鬼ヅモ同好会第3支部・改「竹に雀」

鬼ヅモ同好会会員「めい」が気ままに旅して気ままにボヤきます。

朝駈けの岐阜城

2010-09-11 | 城郭【日本100名城】


2 0 1 0 年 9 月 5 日 ( 日 )

午 前 5 時 4 9 分

J R 岐 阜 駅 北 口



夜行列車の移動で、早朝に岐阜駅にやってきました。
岐阜で下車した目的は、岐阜城【国指定史跡】の登城。

事前に調べたところによると、岐阜駅から岐阜城までは3Kmほどの距離があるようです。
寝不足の中、3Kmの行軍はなかなかキツいものがあります。
空腹の状況下、周囲には開店しているような飲食店も見当たりません。
初めて訪れた街で、駅のバスプールを離れるような冒険はせず、ひたすら始発のバスを待つこととしました。


岐阜城へと向かう岐阜バス・高富行きの車に乗り込み、6時18分に出発。




午 前 6 時 3 1 分

岐 阜 公 園 に 到 着


岐阜公園に着くと、市民の皆さんがラジオ体操をされていました。
その横を申し訳なさそうに通り過ぎ、岐阜城の天守閣を目指します。



今いるところから、山のてっぺんまで歩くというわかりやすい構図。
只今より城攻めをする足軽のごとく、胸が高鳴ります。

ただ、登山道が見当たりません。
登山道を探して岐阜公園内をさまようことに。



公園内に立っている板垣退助の銅像。
板垣は岐阜で遊説中に暴漢に襲われ、「板垣死すとも自由は死なず」という名言を残したとされています。
・・・が、このセリフはどうもフィクションであるといわれています。



信長居館跡は、発掘調査中。
工事用のビニールシートで覆われていました。



山頂へはロープウェイで一気に登ることができるのですが、早朝からは動いていません。



公園内をうろうろすること数分、ようやく「馬の背登山道」を見つけました。
この道は、途中で「瞑想の小径」という登山道に分かれているようです。



さあ、このまま山頂にある天守めざして進もうと勇んでいると・・・



木々がうっそうと茂って、ほんとにいのししが出そう・・・
なにせ「美濃のマムシ」の城だから、マムシなんか出たらいやだな・・・
人通りも少ないし・・・

ここは勇気ある転進あるのみ。

別の登山道を探してみます。
岐阜公園の外れのほうにも登山道があるようなので、そちらを進むこととしました。



公園を出て住宅街に入ったところにある「七曲登山道」へ。
「七曲」とは、天守に行くまでにカーブが七つあるということらしいです。
事前に調べたところでは、この登山道が一番ラクだといいます。



はじめは傾斜が急な土の坂。



そのうち石段に変わっていきます。
この石段が意外とキツイ。

もう汗ダックダクでヒィヒィゼィゼィいいながら登ります。
風呂も入ってない、朝飯も食べてない私に、地元民は涼やかな挨拶を交わして下りていきます。


寝不足&空腹の私は、ロープウェイからの合流地点あたりであっさりと体力の限界を迎えてしまいました。
ちょうど休憩するスペースがあったので、ここで休憩をとることに。
セブンティーンアイスの自販機から、本日最初の食事をいただき、再出発。




天守に近づくにつれ、石段の一段がきつくなってきます。





登り始めてから約1時間、ついに天守が見えてきました。


岐阜城は、もと稲葉山城といい、鎌倉時代に築城されたとされています。

戦国時代、「美濃のマムシ」と称された齋藤道三が主君を追放して乗っ取り、城下を整備しました。
また道三は、娘を隣国・尾張国に嫁がせました。
この娘・帰蝶(きちょう)の夫が、のちの織田信長です。

齋藤道三は、嫡男・義龍(よしたつ)と争って敗死。
義龍は、信長の侵略をことごとく防いでいましたが、若くして急死してしまいます。
義龍の嫡男・龍興(たつおき)が継ぎましたが、度量は父に遠く及ばず、美濃国、稲葉山城はほどなく信長のものとなりました。

信長は、稲葉山城の縄張りを変更して新たに城を築きました。
また、この地を「岐阜」と改名し、居城を尾張・小牧山城から岐阜城に移しました。
この地より「天下布武」を掲げ、天下盗りに名乗りを挙げたのです。



天守に入れるのが9時からということで、山頂で休憩。
ときおりスズメバチが飛んでいるのが見えます。

山頂でたたずむ地元の翁の会話を聞くと、
「馬の背(登山道)にもスズメバチいるなぁ」

・・・あの道通らなくてよかった。


9時になったので、天守に入りました。
天守は鉄筋コンクリート造りで、内部は撮影禁止なので、画像はとくにありません・・・

ですがてっぺんからのながめは格別!!





戦国時代には、遠く那古耶(名古屋)のほうまで見えたといいます。
齋藤軍は織田軍の動きがよくわかったことでしょう。


すぐそばの資料館で100名城スタンプをもらう。

 撮影地:岐阜城ロープウェー休憩所

39番、岐阜城! 天下ニ武ヲ布ク!!


休憩所で枝豆ソフトクリーム(300円)を食す。うまい。
そして下山。別のルートで帰ろうかと思いましたが・・・



「無理です」と断言されるとは。
スズメバチも出るっていうので・・・金銭面の憂慮をすることなく、ロープウェーでの下山を即決しました。


帰りのロープウェーは私の他に乗客はなく、女性アテンダントひとりのみ。
その女性は元モーニング娘。の後藤真希に似ててなかなかかわかったのですが、無駄口は一切なくただただ淡々とガイドをするだけ。
ガイドお決まりのセリフが一瞬途切れたので、「終わりですか?」と声をかけたのですが、無言で手を2度ほど振って、また淡々とガイドを始めました。

ガイドが終わったところで、ちょうど到着・・・。



最後の最後でなんだかモヤっとしたものを心に抱えながら、岐阜城を後にしたのでした。



【今回の乗車記録】

岐阜バス JR岐阜駅バスプール・11番乗り場 6時18分発
N80系統 高富行き
岐阜公園歴史博物館前 6時30分着
【移動距離】3.4Km  【運賃】200円


【今回の下山記録】

岐阜観光索道 金華山頂駅 9時10分発
金華山ロープウェー 下り
金華山麓駅 9時13分着
【移動距離】全長 599m 高低差 255m  【運賃】600円

※運賃は当時のものです。



日本100名城登城の旅・第9話へ続く。



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