オータムリーフの部屋

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日馬富士暴行は八百長問題に発展するか

2017-12-01 | 社会
日刊ゲンダイの取材によると、日馬富士が暴行に及んだわけが明らかになりつつある。
 
 
日馬富士は説教中にスマホをいじるのをやめない貴ノ岩(27)を殴り、怪我をさせたわけだが、日馬富士が怒り狂ったのも、もっともだと思える貴ノ岩の一言が報道された。何を言っても右から左の貴ノ岩に日馬富士が「オマエの相撲はなってない!」と口角泡を飛ばし、説教はいよいよ熱を帯びてきた。これには貴ノ岩もいい加減、ウンザリしたのか、言ってはいけない言葉を口にした。
「僕は先輩と違って、マジメに相撲をやってんですから!」
このひと言に日馬富士は怒髪天。スポーツ紙は「暴行30発」「マイクに灰皿も」と書いている。
 
この10年の計59場所でモンゴル人力士が53度優勝している。モンゴル力士間で優勝のたらいまわしをしているのかもしれない。
2009年の夏場所で大関だった日馬富士が初優勝を決めたとき、八百長疑惑が内々で持ち上がった。優勝決定戦で敗れた横綱・白鵬との一番は今でも語り草になっている。立ち合いであっさり下手を許した白鵬には、テレビ解説をしていた元横綱・北の富士が「(白鵬が自ら日馬富士を)引っ張り込んでいた」と疑問を呈し、当の白鵬も、取り組み後に記者たちに囲まれると「いろいろ勉強になった。また勉強して頑張る。はい終わり」と、さっさと背を向けたのである。長く朝青龍と白鵬が優勝を独占していた中で、日馬富士がそこに分け入る形になったが、これが関係者間で「モンゴル人同士の密約があったのでは?」という疑いを浮上させたのだという。
モンゴル力士同士が八百長を仕組んでいる証拠は何もないが、場所の合間に酒を酌み交わしていては、そんな疑念が渦巻くのも無理はない。
勝敗はもちろん、モンゴル力士と対戦予定の日本人力士を、場所前に稽古でケガさせるとか、そうやってモンゴル力士の昇進に協力する関係が出来上がっているんじゃないか、と疑われてきた。
 
協会は30日、理事会の中で、横綱白鵬らモンゴル出身力士の間で八百長行為が横行しているとの記事を掲載した12月7日号の「週刊新潮」に対し、抗議文書を送った。記事によると、貴ノ岩は親しい者同士の飲み会で「ナイラ(モンゴル語で八百長のこと)はやらない」と言ったらしい。
 
しかし、過去の八百長発覚で「星の回し合いは八百長じゃない」という仰天発言が親方から飛び出したこともある。金銭のやりとりがないのに、処分はおかしいということらしい。
 ある協会理事は「私も金銭の授受があるのが八百長で、星の貸し借りは違うと思っている」と口にした。この認識が変わらない限り、八百長問題はなくならない。再発防止への第1歩は、力士はもちろん、親方、協会まで相撲界全体が八百長問題を正しく理解することだ。モンゴル力士会を容認し、白鳳に頭のあがらない今の理事会が毅然とした裁定を下せるはずがない。
 
暴行の原因を詳細に語れない理由がやっと分かった。しかし、貴ノ岩が聴取に応じたとしても、本当のことを語るだろうか。貴ノ花の沈黙も理解できる。日本相撲をこよなく愛する親方には真相は語れまい。 
 
それにしても、ここまで明らかになっているのに、マスコミは相変わらず奥歯に物の挟まった報道ぶりだ。今年の流行語は忖度だが、官僚だけでなく、マスコミも忖度だらけの報道である。相撲界で言う礼儀礼節とは力士たるもの、目上の力士を尊敬し、口答えせず、土俵で恥をかかせてはならないということだろう。それを犯した者は暴行されても仕方がない。相撲界の品格とは、横綱の尊厳を守り、相撲界の恥部を漏らさず、不正に目をつぶり、黙して語らないこと。それを犯した者は暴行されても仕方がない。
 
日本国民が相撲に望むことは洗練された忖度相撲なのかもしれない。観客が見たいものはガチンコ相撲ではなく人情相撲なのかもしれない。八百長相撲が暴露されても、観客はすぐ忘れ、国技として支持してきた。モンゴル力士会に望むことは、忖度を日本人力士にまで広めることである。高度な演出で日本人力士を盛り立て、相撲界に若きスタ-を送り出してほしいのである。名前とは裏腹に腹黒く、目つきの悪い白鵬を見るのは、もううんざりである。

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