんでジャンパー線で繋ぐ。100Ωを入れることにより、音に艶が出る。(みやけDENKIのブログ参照)
 ③C29の容量UP   :100μF⇒1000μF(ニチコンKA)へ変更。バイアスパスコンC29が標準の100uFのままだと、重低音が痩せてしまう。容量UPは、電源余裕拡大及び、ノイズ低減にも効果がある様です。(100ΩとC29でRCフィルタを形成。LPFでfc=16Hz⇒1.6Hz化)。(みやけDENKIのブログ参照)
 ④電解コンの容量UP :2200μF⇒10000μF(ニチコンKA)へ変更。電源余裕拡大:パルス的な音のダイナミックレンジを拡大したり、重低音の強化。
 ⑤今回のゲイン低下 :入力抵抗Rinの15KΩを、帰還抵抗Rfbの22KΩと同じ、22KΩに変更する。これにより、ゲインが、3.3db低下し、NFB量が増えて、歪が減少することを前回のように期待したが、今回は歪は変わらない。(みやけDENKIのブログ参照)
 
 ■6)ゲイン改造後の視聴
 ビル・エバンスの”ワルツ・フォー・デビィ”を聴いていますが、観客の声や、拍手、食器の音がリアルで、音像がスピーカーから離れてスコット・ラファロ達が現れ、’61年6月25日のヴィレッジ・ヴァンガードの夜が再現します。このレベルになるとゲイン改造前との差は正直判りませんが。ボーナストラックの”アイ・ラヴズ・ユー、ポーギー”が何とも心に沁みますね。ニーナ・シモンもモチロン痺れるのですが・・・・
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LP2020A+の追加購入と改造2~D級アンプ2台でのマルチ化の準備~

2017-11-14 23:47:28 | オーディオ
 前回、お話したように今回は、評価を中心にお話します。

 ■1)11/12アップ分のカモン購入機の改造内容
 これは、ゲイン低下改造前で、以下の4項目です。
 ①ポップ音ON対策  :SPリレー用電解コン変更 220μF⇒470μF(東信工業UTWRZ、低インピーダンス品)
 ②ポップ音OFF対策 :C29の+とTA2020の8ピン(V5A)とを100Ωをはさんでジャンパー線で繋ぐ。100Ωを入れることにより、音に艶が出る。(みやけDENKIのブログ参照)
 ③C29の容量UP   :100μF⇒1000μF(ニチコンKA)へ変更。バイアスパスコンC29が標準の100uFのままだと、重低音が痩せてしまう。容量UPは、電源余裕拡大及び、ノイズ低減にも効果がある様です。(100ΩとC29でRCフィルタを形成。LPFでfc=16Hz⇒1.6Hz化)。(みやけDENKIのブログ参照)
 ④電解コンの容量UP :2200μF⇒10000μF(ニチコンKA)へ変更。電源余裕拡大:パルス的な音のダイナミックレンジを拡大したり、重低音の強化。

 ■2)11/12アップ分の改造後の評価について
 これは、いつものように、8Ωの抵抗負荷をL側のSP端子に付けて、片方からPCのWSに入れています。測定風景は下記。

 尚、アンプの前に2本置いている抵抗は、22KΩのゲイン低下改造用の抵抗です。手持ち22KΩでは、リードが太くまた短いので使い難いと判断して日本橋に買いに行きました。

 ■3)測定結果
 これは以下です。

 ①は、カモン購入機の前回改造分(ゲイン改造前)で20Hzでー23DB位のヴォリューム値のFFTで、②は、同じく20Hzでー5DBまでヴォリューム値を上げた場合のFFTです。③は、リファレンスとして、最初に改造したLP2020A+のゲイン改造後の20Hzでー23DB位のヴォリューム値のFFTで、④は、同じく20Hzでー5DBまでヴォリューム値を上げた場合のFFTです。これを見て小躍りして喜んだのは云うまでもありません。何せ、ゲイン改造前なのに、ゲイン改造後と高調波レベルがほぼ同じくらいに低かったのですから。カモン機のTA2020の当たりが良かったのかもしれません。しかし、従来機では、ゲイン改造後は奇数次の高調波は無いですが、カモン機はまだゲイン改造前なので、奇数次高調波も出ています。これは、ゲイン改造したら無くなってくれれば儲けものです。

 ■4)この状態での試聴
 これは、従来機と比較したのですが、ほぼ同じレベルの音質と感じました。次回は、カモン機にもゲイン改造を施しましたのでお楽しみに。
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